#結婚式

ウェディングドレスを着て

旦那さんと二人で並ぶ姿が

正夢にならないかなって憧れるの

永遠の　誓い


わたしたちは　今　　約束します

いかなる　時でも　　互いを　　愛し合うことを

あらゆる　場面で　　互いを　　尊重することを

いつもの　日常で　　互いに　　感謝を忘れずに


喜び合う時も　　涙こぼれる時も　　辛さに嘆く時も

わたしたちは　　慈しむ　心と　　朗らかな　笑顔とで

温かな　家庭を　　築いてゆくことを　　ここに

神と　人との　前に　　誓います

今でこそ、結婚式のお菓子の定番といえばねるねるねるねだが、
昔、ねるねるねるねは不適切とされる時代があったのだ。

それは、色が変わる様子が、二人の「関係の変化」、すなわち「離婚」を連想させたからだと、いわれている。

もっとも、今ではそんな迷信は誰も信じない。

ねるねるねるねは、多様性の時代を象徴した、サイバー菓子なのだ。

雪の一番の思い出

この地では
当時でも珍しい
大雪の次の日

結婚式だったの

その頃はもうしない
自宅で支度して
式場まで歩いて行こうと
思ってたけど
深い雪に諦めた

大好きな父が
雪かきをしてくれてる
複雑な顔の写真

アルバムから出して
飾ろうかな

結婚式の

ファーストバイト…

それは

ファーストネルネの後でなければ

実施できない。

ネルネ不在の結婚式は

言い方は悪いが

オママゴトと

大差ない。

結婚式の演出の定番

花嫁がねるねるねるねをトスする

受け取った人が、次の魔女になる

しかし最近はこのイベントは流行らないのだという

袋入りとはいえ、食べ物を投げるのは

マナー違反だと言うのだ。

昔は、結婚式ではねるねるねるねを練るというのが、定番だった。

今の若者は、結婚式でねるねるねるねを練らないのだという。

ねるねるねるねを練らない結婚式というのは、ひどく無味乾燥に思えるが、まあ、私が口出しすることではないのだ。

結婚式は二人のものなのだから。

「結婚式では、ねるねるねるねのことは言わないでほしい」

彼女は懇願した。

しかし僕は、承諾できないのだ。


―
結局ぼくらの婚約は破談になって

僕らは別々の色に向かって、歩き出した。

結婚式なんかやめて
ねるねるねるねでも練りな…

彼女の、アドバイス。

彼女は今でも
私の唯一無二の
友達だ。

結婚式の

ファーストバイト。

あの魔女は

忍び笑いした。

新婦が新郎に

ねるねるねるねを

食べさせるのだ。

笑わずに

済ませられる

光景では

ない。

「永遠の愛を誓いますか」

という質問は、

愛はいつか終わることの

メタファーなのだ。

そして、そのことは

二人が「誓います」と

宣言した時に

より確かな

ものとなる。

結局、ねるねるねるねは

練れば練るほど

色が変わるものなのだから。

「永遠の愛を誓いますか」という質問も、

ねるねるねるねの前では、ただの言葉遊びになってしまうのだ。

ねるねるねるねは、練れば練るほど色が変わる。
色が変わらなくなったねるねるねるねは、もはや、愛ではない。

あなたは、式場では誤魔化せても、あの魔女の目は誤魔化せないだろう。

結婚式の
段取りを
あの人は
覚えてくれるだろうか。
牧師役から
「永遠の愛を誓いますか」
と言われたら
「こうやってつけて、うまい」
と答えるか、
何も答えずに
ニヤリと笑う…。
あの人は
覚えてくれるだろうか。

主役の二人に
「なぜねるねるねるねを練らないのか」
と質問することはできたが
そんな無粋な質問をしないくらいの
分別は
私も持っている。

結婚式に
ねるねるねるねは
似合わない。

二人の色は
簡単には変わらないのだ。

心がざわめいたら
抜け出してあなたに会いに行くわ