負けず嫌い
私を救ってくれたものだ
昔、学年の9割程の友達に
虐められたことがある
残りの1割は何もしなかった
本当に何もしなかった
私に手を差し伸べてくれる人も居なかった
それも2年半という長い期間
私への虐めが始まったと同時に
母と姉が同じものにハマった
ずっとその話をする2人に
ついていける訳もなく
私の話を聞いてくれる訳もなく
いつの日か
自分に居場所は無いのだ
と
今死んでも誰も悲しまない
と思うようになった
でも死ななかった
死ぬのが怖いわけじゃなかった
生きる気力を失った私の世界は
モノクロで
生に必死にしがみついてる訳でも
なかった
私が死ななかった理由はただ1つ
悔しかった
ただそれだけだった
自分の人生を何十人の同級生に
めちゃくちゃにされて
命を絶ったとしても
私を殺した彼らは
この先の未来を平然と生きていく
それが何より嫌だった
それに彼らの虐めが理由で
私が命を絶つのは
私が彼らに負けた
という意味になる気がした
負けたくない
あんな奴らに負けたくない
そんな強い想いだけが
空っぽになった私に残った
それから私は勉強を始めた
彼らより頭が悪いのが許せなかったから
私は必死になって
マラソン大会の練習をした
彼らよりタイムが遅いのを許せなかったから
私の【負けず嫌い】が発動して
何事にも全力で取り組むようになった
何度も泣いた
死にたいって何度も思った
家にも学校にも
私の居場所なんて存在しなかった
それでも負けるのだけは
どうしても嫌だった
誰よりも素敵になって
誰よりも楽しい人生で
誰よりも幸せな環境で
皆に見守られながら死んでやる
彼らなんかより
ずっと幸せな人生を送ってやる
負けたくない
生を手放したくなる自分の弱い心にも
私の人生をめちゃくちゃにした彼らにも
辛く苦しいこの日常からも
負けてなんかやるもんか
そして現在
あれ程苦しかった日常も終わり
普通に友達が出来て
毎日楽しく過ごしている
あの時もし死んでしまっていたら
こんな楽しい未来を
知ることなんてなかった
死ななくてよかった
そう本気で思っている
努力し続けた勉強は
無駄になんてならなくて
学年2位を維持できている
頼られることも増えた
笑顔も増えた
幸せを感じることが増えた
今のこの日常が
私にとって最高の幸せだった
負けず嫌い
という私の性格は
私を生かしてくれた
そして学年2位を
取ることが出来るのも
全て
私が負けず嫌いだったからだ
きっとこの世界には沢山
死にたい
そう思いながら生きている人が
居るのだろう
そういう人達に
声を大にして言いたい
この先の未来に必ず幸福はある
と
そして背中を摩り
押してあげたい
生きる希望を共に見出してあげたい
それが私の今の
夢であり、目標だ