#cliff

無意味と分かっていても

人は期待してしまうんです

何度「これが最後」と誓っただろう

進めば進むほど崩れていくだけなのに

未来が怖いよって笑う君と

過去に戻りたいって泣く私

辛い時こそ笑えの魔法

心を閉ざす呪文のよう

"暑いからかき氷食べない？"

君と二人で過ごせる最後の夏

タイムリミットは夜の花が咲くまで

浜辺に映る君の姿が

余りに似合いすぎたから

夏色に染まった耳は隠せなくて

白地図を広げよう

見つからなかったとしても

広げたことに意味がある

皆明日の晴れを願うけど

涙ひとつすら掬えない癖に

互いの肩に寄り添って

交わる小指は震えてた

翼を授かったからって

自由に飛べる訳では無い

鳥には鳥の苦労がある

いつの間にか雨が降っていた

無意味だと知りながら傘を差す

ため息に混ぜた弱音

行き場がないから吸い込むの

手放した幸せの戻し方

純粋だった頃の気持ち

ゲームオーバーが見えたのに

コンテニューが見つからない

儚く消えるものに

名前を付けたくなかった

"作品"となってしまうから
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