はじめる

#ss

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全214作品・


にゃあと鳴いた

「雨がやまないな」

またにゃあと鳴いた





「ねぇ、君はどこにいるの?」

僕の手にはもふもふとした

感触が微かに残っている




にゃあ





僕を呼ぶ声が聞こえた気がした

雅楽代 夜雨・2022-03-31
夜に佇む猫は雨を呼ぶ
あま天
どこにいるの?
短編小説
短編
小説
ss


そう君は水が嫌い

だから、雨も嫌い


でも僕は小さな傘を君に掛けた


「もう大丈夫だよ」


にゃあ



ふと耳を澄ますと

君は返事をした気がした


あの"猫"だけは特別だ

君には僕の声が聞こえるみたいだから


唯一の話し相手だから

嫌われたくないんだ


ふと僕は


にゃあ



「どこにいくの?」


最悪な考えをした




「あぁ、君はどこにいるの?」



君が消えてしまうのではないかと

雅楽代 夜雨・2022-04-01
夜に佇む猫は雨を呼ぶ
あま天
どこにいるの?
孤独
気にしとくよ、猫((
短編小説
短編
小説
ss

「あから始まって、んで終わる言葉はなーんだ」
「あんぱん」
「違いますうアインシュタインですう」

いつもの教室、いつもの光景。私達は幼馴染だった。
お互いがお互いを揶揄い合ってふざけている。これが私達のコミュニケーション。
高校生にもなると急に背が伸びて、子供っぽさが薄くなる。
それでも私は彼をまだ男の子だと思っていた。

「もっと簡単な問題出してあげるよ」
「?」
「すから始まってきで終わる、二文字の言葉は?」

すから始まってきで終わる、二文字の言葉。
文字数を制限された途端に難易度が激的に下がった。
答えはとてもシンプルだ。
それなのに私はどうして答えられないのだろうか。
簡単なようで簡単じゃない。それに、どうしてこんな問題を出すのか皆目検討がつかなかった。

「あれ、難しかった?」
「そ、そんなの簡単に決まってるでしょお」
「なら言いなよ」

どうして私に言わせようとするの。考えれば考える程、糸が絡まり合っていく。
深い意味などないかもしれない。こんなのはいつものことで、私を揶揄っているだけ。

「す、き」

たった二文字。すときを繋げただけの言葉。
これを言うのにどれほど時間を費やしたか。
私の言葉を聞いた彼は、どこか安堵しているように感じられた。

「言うのおせえよ、ばーか」

本当だね。こんな簡単な言葉、どうして早く言えなかったんだろう。

真鶴。🐰・2023-05-29
始まりと終わり
幼馴染
両片想い
たった二文字が言えない
ss

これらの作品は
アプリ『NOTE15』で作られました。

他に214作品あります

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自然と目で追ってしまう人っているよね。疲れた頭によく効くお薬。人はそれを、目の保養って言うんだけど。
私は一度、間違えている。間違えているからこそ、分かっているのだ。これはただの目の保養であって、恋ではないと。
ふとすれ違う瞬間に触れたくなる衝動とか、疲れた時に抱きつきたくなる衝動とか。糖分摂取。手を伸ばしたら止まらなくなるかっぱたこせん。
目が合えばすぐ逸らす。だってむりだもの。貴方とじゃなくたってむりなのに、貴方とかむりでしょう。
視界に入るから見ちゃうんだって。こんな会社、やめてしまえば忘れるの。
ある日、目が合っちゃって。二秒、三秒、合っちゃって。
私は目を逸らしたけど、心臓がむりだった。
勘違いしないでほしい。私は恋なんてしていないのに。
かっこいいって、顔が、声が、話し方が。
話しかけられるとドキドキする。それだけなんだから。
恋じゃない、恋じゃない。
距離が近いと焦って一歩離れちゃう。
変なの。私、変。
軍手越しに触れた手。本当にむり。
普段は見向きもしないくせに、私を見てにこりと微笑みながら挨拶するの。本当にむり。
やめてほしい。
だって、私、分かっているんだから。
恋だと思って先に進んだりしたら、魔法が溶けるじゃない。
私、分かっているんだから。

真鶴。🐰・2023-09-18
片想い
目の保養
これは恋じゃない
社内恋愛
ss

好きな人には咀嚼音を聞かせたい。
最近流行りのえーえすえむあーる。心地良い、脳がぞわぞわする感覚。
耳元で、くちやぁ……という音がした途端に、首が痒くなるようなあの感覚。
堪んないよね。あれを私が私の好きな人に聞かせていると思うとさ。
私の好きな人の耳元で私が私の口の中に入れたものをゆっくりと噛んで聞かせるの。
私の好きな人が私の咀嚼音を聞いて脳が首が全身がぞわぞわしてると思うと堪んない。
だって変な声が出そう。
あひぁー、とか言いそう。ふふ、かわいい。
普段はかっこいいのに私の咀嚼音であひぁー、とか言うの。うひひひ、かわいい。かわいいねぇ。
堪んないよね咀嚼音。味噌汁飲む音聞かせたい。ズズッと吸って、ゴクリと飲むの。まじでえーえすえむあーる。
サクサクの衣を纏ったコロッケとか聞かせたい。あ、おいしそう、とか思ってそう。
煎餅とかもいいよね。ぱりぱりぼりぼり聞かせたい。うるせえって言われたい。
あ、でも逆はまじやめて。私に咀嚼音は聞かせないで。脳が首が全身がぞわぞわしてきもちわるいから。聞かされた瞬間、しねって思うから。まじ蛙化現象だから。

真鶴。🐰・2024-01-27
咀嚼音
ASMR
性癖
蛙化現象
ss

涙の数だけ強くなれるはず無いが
それは幸せを掴もうと努力した証であるので
辛さを噛んだ分痛みを流すように
それが流れているとしよう

そう思う自分はたぶん
少しは未来に期待してみよう、と
なんとなく思ったみたいだった

自分の描いた世界に生きれるほど
この世は簡単じゃないこと位分かりきっている
受けた痛みの数とそれ以上の幸せが
帰ってくるわけがないこと位分かりきっている

それはたぶん
全人類が生まれてから
いや、生まれる前からずっと背負ってきた
何かの重さであって
今知ることが出来ないだけであって
その内知り得る何かなのであろうと
今限り信じてみることにした

けせらんぱさらん・2021-05-28
ほこりのたわごと
SS

卓球、見てるだけで幸せそうじゃん🥺

わ た な べ ゆ う あ .・2019-06-18
SS
幸せ

「ヤンデレって、ヤンデレ特有の、同じ言葉を繰り返すっていうのがあるんだよ」
「ふーんそうなんだ」
「例えば、許さない許さない許さない許さない許さない、みたいな。だんだん言い方が強くなる。クレッシェンド」
「ふーんそうなんだ」
「あとは、笑う時はだいたい、あはははははって、は、が多い。急に笑うんだよあいつらは」
「ふーんそうなんだ」
「笑いながら泣いてんの。感情が、ぐちゃぐちゃ。嫉妬深い」
「ふーんそうなんだ」
「あれ、なんかさっきから同じ言葉を繰り返してない? もしかしてお前、ヤンデレなの?」
「ふーんそうなんだ」
「や、やめてくれよお? 急に笑いだすとか」
「あははははは」
「ひいっ」

ひいっ、だって。漫画でしか見ないような声出して、面白い走り方で逃げてった。
あたしがヤンデレなわけないじゃん。
興味ないから同じ言葉を繰り返してただけだし、押すなよみたいなこと言うから、笑った方が面白いかと思っただけ。
それにしても、ひいっ、て。超ウケる。
ひいっ。

真鶴。🐰・2023-07-10
ヤンデレ
クレッシェンド
同じ言葉を繰り返し
ひいっ
ss

彼女と出会ったのは数年前の夏。
僕が部屋で大嫌いなピアノを弾いていると
開けた窓の外から凛とした声が聞こえた。
『貴方のピアノすっごく上手ね』
窓の外から声を掛けるなんて怪しすぎる。
だが僕は一目で彼女に恋をした。
それから僕は彼女を家に招くようになった。
大嫌いなピアノでも、
彼女に聞いてもらえるのなら好きになれる気がした。
彼女のお気に入りの曲、
無言歌集作品62-6より「春の歌」。
僕と彼女が出会った時のことを思い出すのだそう。
相変わらず変な人だな、出会ったのは夏なのに。

茹だる暑さの中今日も僕は窓を開けピアノを弾く。
君に届くよう、君の好きな曲を。
『私、貴方のピアノ、大好きよ』
彼女の声が聞こえた気がした。
そんな筈ないのにな。
だって彼女はもうこの世にはいないのだから。
彼女は咲いて刹那散りゆく桜の様な人だった。
彼女と過ごした最初で最後の四季を
僕は暫く忘れられないだろう。

おぶん。・2022-03-30
ss
短編小説
小説
小説風
物語
音楽

青く波打つ毛の細い頬を包む髪が彼が歩く度に左右に揺れしかし目の前はくっきりとそのままに見えていた。半袖では肌寒い時期となっていたが、子供体温らしい彼は尚も半袖のシャツを着続け、下を向いた時、襟が少し黄ばんでいるのが見えた。


学校指定の鞄には新しく配布された教科書と前期分の教科書が入れられ七月になってから姪に渡す筈だったものを自分の手違いで逆に贈ってしまった白い何という名前の貝殻で作られた小さい子供用のブレスレットがキーホルダーの形に加工され持ち手部分に通され彼が一歩踏み込むと掠れ合って軽い音を出す。


道端の水たまりに躊躇いなくスニーカーで掬い、季節外れの蝉の声に耳を寄せ、灰色の曇天に手を翳す、


しかし少しも歩を留めることはなく緩めることもせずそこだけが曇った鬱屈した秋模様のアスファルトを金色に照らしているようで如何しようもなく目が眩み足元から一瞬にして出来た黒い底無し沼に滑り落ちる感覚がした。

・2019-12-21
小説
短文写真
ss
SS

恋愛は自由だ。心の中で想っているだけなら自分にしか分からない。
だから俺は言わない。というか、言えない。
だって俺は既婚者だから。

俺は別にいいと思ってるんだ。恋愛は自由だからな。
例えば女が女を好きになってもいいし、男が男を好きになってもいい。
それを公言するもしないも本人次第。
ただ、既婚者となると世間はそれを許さない。
変だよな。だって恋人同士であっても浮気されたりするじゃないか。
なのに結婚した途端、結婚してるんだから浮気なんてしませんよねみたいな顔をする。
いや、結婚したからってするやつはするだろう。
あああとあれだ。子供がいると余計にな。
つまり俺は絶対に浮気なんてできない。分かるだろう。俺は既婚者で、子供もいる。他の女に現を抜かすようであれば、容赦なく妻に慰謝料を請求されるだろう。
そんなのはごめんだ。こっちの言い分としては、ただ好きなだけなのにってやつ。
あ、今のは妻には内緒な?

だから仮に、職場に好きな女がいたとする。
絶対にその子とは関係を作れない。作れば俺が殺されるからな。
ただ、心の中で想っているだけなら自分にしか分からない。
俺はその子を目の保養と思うことにする。
目の保養くらいいいだろう。この仕事は色々と、目が疲れるんだ。

なのに、さ。どうもなあ。最近好きが、強すぎる。
見ているだけで良かったんだけど。
どうしてきみを見ていると、触りたくなるんだろうな。
性的に見ているわけじゃないんだ。ただ、無性に触れたくなる。
これはもう、病気だろう。
階段ですれ違った瞬間、ふわりといい匂いがした。やめておけば良かったのに、きみとの関係を作りたくなった。
どうか、どうか、騒がないでくれ。想いが溢れただけなんだ。

「なあ、喉……乾かないか?」

きみは知ってるか。
きみが振り返って俺を見る。それだけで俺の鼓動は高鳴るんだ。

真鶴。🐰・2023-06-28
社内恋愛
浮気
片想い
既婚者
ss

いつもみていた彼の背中。授業中、黒板をみるふりをして、振り向かないかなと思っていた。
彼の後ろの席ならば、いくらでもチャンスはあったのに。
例えばプリントが配られた時。彼になら振り返らずに適当に私の机に放り投げられたっていいと思う。
適当に扱われるのが好きなわけじゃないの。付き合うのなら、大切に扱われたいし、赤子をあやすようによちよちしてくれなくちゃイヤ。
だけど彼を前にするとフィルターがかかっちゃって、彼にならそうされてもいいと、むしろそうされたいと願ってしまう。
変態。
そんな自分は嫌いじゃないし、言葉にしなければ誰にもわからない。
チャイムが鳴ると、ふと誰かが私の席にきて声をだす。
「先生が呼んでる」
声のする方へ視線を向けるとそこに彼がいた。
座ったままの私と立っている彼。
なんだか見下されているみたいで堪らなくキュンとする。
同じクラスだから。
そんな理由で他人行儀ではない、冷たい言い方。
スキ。
内側から想いが零れる。
「え?」
踵を返したはずの彼が、私の方へと振り返った。

真鶴。🐰・2025-03-22
片想い
告白
彼になら
同じクラス
ss

「月が綺麗ですね」

遠回しにそう伝える。
彼女はきっと分からない。この言葉の意味も返し方も。
それでいいと思っていた。僕だけが知っていれば充分だと。

「月はずっと綺麗でしたよ」

僕は驚いて彼女の方に振り返った。
彼女はこちらを見ていない。白い肌が薄らと赤く染まるだけ。

「それは知らなかったな」

僕だけが知っていれば充分だったのにまさか返しがくるとはね。
なんだか月が滲んでよく見えないや。

真鶴。🐰・2023-05-02
告白
わかる人にはわかる言い方
自己満足
想定外
ss

小さなハートを沢山積み上げたよ。
いやいや僕は、大きなハートを作ったよ。

ハートの数が多い方がいいよ。
ハートの大きさが大きい方がいいよ。

じゃああの高台の上にいる彼女の元に届けよう。
どちらのハートが素敵か見てもらおう。

んっしょ、よいしょ。
んっしょ、よいしょ。

見てください、俺のハート。
見てください、僕のハート。

どちらが素敵だと思いますか。
どちらが魅力的だと思いますか。

えーん、えーん。
ぐすん、ぐすん。

俺のハートじゃだめだって。
僕のハートじゃだめだって。

数をいくら増やしたってだめなんだ。
どんなに大きくしたってだめなんだ。

どうしたら俺の想いが届くんだろう。
どうしたら僕の想いが届くんだろう。

わかんないや。
わかんないよ。

えーん、えーん。
ぐすん、ぐすん。

真鶴。🐰・2023-04-16
片想い
張り合い
ハート
失恋
ss

「服の系統、変わりました?」

突拍子もなく聞けば隣にいた彼は目を見開いて驚く。
よく気づいたね?なんて言われても、そりゃああれだけ毎日一緒に居れば気付くものも気づく。
似合っているけれど、ただのイメージチェンジ?それとも、あの人の好み、?
声には出さずとも、それだけが私の心をざわつかせる。前の方が私は好きでしたよ。と言えば彼はまた、戻してくれるのだろうか。

自律小猫・2025-03-05
字書き
小説
ss
好きな人
片思い
失恋

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