はじめる

#ss

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全194作品・


にゃあと鳴いた

「雨がやまないな」

またにゃあと鳴いた





「ねぇ、君はどこにいるの?」

僕の手にはもふもふとした

感触が微かに残っている




にゃあ





僕を呼ぶ声が聞こえた気がした

雅楽代 夜雨・2022-03-31
夜に佇む猫は雨を呼ぶ
あま天
どこにいるの?
短編小説
短編
小説
ss


そう君は水が嫌い

だから、雨も嫌い


でも僕は小さな傘を君に掛けた


「もう大丈夫だよ」


にゃあ



ふと耳を澄ますと

君は返事をした気がした


あの"猫"だけは特別だ

君には僕の声が聞こえるみたいだから


唯一の話し相手だから

嫌われたくないんだ


ふと僕は


にゃあ



「どこにいくの?」


最悪な考えをした




「あぁ、君はどこにいるの?」



君が消えてしまうのではないかと

雅楽代 夜雨・2022-04-01
夜に佇む猫は雨を呼ぶ
あま天
どこにいるの?
孤独
気にしとくよ、猫((
短編小説
短編
小説
ss









⚠閲覧注意⚠
ちょっとえっちな描写があります!
苦手な方はUターン!!



。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。:+* ゚ ゜゚ *







今日のお風呂は、少し長め。
今日の君との出来事を振り返って、キスしたいなとか、触りたいなぁって気持ち全部言えなかった。
ただ、お店を回ってご飯を食べて映画を観て、それで家まで送ってもらった。
楽しかったのに、思ってた気持ちが全部言えなくて...。

お風呂に入って全部吹き出た...。

自分の体を見て、魅力なんてこれっぽっちもないのにいつも君がしてくれるみたいに胸を触ってみれば、自分では思っても見ないほどの感覚で意識が溶けるのを感じた。
もう、そこからは何も分からない、自分のいいように彼を想像した。
自分の手なのに、自分の指なのに、彼にしてもらってるみたいに勝手に動いた。
意識がどんどん溶けて、遠のく意識の中何かに追い込まれるように体を震わせた。

終わって意識を集中させると、彼に申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
言えば良かった、でも言えなかった。

また、この気持ちはやってくる。
きっとこの先も...。

みぃ・2018-11-29
SS
R18
恋心

これらの作品は
アプリ『NOTE15』で作られました。

他に194作品あります

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【双子と成瀬と由希と。】



『お姉ちゃんー!』

ある土曜日のこと。
町田 由希は、妹の冴と凛に呼ばれた。

『何?どうしたの?』

凛がモジモジして言う。
『成瀬翔を貸して欲しいの!』

冴が上目遣いで言う。

『明日の1日だけでいいから!』

『は?』

(何言ってんだ……)

『凛たち、本当に真剣だから!』

『ちょっと待ってよ、意味分からない』

由希は内心ヒヤヒヤしながら、妹たちを
止めた。

『成瀬を借りてどうするの?』
『……それはね!』
『凛、言っちゃダメ!!』

凛がハッとして口を抑えた。
(…やっぱり。嫌な予感しかしない)

『私に言えないようなことするの?』

『違うの!お姉ちゃん!』
『とにかくお願い!貸して!!』

2人に迫られて、由希は目を逸らした。

(よくない…絶対よくない)

『ダメだよ、凛、冴。諦めて』

『お姉ちゃん、お願いっ!』
『凛たちのお願いきいて!』

『う……』

(ダメだよ、ダメだけど……)

由希は2人の威勢に負かされて、
おどろおどろしく言った。

『明日だけね?迷惑かけないようにして』

『やった!!お姉ちゃんー!』
凛と冴が手を取って喜んだ。
しかし由希は、ワナワナと震えた。

(やばいやばいやばい)

『成瀬に何て言おう……』

由希は分かっていた。このことを
成瀬に伝えたら、間違いなく成瀬は
拗ねてふてくされる。

『何で俺が』みたいな顔するに決まってる。

(……どうしよう)

夜。

お風呂から上がった由希は、まだ夕方の
ことをズルズル引きずっていた。

冷蔵庫からパックの牛乳を出して、コップに
注いだ。

凛と冴は2階でゴソゴソしていて、何も
聞き出せない。

由希はスマホを手に取った。

(成瀬に連絡しようかな…)

成瀬の着信履歴を開いてみる。しかし、
電話する勇気などない。

(大丈夫だよ、電話なんて。)

(毎日してるじゃない、電話くらい私だって…)

『きゃー由希!翔くんに電話っ?!』

スマホを母親に後ろから覗かれた。
由希は動揺せず素早く答えた。

『違うよ、押すとこ間違えただけ。』

[成瀬]着信 16時 2分 履歴

(あーあ、電話できなかった…)

(成瀬、怒るだろうな。何も言わずに妹たちが
押しかけて来たりしたら…)

由希はパックの牛乳を冷蔵庫に戻して、
コップの中身を飲み干した。

『お母さん、もう寝るね。』

『早いなー。おやすみー』

ガチャリと部屋のドアを開ける。

初夏だからかムワムワした空気のなか、
由希は黙って電気を付けた。

『……勉強しよう』

由希は勉強机に向かった。
視界に入るのは、成瀬がくれたマグカップ。

([YUKA]って、誰…。)

モヤッ。

(って、モヤッてなんだ!)
由希は顔をパチンと叩いた。

ノートを開いた瞬間、由希は目が飛び出る
ほど驚いた。

たまたま開いたノートの真ん中に、
見たことがない蛍光色の付箋。

『成瀬の字だ……』

付箋に小さな文字が書かれていた。

その字は、『しばらく部活体む』と書かれた
紙と同じ形の文字だった。

[センパイ、すき。しぬほどすき。]

(何考えてんだあのガキ……)

由希は嬉しくもなり、モヤモヤともなった。

(成瀬は私の為に何でもしてくれるのに、
私は成瀬にワガママばっかり言って…)

(情けないな……)


次の朝。
由希は勉強机にそのままもたれかかって
寝てしまっていた。

(嘘でしょ……!!?)

飛び起きて時計を見た。
パジャマのまま部屋を出て、廊下を
駆け足で通り抜けた。

『なっ、11時?!』

(日曜日だから良かったけど……)

(冴たちがいない!)

由希は急いで妹たちの部屋に駆け込むが、
部屋には誰もいなかった。

次に由希は弟たちの部屋に入った。

『うおっ、姉ちゃん!!』

『凛と冴知らない?』

『見てねーけど…昨日の夜からデート服
出したりしてウキウキしてたから、多分
男とデートじゃね?』

『俺もそー思う』

(まさか…)

『そう。ありがとう』

由希は諦めたようにリビングに入った。

(凛と冴が成瀬を連れて出掛けてるんだ…)

モヤモヤ。

(何でモヤモヤするの!落ち着け、由希!)

(大体、許可下ろしたのは私なんだから)

由希は顔を洗いに洗面所に向かった。
頭がボーッとしてまだ目が覚めていない。

朝ごはんはパンにバターを塗って食べ、
歯磨きも済ませた由希は、成瀬宅へ向かった。

(せめて成瀬たちがどこに向かったか
聞かなきゃ。成瀬がいないなら親御さんに
聞けばいい。)


成瀬宅の近くのバス停で、由希は
立ち止まった。

『あ……』

バス停の前で、成瀬を挟んで成瀬の腕に
絡み付く妹たちを由希は見た。

楽しそうに笑ってる妹と、不満そうにスマホを
イジる成瀬。

(分かってる。成瀬の本心じゃないことなんて)

妹たちは、フリフリの可愛いワンピースを
双子コーデで着ていて、少なくとも今の
由希よりは可愛いく見える。

由希は立ち尽くすしかできない。

(嫉妬なんてして、どうなるの……)

由希の胸の中がチリチリと焦げた。

--------ぽた。

(?)

空を見上げる由希。
いつのまにか黒雲が、由希や成瀬たちを
囲み、雨を呼んでいた。

(いけない、傘持ってない……)

慌ててまわれ右した由希は、モヤモヤを
消すように走った。

『おかえり由希ー。』

『ただいま。』

由希は、あいにく雨に降られてずぶ濡れ
だった。

(あっ……妹たち、傘持ってたかな)

慌てて自分しか見えなかった由希は、今更
心配になってきた。

(天気予報くらい見てるよね)

由希は静かにバスルームに向かった。

『お母さん、濡れたからお風呂入るね』
『はーい』

-----ピンポーン

インターホンが鳴った。

親は、洗い物をしていて出られないだろう。

由希は、バスルームに行くのを止めて、
玄関に向かった。

『はい、町田です』

ドアを開けると、妹たちを連れた成瀬が、
立っていた。

『はっ?な、なんで……』

妹たちはなぜか泣いていて、雨に
降られたのかずぶ濡れだった。

もちろん成瀬もずぶ濡れ。

『冴、凛、どうしたの?』
『お姉ちゃん、ゴメンなさいーー!!』

凛と冴が、泣きながら頭を下げてきた。

『由希センパイ、こいつら、中に入れて
やって』

『い、意味が分からな……』

凛と冴は、バタバタと玄関からリビングに
駆け込んで行った。

『なんで成瀬がいるの?』
『いたらダメなのかよ』

『いや、いいけど……』

(びっくりした…)

『センパイの妹たち、由希センパイに
謝らねーといけねーコトしたから』

『えっ?ま、万引きとか……』

『ちげーよ。』

成瀬がニヤッと悪い笑いを見せる。

『センパイの妹さ、俺にキスしたんだよね。』

『はっ?』

(こいつ、何言って……)

『嫉妬した?』

『する訳ないでしょ。』

『……じゃ、帰るわ』

ドクン……

(あ、待って、まだ言いたいことが……)

『な、成瀬!』

成瀬が首だけこっちに向けて、『何』と
言った。

『今日は、その…妹たちと遊んでくれて…』

『ありがとう。』

『キスされたけどな』
『嫉妬したのあんたじゃないの。』

成瀬が、由希を引き寄せて、耳元でわざと
卑しく囁いた。

『……消毒してよ。』

『頭おかしいんじゃないの』

でも由希は、成瀬に腕を掴まれて逃げられ
ないことを知っていた。

『……っ』

由希は静かに成瀬にキスをした。

成瀬も由希も雨に降られてずぶ濡れだった。

ずぶ濡れのままキスして、由希のドキドキは
加速する。

(成瀬が、ドキドキしてる……)

(キスなんて、いつもしてるのに…)

(成瀬からしたら、大事な瞬間なんだ……)

由希の胸からモヤモヤは消えて、キュッと
恋に引き寄せられた。

『由希センパイ、手あついよ。』

『あんたがキスするからでしょ。』

由希と成瀬の影が虹の出た空に消えた。


PS.
成瀬を何で借りたのか後から由希が聞くと
妹たちは、口を揃えて

『お姉ちゃんと成瀬翔のデートプラン
考える為だよ!』

(……なんつーアホな…)

『お姉ちゃん本当にゴメンなさい!!』

『大丈夫、次からは貸さないけど』

実は由希も、ちょっと嫉妬していた。

フーチャン -成瀬ⓛⓞⓥⓔ㌧.:-+🍫💕・2017-06-08
ss
成瀬×由希
なまいきざかり。

「あから始まって、んで終わる言葉はなーんだ」
「あんぱん」
「違いますうアインシュタインですう」

いつもの教室、いつもの光景。私達は幼馴染だった。
お互いがお互いを揶揄い合ってふざけている。これが私達のコミュニケーション。
高校生にもなると急に背が伸びて、子供っぽさが薄くなる。
それでも私は彼をまだ男の子だと思っていた。

「もっと簡単な問題出してあげるよ」
「?」
「すから始まってきで終わる、二文字の言葉は?」

すから始まってきで終わる、二文字の言葉。
文字数を制限された途端に難易度が激的に下がった。
答えはとてもシンプルだ。
それなのに私はどうして答えられないのだろうか。
簡単なようで簡単じゃない。それに、どうしてこんな問題を出すのか皆目検討がつかなかった。

「あれ、難しかった?」
「そ、そんなの簡単に決まってるでしょお」
「なら言いなよ」

どうして私に言わせようとするの。考えれば考える程、糸が絡まり合っていく。
深い意味などないかもしれない。こんなのはいつものことで、私を揶揄っているだけ。

「す、き」

たった二文字。すときを繋げただけの言葉。
これを言うのにどれほど時間を費やしたか。
私の言葉を聞いた彼は、どこか安堵しているように感じられた。

「言うのおせえよ、ばーか」

本当だね。こんな簡単な言葉、どうして早く言えなかったんだろう。

真鶴。🐰・2023-05-29
始まりと終わり
幼馴染
両片想い
たった二文字が言えない
ss

自然と目で追ってしまう人っているよね。疲れた頭によく効くお薬。人はそれを、目の保養って言うんだけど。
私は一度、間違えている。間違えているからこそ、分かっているのだ。これはただの目の保養であって、恋ではないと。
ふとすれ違う瞬間に触れたくなる衝動とか、疲れた時に抱きつきたくなる衝動とか。糖分摂取。手を伸ばしたら止まらなくなるかっぱたこせん。
目が合えばすぐ逸らす。だってむりだもの。貴方とじゃなくたってむりなのに、貴方とかむりでしょう。
視界に入るから見ちゃうんだって。こんな会社、やめてしまえば忘れるの。
ある日、目が合っちゃって。二秒、三秒、合っちゃって。
私は目を逸らしたけど、心臓がむりだった。
勘違いしないでほしい。私は恋なんてしていないのに。
かっこいいって、顔が、声が、話し方が。
話しかけられるとドキドキする。それだけなんだから。
恋じゃない、恋じゃない。
距離が近いと焦って一歩離れちゃう。
変なの。私、変。
軍手越しに触れた手。本当にむり。
普段は見向きもしないくせに、私を見てにこりと微笑みながら挨拶するの。本当にむり。
やめてほしい。
だって、私、分かっているんだから。
恋だと思って先に進んだりしたら、魔法が溶けるじゃない。
私、分かっているんだから。

真鶴。🐰・2023-09-18
片想い
目の保養
これは恋じゃない
社内恋愛
ss

涙の数だけ強くなれるはず無いが
それは幸せを掴もうと努力した証であるので
辛さを噛んだ分痛みを流すように
それが流れているとしよう

そう思う自分はたぶん
少しは未来に期待してみよう、と
なんとなく思ったみたいだった

自分の描いた世界に生きれるほど
この世は簡単じゃないこと位分かりきっている
受けた痛みの数とそれ以上の幸せが
帰ってくるわけがないこと位分かりきっている

それはたぶん
全人類が生まれてから
いや、生まれる前からずっと背負ってきた
何かの重さであって
今知ることが出来ないだけであって
その内知り得る何かなのであろうと
今限り信じてみることにした

けせらんぱさらん・2021-05-28
ほこりのたわごと
SS

彼女と出会ったのは数年前の夏。
僕が部屋で大嫌いなピアノを弾いていると
開けた窓の外から凛とした声が聞こえた。
『貴方のピアノすっごく上手ね』
窓の外から声を掛けるなんて怪しすぎる。
だが僕は一目で彼女に恋をした。
それから僕は彼女を家に招くようになった。
大嫌いなピアノでも、
彼女に聞いてもらえるのなら好きになれる気がした。
彼女のお気に入りの曲、
無言歌集作品62-6より「春の歌」。
僕と彼女が出会った時のことを思い出すのだそう。
相変わらず変な人だな、出会ったのは夏なのに。

茹だる暑さの中今日も僕は窓を開けピアノを弾く。
君に届くよう、君の好きな曲を。
『私、貴方のピアノ、大好きよ』
彼女の声が聞こえた気がした。
そんな筈ないのにな。
だって彼女はもうこの世にはいないのだから。
彼女は咲いて刹那散りゆく桜の様な人だった。
彼女と過ごした最初で最後の四季を
僕は暫く忘れられないだろう。

おぶん。・2022-03-30
ss
短編小説
小説
小説風
物語
音楽

卓球、見てるだけで幸せそうじゃん🥺

わ た な べ ゆ う あ .・2019-06-18
SS
幸せ

「ヤンデレって、ヤンデレ特有の、同じ言葉を繰り返すっていうのがあるんだよ」
「ふーんそうなんだ」
「例えば、許さない許さない許さない許さない許さない、みたいな。だんだん言い方が強くなる。クレッシェンド」
「ふーんそうなんだ」
「あとは、笑う時はだいたい、あはははははって、は、が多い。急に笑うんだよあいつらは」
「ふーんそうなんだ」
「笑いながら泣いてんの。感情が、ぐちゃぐちゃ。嫉妬深い」
「ふーんそうなんだ」
「あれ、なんかさっきから同じ言葉を繰り返してない? もしかしてお前、ヤンデレなの?」
「ふーんそうなんだ」
「や、やめてくれよお? 急に笑いだすとか」
「あははははは」
「ひいっ」

ひいっ、だって。漫画でしか見ないような声出して、面白い走り方で逃げてった。
あたしがヤンデレなわけないじゃん。
興味ないから同じ言葉を繰り返してただけだし、押すなよみたいなこと言うから、笑った方が面白いかと思っただけ。
それにしても、ひいっ、て。超ウケる。
ひいっ。

真鶴。🐰・2023-07-10
ヤンデレ
クレッシェンド
同じ言葉を繰り返し
ひいっ
ss

好きな人には咀嚼音を聞かせたい。
最近流行りのえーえすえむあーる。心地良い、脳がぞわぞわする感覚。
耳元で、くちやぁ……という音がした途端に、首が痒くなるようなあの感覚。
堪んないよね。あれを私が私の好きな人に聞かせていると思うとさ。
私の好きな人の耳元で私が私の口の中に入れたものをゆっくりと噛んで聞かせるの。
私の好きな人が私の咀嚼音を聞いて脳が首が全身がぞわぞわしてると思うと堪んない。
だって変な声が出そう。
あひぁー、とか言いそう。ふふ、かわいい。
普段はかっこいいのに私の咀嚼音であひぁー、とか言うの。うひひひ、かわいい。かわいいねぇ。
堪んないよね咀嚼音。味噌汁飲む音聞かせたい。ズズッと吸って、ゴクリと飲むの。まじでえーえすえむあーる。
サクサクの衣を纏ったコロッケとか聞かせたい。あ、おいしそう、とか思ってそう。
煎餅とかもいいよね。ぱりぱりぼりぼり聞かせたい。うるせえって言われたい。
あ、でも逆はまじやめて。私に咀嚼音は聞かせないで。脳が首が全身がぞわぞわしてきもちわるいから。聞かされた瞬間、しねって思うから。まじ蛙化現象だから。

真鶴。🐰・2024-01-27
咀嚼音
ASMR
性癖
蛙化現象
ss

青く波打つ毛の細い頬を包む髪が彼が歩く度に左右に揺れしかし目の前はくっきりとそのままに見えていた。半袖では肌寒い時期となっていたが、子供体温らしい彼は尚も半袖のシャツを着続け、下を向いた時、襟が少し黄ばんでいるのが見えた。


学校指定の鞄には新しく配布された教科書と前期分の教科書が入れられ七月になってから姪に渡す筈だったものを自分の手違いで逆に贈ってしまった白い何という名前の貝殻で作られた小さい子供用のブレスレットがキーホルダーの形に加工され持ち手部分に通され彼が一歩踏み込むと掠れ合って軽い音を出す。


道端の水たまりに躊躇いなくスニーカーで掬い、季節外れの蝉の声に耳を寄せ、灰色の曇天に手を翳す、


しかし少しも歩を留めることはなく緩めることもせずそこだけが曇った鬱屈した秋模様のアスファルトを金色に照らしているようで如何しようもなく目が眩み足元から一瞬にして出来た黒い底無し沼に滑り落ちる感覚がした。

・2019-12-21
小説
短文写真
ss
SS

恋愛は自由だ。心の中で想っているだけなら自分にしか分からない。
だから俺は言わない。というか、言えない。
だって俺は既婚者だから。

俺は別にいいと思ってるんだ。恋愛は自由だからな。
例えば女が女を好きになってもいいし、男が男を好きになってもいい。
それを公言するもしないも本人次第。
ただ、既婚者となると世間はそれを許さない。
変だよな。だって恋人同士であっても浮気されたりするじゃないか。
なのに結婚した途端、結婚してるんだから浮気なんてしませんよねみたいな顔をする。
いや、結婚したからってするやつはするだろう。
あああとあれだ。子供がいると余計にな。
つまり俺は絶対に浮気なんてできない。分かるだろう。俺は既婚者で、子供もいる。他の女に現を抜かすようであれば、容赦なく妻に慰謝料を請求されるだろう。
そんなのはごめんだ。こっちの言い分としては、ただ好きなだけなのにってやつ。
あ、今のは妻には内緒な?

だから仮に、職場に好きな女がいたとする。
絶対にその子とは関係を作れない。作れば俺が殺されるからな。
ただ、心の中で想っているだけなら自分にしか分からない。
俺はその子を目の保養と思うことにする。
目の保養くらいいいだろう。この仕事は色々と、目が疲れるんだ。

なのに、さ。どうもなあ。最近好きが、強すぎる。
見ているだけで良かったんだけど。
どうしてきみを見ていると、触りたくなるんだろうな。
性的に見ているわけじゃないんだ。ただ、無性に触れたくなる。
これはもう、病気だろう。
階段ですれ違った瞬間、ふわりといい匂いがした。やめておけば良かったのに、きみとの関係を作りたくなった。
どうか、どうか、騒がないでくれ。想いが溢れただけなんだ。

「なあ、喉……乾かないか?」

きみは知ってるか。
きみが振り返って俺を見る。それだけで俺の鼓動は高鳴るんだ。

真鶴。🐰・2023-06-28
社内恋愛
浮気
片想い
既婚者
ss

「月が綺麗ですね」

遠回しにそう伝える。
彼女はきっと分からない。この言葉の意味も返し方も。
それでいいと思っていた。僕だけが知っていれば充分だと。

「月はずっと綺麗でしたよ」

僕は驚いて彼女の方に振り返った。
彼女はこちらを見ていない。白い肌が薄らと赤く染まるだけ。

「それは知らなかったな」

僕だけが知っていれば充分だったのにまさか返しがくるとはね。
なんだか月が滲んでよく見えないや。

真鶴。🐰・2023-05-02
告白
わかる人にはわかる言い方
自己満足
想定外
ss

小さなハートを沢山積み上げたよ。
いやいや僕は、大きなハートを作ったよ。

ハートの数が多い方がいいよ。
ハートの大きさが大きい方がいいよ。

じゃああの高台の上にいる彼女の元に届けよう。
どちらのハートが素敵か見てもらおう。

んっしょ、よいしょ。
んっしょ、よいしょ。

見てください、俺のハート。
見てください、僕のハート。

どちらが素敵だと思いますか。
どちらが魅力的だと思いますか。

えーん、えーん。
ぐすん、ぐすん。

俺のハートじゃだめだって。
僕のハートじゃだめだって。

数をいくら増やしたってだめなんだ。
どんなに大きくしたってだめなんだ。

どうしたら俺の想いが届くんだろう。
どうしたら僕の想いが届くんだろう。

わかんないや。
わかんないよ。

えーん、えーん。
ぐすん、ぐすん。

真鶴。🐰・2023-04-16
片想い
張り合い
ハート
失恋
ss

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