NOTE15 書くとココロが軽くなる はじめる

#ないないのベンチで

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全27作品 ・

私の前を、

言葉と声が行き交っている。


そのどれもが、

行くべき郵便受け(心)へと、

迷いなく投函される。


残念ながら、

私宛のものはなく、

一人ベンチに腰かけている。


「まぁ、

不幸せな連絡が誰からも来ないから、

幸せか。」

STK・2025-09-11 #ポエム #ないないのベンチで












突然ですが、


私めは、

この世界に愛の歌を響かせろとの、

役目を仰せつかった者にございます。


何を言ってるんだ、この人は。

と顔にかかれておりますが、

私も同感でございます。


おや、そちらの方とは、

つい先日も、

ここで お会いしましたか。



おほん。

それはそうと、今回もまた、

無理難題を仰られました。


まぁ、

あの方の気まぐれかとは存じますが、

役割を仰せつかったからには、

手を抜くわけには参りません。


何としても、

このミッションをクリアしなくては、

私の名誉にも関わります。


ですが、

何を どうしたものか。


人を愛すればこそ、

人は愛の歌をも、

歌うのではないでしょうか。


1度に たくさんの人を愛する輩を、

誠実な人とは言いませんように、


1人の方から、

多くの歌を頂戴することは出来ません。


というより、

それだと意味がありません。


愛の偏りは、

争いを生みますので。


お一人様から一曲。


これは という、

至極の一曲を頂きたいものです。


愛の有り様は、人それぞれです。


どのようなジャンルの曲が、

集まりますことやら。

楽しみでなりませんね。


ですが近頃は、

恋をなさらない、


人を好きになれない方も、

多いと聞きます。


この時代ならではの、

現象なのでしょうか。


みなさん、

手元ばかりをしげしげと見つめ、


景色や、

目の前に おられる方のお顔は、

見てらっしゃらないのでしょうか。


手元の世界は、

広いようで狭く、

大きいようで、小さいのです。


お手元の画面だけで、

全てを知った気になっては、

いけません。


あなたの身体を、

使ってこその経験です。


つまずくもよし。

泣くことも、またよし。


生きていれば、

何度でもやり直し出来ますから。


っと、話が だいーぶ逸れましたか。


ここら辺で、

鼻を つまんでおきましょうか。


説教臭く有りませんでしたか。

大丈夫でしたか。


ついつい そんなことが気になる、

お年頃なんです。


いやいや、

黒柳徹子さんでは、ありませんよ。




かくゆう私も、


主が手元を、

しげしげと見つめてくれればこそ、

こうして お話をすることが、

可能なのですが。



要するに、

何が言いたいかと言いますと、



全ては愛の上に成り立ち、

愛のもとで終わるのです。


何も心配は、入りません。

STK・2025-10-24 #私の中の住人が言う #ないないのベンチで

これらの作品は
アプリ『NOTE15』で作られました。

他に27作品あります

アプリでもっとみる

















次の方。

帰りの切符は、お持ちですか。


切符を持っていない方は、

ここを
お通しすることが出来ません。



ここは、

楽園というには、

名ばかりの場所でございます。


心を癒す場所かと思って
足を踏み入れたら、


戻ることのできない場所だった。

と、多くの方が仰います。


帰りかたを教えてほしいと
言われるのですが、


戻りの電車以外、

その方法は、ございません。


ですから、

帰りの切符を
お持ちでない方は、

とんぼ返りされることを
オススメしています。


興味本位で、

中をご覧になられても、

ガッカリなさること必死。



かつては、

多くの種類の華が咲き乱れ、


それは それは、

大きな体格の恐竜が、

我が物顔で闊歩しておりました。


人も華も恐竜でさえも、

上手く共存できていたのです。


多くの笑顔が溢れ、

私も、

心ときめく日々でした。


ですが、

今となっては ご覧の有り様です。


かつての姿はどこへやら。


何をどうしたら、

このようなことになってしまったのか、

ほとほと呆れてしまいます。


楽園という言葉が、

一人歩きしてしまった末路がこれです。



そんなことが起きなければ、

私もここを
警備するという任務を、

仰せつかることもなかったでしょうに。

STK・2025-09-04 #私の中の住人が言う #ないないのベンチで












それでは、

極上のさようならを、

ご用意いただけましたでしょうか。


さぞ今は、

身を切られるような
思いのことでしょう。


準備しようにも、

終わりへと向かう気持ちには、

どうも手がつけられないものです。


何から取りかかればいいのやら。


何を捨てて、
最後に何を伝えるのか。


自分の存在を、
すっぱり忘れてもらうのか、

それとも
欠片でも留めておいてもらいたいか。

迷いますねぇ。


整理なさっている最中に、

後悔という、

恐ろしいモンスターが、
襲ってくるとも知れません。


あなたの足を引き留め、

優しい未来への扉を
閉ざしてしまう輩です。


それを振り切り、

納得のいく答えを、

お持ちいただけたのなら、

幸いです。


これからの、

良き未来へと舵を
切られたことでしょう。


それに伴う寂しさは、

どうしても あなたが、

通り抜けないとならない
航海の道です。


そこを通り抜けたとき、

あなたは さぞや、
強くなられていることでしょう。

愛のガソリンも、

きっと満タンですよ。


そこから、

あなたのことを大事にしてくれる、

素敵な方を見つけましょう。


きっと出会えるに、

決まっていますから。


この私が言うんですから、

間違いなど、あり得ません。



おや、

やっと笑ってくださいましたね。


では、

一歩踏み出すことと致しましょうか。


行ってらっしゃいませ。


あなたの大事な局面ですので、

ご武運を、お祈りしております。

STK・2025-10-05 #私の中の住人が言う #ないないのベンチで

「ちゃんと生きる」なんて言葉は、

使わなくていい。


何が基準の ちゃんとなんだ。

誰が決めた ちゃんとなんだい。


私らしく、自分らしく生きる。


これが、誉れってもんさ。

肩のチカラは抜いていい。

STK・2025-08-30 #私の中の住人が言う #ないないのベンチで












さささ、こちらへ。


今頃 説明するのも
可笑しいかもしれませんが、


ここは、

ないないのベンチと申しまして、


私の主が、
用意してくださった場所でございます。



時折、訪れる方に、

とりとめのない話を
させていただいています。


まぁ、私以外の方が、

話をなさることもありますが、


ほとんどは私めが、

ここにいることが多ございます。


なにせ、話好きなものでして。

クチが勝手に、
ぺらぺらと動くのでございます。



ん?私の名前ですか。

今さら、
名乗るほどの者ではございませんよ。


そこら辺にいる、

ただのロートルです。



それより、

本日の私の出で立ちは、

いかがでしょうか。


このような機会を
与えていただけるとは、

思ってもいませんで、

張り切ってしまいました。



が、流石にちょっと派手でしたかね。

スパンコールを
あしらった物にしたのですが、

動くたびにキラキラして、

眩しゅうございます。


自分で選んでおきながら、

お恥ずかしい限りです。



ですが、風の噂で、

私のフアンがいる
というような話を聞きまして、

それは それは嬉しく、

年甲斐もなく、

はしゃいでしまった訳です。


私のような者の話に、

耳を傾け、目を通してくださり、

ありがとう存じます。


もしよろしければ、

これからも
お付き合い頂ければ幸いです。


私の認知症予防のために。

おほほ。

STK・2025-10-22 #私の中の住人が言う #ないないのベンチで

よっこらしょっと。


さて、

そろそろ、片付けを始めようかね。


まぁ、それにしても、

よく泣いて、暴れたもんだ。


子供みたいになってたね。



あっちにも、こっちにも、


お前さんが、

あの人を好きだった気持ちと、

届かなかった悔しさと、

気付かなかった恥ずかしさが、

散らばってるね。



でもね、

私は、お前さんが好きだよ。

偉いと思うよ。


そんな風になるまで、

自分以外の人を想ったんだ。

凄いね。

そうそう出来るもんじゃあない。


大人になれば、分別がついたりしてね。

そうなる前に、止めちまうのさ。



だから、

思いを貫いて、結果を見た、

お前さんは凄いんだ。


これから先は、

一回り強くなった、お前さんだ。


今日は、盛大に、祝おうじゃないか!

STK・2025-09-15 #私の中の住人が言う #ないないのベンチで














おや。

今日は、落ち込んでおいでですね。


あれま、

そう背中を向けられなくとも。


何も、

責めているわけではございません。



落ち込むというのは、

理想があればこそです。


追いつけないと思うことや、

進んでいる道が、
明後日の方になってしまったり、

理想と現実の
狭間にいるということです。


理由は人それぞれ、ありましょう。



ですけれど、

理想という高い志を持ったあなたは、

既に上を向いているのです。


今はただ、

上ばかり見ていては、

首が疲れてしまいますからね、


下を向いて、

首を休める
休憩地点におられるだけです。



とはいえ、

順風満帆の人生ならば、

何もいうことはありませんけれども、


それじゃあ、つまりませんからね。


神様というお方が、

困難があるほうが
有り難みも感じられるだろうと、


あなたの前に、

困難を
立ちはだからせるのやもしれません。



ここだけの話、

あのお方は、お節介なんですよ。


頼んでもいないのに、

そんなものを寄越すんですから。


おっと、いけない。

失言、失言。



とまぁ、

このような戯れ言を申しましたけれど、


困難を楽しむ方法を、

出来れば、

身に付けておきたいものです。



それはそうと、何がありましたか。


あなたが、

そこまで落ち込んでおいでとは。


話せる範囲で構いませんので、

お聞かせいただけませんか。


あなた様より、

長く生きてきたこの身です。


何か、アドバイスのようなものを、

お渡しできるかもしれません。


聞くだけがよろしければ、

そう致しましょう。




………はい、えぇえぇ。

そうですか。



突然、

悲しみの刃に切られましたか。


その時、相手の方は、

どのような顔をされていましたか。



おやおや。


顔を見る余裕すらも、

有りませんでしたか。


それはそれは、

お辛かったことでしょう。


まぁ、無理もありませんね。

突然のことでしたでしょうから。


身構えることが、

間に合いませんでしたか。


それはさぞ、痛かったでしょうに。



今は何を言われても、

受け入れることなど
到底できないと思いますが、


一応、

お伝えだけさせていただけますか。


よろしいですか。

ありがとう存じます。



ではまず、

相手の方がもし、

笑っておいででしたら、

あなたを陥れようとなされた人物。


どこか寂しそうな
お顔をされていたのなら、

傷つけるつもりまでは、なかった人物。


言葉を投げつけたときに
泣いている様子があれば、


その言葉で、

自分をも切りつけてしまった人物。



顔という全体像を掴む暇がなければ、

言葉よりも饒舌に語る、


顔のパーツを
お探しすることをオススメ致します。


口元が笑っているとか、

目が刺すほどの冷たさだとか、

鼻で笑う声がするとか。


方法は、多種多様にございます。


まぁ、それが分かったからと言って、

あなたのお気持ちが、

和らぐかどうかは、別の話なのですが。


それでも、

目の前の真実を
見定めることが出来ましたら、


あなたが受けた傷を、

少しだけ早く、

癒す方法も見つかりましょう。


無理をする必要は、

全く持ってありませんが、


あなたの屈託のない笑顔に、

私はまた、

お目にかかりたいものです。

STK・2025-11-11 #私の中の住人が言う #ないないのベンチで

世界が、

お前さんを閉め出した訳じゃない。


いつだって扉は、

お前さんを受け入れる、

準備はできていた。


ちゃんと、頭数に入っていたんだよ。


それがね、

お前さんが怖がって、

ノックしなかっただけだろう。


もう泣くのはおよし。

今からでも遅くはない。


私と一緒に、

未来の扉を、

叩きにいこうじゃないか。

ね。

STK・15時間前 #私の中の住人が言う #ないないのベンチで











おや。


いつから、

そこで見てらしたんですか。


何か変わったことでも、ありましたか。

声ぐらい、
掛けてくださればいいものを。

人が悪いですね。




ん?

私が何をしているか、ですか。

気になりますか。


まぁ、私が用意しなくとも、

事は運んで行くんですがね、

万が一のこともごさいましょう。


念には念を入れなくては。


まぁ、どなたも、

お気付きにはなりませんがね。


全てには、

種も仕掛けも有るのですよ。




えぇ、まぁ、そうですね。


改めて聞かれては、

照れてしまいますね。

ははは。


このクチで言うのもなんですが、

まさかの仕掛人が、

こんなロートルで驚きましたか。


さながら、

ご本人登場といったところでしょうか。

なんて。





左様です。

これは秘め事なんですがね、

全て、私が担っていることです。


運命のいたずらも、

神様の気まぐれも。


依頼を受けて行います。





依頼主ですか。

あの方しか、おられませんでしょう。


みなさん、

お姿を見たことはないと仰いますが、


困ったときには、

拝んで いらっしゃいませんか。


先ほど、私がクチにした方を。


男性か、女性かは、

不明だそうですが。


私も便りが届くだけで、

そのお姿までは、

お目にかかったことがありません。


どのような方なのでしょうかねぇ。

っと、これは失敬。


ぺらぺらと話しすぎですね。

いい歳をして、
叱られてしまいそうです。


今話したことは、

他言無用 願います。


私も、

叱られたくは、ありませんから。





まぁ、私の仕事は、

なんと言っても、


偶然を上手く装うのが、

コツなんですよ。


世界の黒子に徹するんです。

これが肝心要です。


なにせ、

タイミングや、さじ加減は、

長年培えばこそです。


おっと、少々 偉そうでしたかね。

失礼致しました。





ですが、この歳で、

まだ人を驚かせられるなんて、


こんな楽しいことは、

他にありませんね。

ははは。


まだまだ、身体の続く限り、

たくさんの人を、

驚かせ続けたいものです。

STK・2025-10-09 #私の中の住人が言う #ないないのベンチで

おやおや。

ずいぶんと
落ち込んでおいでですね。


想像もされなかったのですか、

もしもの場合を。


あっ、
これは これは失礼致しました。

申し遅れました。


私、ここの門番、案内人、

まぁ、
その様なところでございます。


なぜ このような格好かは、

お気になさらないでください。


ステッキを持っていますが、
何に使うわけでもありません。

あなたに殴りかかろうだなんて、

全くもって、
思っておりません。


ですから、心の中で、

ステッキ(素敵)だなぐらいに
思っておいてくださいませ。


あれま、

この冗談は
お気に召しませんでしたか。


そんなことはさておき、

まさかの坂は、

人生には付きものです。


頼んでもない、
要らないオプションです。


けれども たまに、

逆に作用する、

まさかの坂もございます。


ごくごく稀ですので、

生きているうちに、
お目にかかれるかどうか。


このような話をするのは、
3回目ですね。


まぁ、
何度聞いても嫌な話ですから、

こうなるまいと、

肝に銘じておきましょう。


それでは、私は この辺で、

お暇することと致しましょう。


ステッキ(素敵)な人生を。

ははは。

STK・2025-08-18 #私の中の住人が言う #ないないのベンチで

















そこの方、

こちらで何をしておいでですか。

交通証は、お持ちですか。


「そんなもの、
ここには必要ないでしょう。」


いやはや、驚きました。

鎌をかけたつもりが、
お見通しでしたか。


でしたら、

通りすがりではないと
言うことですね。


ここに来られた理由は、1つ。

あの扉を、開けに来られましたか。


あなたで、何人目でしょうね、

私がここに配属されてから。


私としましては、
最も開けてほしくない扉なのですが、

みなさん、チカラの限りを使って、

こじ開けようとなさいます。


あちらの世界への扉を。


鍵も古くなってしまい、
錆び付いているにも関わらず。


私の制止も聞かず、

「決めたことだから」と、

みなさん一様に、
判をついたような回答をなされます。


そのお言葉に、

なんと返したらよいものかと、

考えあぐねてしまいます。


決めたからには、

一度は試してみようとの、

心づもりなのかも知れません。


ですが、

一度試されますと、

たった一度をも
使いきってしまいます。


言うなれば、

永遠の一回とでも申しましょうか。


あちらの世界へ行かれますと、

承知だとは思いますが、

戻ってくることは出来ません。


これまでも、誰一人として。


ですので、

どうしても開けてほしくない私は、


いろいろな形で説得を試みますが、

そのお心は変わらず、


私の説得だけでは、

扉が開かないようにとする重りにさえ、

なり得ません。


私は、多くの方を見送ってばかりです。


「多くのって、

俺たち以外に
誰もいないじゃないですか。」


ははは、左様です。

今は、二人きりですね。


私が無理を言って、

一人ずつしか通さないでくれと、

お願いしたのです。


耳が遠くなってしまい、

一度に多くの方と
話すことは出来ません。


一人の方との話さえ、
まともに聞けているかどうか。


ですが、お顔を見れば、

感情の機微を
感じとることは可能です。


細部に至るまで、

手の限りを尽くして、

観察いたします。


付け入る隙が少しでも、

有りはしないかと。


最後に ひとつ、よろしいですか。


引き返すなら、今です。


あなたが
お決めになったことを違えても、


誰も、

あなたを責める資格はありません。


あなたの人生ですから。


あなた以外の人は、

彩りに過ぎないのですよ。

STK・2025-08-20 #私の中の住人が言う #ないないのベンチで











そこの方。

えぇ、あなたですよ、あなた。


こちらへ来て、
少し私と話しませんか。

ささっ、まぁまぁ、こちらへ。


いいお召し物ですね。

よく似合っておいでです。


頭の先から爪先まで、
抜かりは見当たりませんね。



ん?私ですか。


私は、

いつも ここで話をしている、

双子の弟に留守を頼まれましてね、


本日限りの登場と相成りました。



見た目や声では、

弟と
見分けがつかないかもしれませんが。


弟は この場所で話をし、

私はセールスマンを致しております。


分かりやすく色で例えますと、

私は少々、ブラックでして。


弟はというと、

オフホワイト
といったところでしょうか。


真っ白というには、

年齢を重ね過ぎておりますので。



えぇ、そうです。

かの有名な
笑うセールスマンの喪黒福造様は、

私と同業でございます。



それはさておき、

あなたは誰かを病気にできる、

チカラは要りませんか。


交換条件としましては、

心を頂戴致しますが。


はて、魂なら差し出せますか。


けれども、魂なら結構です。

間に合っています。


何代にも渡って、

転生されているようですから、


いろんな年代の、

その時のあなたが混ざっていますね。

それは私の好みではありません。



私は、

今のあなたの心が欲しいのです。


おほほ。

まるで告白のようですね、

実際は違いますのに。



では、

決めかねていらっしゃる
ご様子ですので、

チカラの話も致しましょうか。


病気にできると言っても、

臓器にガンを宿すなどといった、

ちゃちなものではございません。


私が お渡しするのは、

精神を病ませるチカラです。


恋の毒で痺れさせるもよし。

私は永遠に独りだと、
思い込ませるもよし。

全ては周りのせいだと、
被害妄想を植え付けるもよし。



一見、

健全そうに見える人でも、

その心の内に、
どんな思いが隠されているのかは、

誰の知るところにもありません。


ですので、

秘かに陥れたいと思う人の、

一人や二人は、おりましょう。


さぁ、胸に手を当てて、

ご自分に聞いてみてくださいまし。



……さて、

あなたは どんな症状をお求めですか。


それとも、

そんなものは必要ないと、

突っぱねることを選びますか。


よき返答を、お待ち致しております。

ふふふ。

STK・2025-10-31 #私の中の住人が言う #ないないのベンチで











いやぁ。


実に みなさん、せかせかと、

私の前を通り過ぎて行かれますね。


そんなに急いで、

どこへ行かれるのでしょうか。


いや、いえ、そのようなことは!


足を止められた あなたが、

お暇だと言っている訳では
ございません。


私と心が通じたのですね。


あっ、いや、お恥ずかしい。

恋人のようなことを
言ってしまいました。


おほん。


ですが これも、

何かの縁やもしれません。


少し、

ここに腰かけていかれませんか。

寒さも少し強まりました。


そのまま立っていらしたら、

心の温度が下がってしまいます。


足を止められたのは、

繰り返す日常に疲れてしまって、


無意識のうちに、

座る場所を求めて
おいでだったのではないでしょうか。


1日は24時間と
既に決まっていますけれど、


何に、

どれくらいの時間を費やすのか、

配分が難しゅうございます。


私のように独り身ならば、

好きなように
時間を使いたい放題ですけれども、


パートナーや、お子さん、

ご家族のいる方は、

そうもいきません。


家事やら、習い事やら、

止めてしまうと、

毎日の生活が、ままなりません。


が、そればかりに追われますと、

心をすり減らしてしまいます。


それなら、どうしたものでしょうか。



あっ!

いいアイデアが浮かびました。


時折、思い切って、

日常の心を取り外しましょう。


そして、別の心を取り付けて、

いつもとは違う場所へ出掛けましょう。


散歩する道を、

少し変えるだけでもいいのです。


いつものスーパーマーケットではなく、

ドラッグストアでも、

いいじゃあありませんか。


それとも私と、

世界一周旅行にでも出掛けましょうか。


非日常に、飛び込んでしまうのです。

アバンチュールです。


と、少し、

心の温度が上がりましたか。


あなたは今、

柔らかな表情をしておいでです。


さぁ!

大いに、

心に旅をさせましょう。


そうすれば、

お値段以上の経験が、

きっと出来ると思いますから。 

ははは。

STK・2025-11-08 #私の中の住人が言う #ないないのベンチで













おや。

また来てくださったのですか。

嬉しいですね。


この間お越しいただいたときは、

私と兄を間違えましたか。


あはは。

よく似ているでしょう。


耳にタコができるほど、
言われてきています。

していることは、全然違いますがね。


兄が失礼なことを言ったり、

したりしませんでしたか。

そうですか。

それなら一安心しました。



ん?

私が、どこへ行っていたかですか。


まぁ、詳細は話せませんが、

大魔女様と、

神々様からのご招待に預かりまして、

少し留守にしておりました。



それより、

また、あなたにお会いできて、

嬉しいです。


がしかし、

今日は、いい話を、

ご用意できていないんですよ。


主が私に、話の種をくれませんでね。


今は連日、

数字とばかり、にらめっこをして、

私の相手は、おろそかになっています。


まぁ!何を仰いますか。

焼きもちなど焼いておりますまい。

香ばしい匂いなど致しませんでしょう。


えっ?

そっちの焼きもちではない?


妬きもち?

こちらでしたか。

私も慌てておりますね。


話しかけても、話しかけても、

応答がないのは初めてでして。


数字など、からっきしの主が、

何をそんなに頑張っておいでなのか。



私も、数字は苦手でございます。


数学とやらの学問は、

正解が一つしかないからです。


一つしかないからいいと
申す方が大半かもしれませんが、

多様性の時代に合っておりません!

って、ただの勉強嫌いじゃないかって?


ははは。

そう言われては、

返す言葉がありませんね。


まぁ、

こんなことを大きな声で申しては、

お子さまの教育にも、

社会の統一された規則にも、

良くありませんでしたね。

失礼しました。



現役から、とうに離れてしまった今、

数字を読もうにも、

目がしょぼしょぼしてしまって。

お恥ずかしい限りです。


が、

一生勉強という言葉を
よく耳にしますね。


一生青春は、

両手を叩いて賛同致します。


とよく考えてみれば、

青春の中に勉強も入っていましたか。


私は苦手意識が先走っておりましたが。


解けないから、

面白くなかったのでしょうね。



うーん、でしたら、

全てを取り戻すことは不可能ですが、

ほんの少し前に進むなら
出来そうな気がしてきました。


あなたもご一緒にどうですか。

そうですか。


では私は、

主の心を振り向かせる方法から、

また勉強を始めることと
致しましょうか。


勉強の成果のご報告は、

またの機会にでも。

ははは。

STK・2025-11-04 #私の中の住人が言う #ないないのベンチで

他に27作品あります

アプリでもっとみる

その他のポエム

すべてのタグ

『書くとココロが軽くなる』

私たちは、一人ひとりの持つ
言葉の力を信じています。

NOTE15 by ほその夫妻