伊田よしのり・3日前
ポエム
色
ねるねるねるね
色が変わっても
ねるねるねるねであることに
変わりはないのだ。
色を変えた代償は
練られることで
報われる。
あの魔女に会うまでは
ねるねるねるねは
1人で練るものだと
思ってた。
つまり
あなたが陥ったのは
「練られなければ
色が変わらない」 という
ジレンマだったのだ。
アメリカの大統領でさえ
色に関税は
かけられない。
つまり
アメリカの大統領でさえ
あの魔女に
口出しは
できないのだ。
彼女は
練寝(ねるね)という
めずらしい
苗字だったのだ。
多様性や
LGBTや
sdgsといっても
男のくせに
2人でねるねるねるねを
練りたいなどと
言ってしまう人を
僕は軽蔑している。
ねるねるねるねは本来
2人で練るようには
作られていないのだ。
告白しただの
されただの
同級生たちは
そんな低レベルな話に
花を咲かせている。
僕などは
ねるねるねるねを
練るか/練らないか
という
基本的な
―それゆえ、深刻な…
ことで
悩んでいるというのに。
たしかに色は
変わったが
口ほどでもない。
こうやってつけて
食べたのに
それほどおいしくは
なかったのだ。
「サボる」の語源は
「サボタージュ」であることは有名だ。
サボタージュの本来の意味は
ねるねるねるねを意図的に遅く練って
色の変化を遅らせることだが
そのことはあまり
知られていないのだ。
つまり
ねるねるねるねにおいては
練るという行為は
色を変える
手段であり
また
それ自身が
目的でもあるのだ。
ねるねるねるねを練らないことは
自分の色に嘘をつくことだ。
そして人間は、
自分に嘘をつき続けられるほど
強い生き物ではない。
練りたいように練らせて
もらうのだ。
インフルエンサーが
ねるねるねるねを練っていると聞けば
昨日までは見向きもしなかったのに
今日の君は
お菓子売り場で
色が変わるお菓子を
探してる。
そんなんだから
君は
ミーハーだと
言われてしまうんだ。
最近の若者は
デジタルネイティブであり
たしかに賢いが
ねるねるねるねを
実際に練った人は少ないから
けしからん…
というのが
今の年寄の
世論なのだ。
しかしそれは
アドバイスに見せかけた
僻みに過ぎない。
今の若者の方が
今の年寄などよりは
ねるねるねるねのこと
を知っているし
練り方だって
心得ている…