#タンポポ

こんな醜い想いは

わたしの感情の中から

消えてしまえばいいのに

春の暖かい風を

君の隣で感じていたい

このたんぽぽの綿毛みたいに

君の元へ飛ばされて

君と出会って花を咲かせたいな.

凛々しく咲くタンポポ


1週間が経つ頃には

力強く咲く花は見当たらなくて

〈まるで淡い光のよう〉


代わりに〝白い綿毛〟が

風に揺られ大地に降り立ち

雨のおかげで花が咲く

〈新たな希望を抱いて進む〉

タンポポの綿毛を羨む僕ら

"自由に飛んでいきたい"と願う

けれど前に進むべき道があるから､､

僕らはまた歩んでいく

この道の先に何かがあると信じて

辛くて、苦しい"過去"があるから
"今"が楽しいんだ＿＿

もしも来世があるのなら

ずっと離れていたいと願って

コンクリートの隙間で

ひっそりと強く咲いてる

あなたのようになりたい。

息を吹き掛け 飛ばしてく

綿毛は舞って ふわふわと

悲しみの声が 静寂に響く

私の恋も 飛ばせたらな と

緑の中に黄色が映えて
幼き私の低い視線にはよく映った
フワフワした見た目で
飛ばすのが楽しくて探しては息を吹きかけた
いつからだろう
雑草と一括りにしがちになったのは
根が厄介だと
綿毛を飛ばすわけでもなく引き抜くようになったのは

タンポポ の 花言葉
黄色い花には…真心の愛、幸せ
とあります
唯、綿毛には飛んで行く様子から
別離 を意味してます

「あのね！今日は席替えがあってね！..」
『うん、うん』
また今日も来てくれた
この子は最近知り合った女の子
ミサキちゃんっていうらしいんだけど、
帰り道はいつも僕のところに寄ってくれるんだ
いつもたくさんお話してくれて
本当のこの子を知ってるのは僕だけみたい
「また明日ね！」
『うん、また明日』
このまた明日って約束が僕は大好きなんだ



「あのね、今日はね、、、ぅぅ」
『どうしたの？何かあったの？』
今日はとても悲しい顔をしてる
学校で何かあったのかな
「私ね、席替えして周りに話せる人いなくてね、、」
『大丈夫、ゆっくりでいいよ』
「いつも話しているこのところに行こうって思って話に行ったの。そしたらその子、ほかの友達と話してて、、、話しかけたら無視して別のところに行っちゃって、、」
『そっか、辛かったね』
「わたし、ずっとその子とは友達だと思ってた。友達が少ないわたしからすれば大事な大事な友達だったのに、、その子からしたらわたしは友達じゃなかったのかな、、へへ」
『無理して笑わなくていいよ』
「でもね、わたし何も言わなかった。涙も耐えて、笑って、、でも、、やっぱり辛いね、、、っっ」
『よく頑張ったね』
僕はいつも辛くなる。元気なミサキちゃんのお話を聞いてても楽しいけど、ミサキちゃんはこうやって、よく溜めてたことを吐き出して泣くんだ。だけど僕は何も出来ない。慰めてあげることも、声をかけてあげることも。
「いつもお話聞いてくれるから、わたし頑張れてるよ。ありがとう。」
『感謝するのは僕の方だよ。いつもありがとう。』
「もうすぐお別れしちゃうのかな。」
『そうだね、今日が最後かもしれない。』
「わたし、どうやって頑張ればいいのかな。」
『十分頑張ってるよ。ミサキちゃんならきっと』
「「大丈夫」」
「え？？どこから声がしたの？ きゃあ！！」
びゅぅぅぅ
突然風がふいた
いつもそうだ。突然お別れが来てしまう。
もう少しミサキちゃんのお話聞きたかったな。
「タンポポさん！！さっきの声はきっとタンポポさんだよね！わたしね！強くなるから！だから！新しく咲いた場所で....、....とう！！」
最後の方はなんて言っているのか分からなかった。
だけど、最後に見えたんだ。
「みさきー！！！！」
「はな、ちゃん？」
「ごめんね、わたし新しくできた友達失いたくなくて、、でもその子がみさきのことバカにしたから怒って逃げ出してきちゃって、、本当にごめんね」
「大丈夫だよ、辛かったけど、でもこうやって謝りに来てくれた...！」
「みさきー....ぅぅ」
「もー、どうして泣くのよ...ぅぅ」
なーんて会話は僕には聞こえるはずもなかったけど、何となく分かったから安心して飛べるよ。


僕はタンポポ。僕の言葉はごく稀に人間に届くことがあるらしい。

足元に呟く
君が綿毛の頃から知ってるよ

幸せ　真心の愛　愛の神詫　別離

綿毛の様に
フワフワと
色々なところに