#初夏に綴る哀の詩

君の心臓に愛を伝えて

届かない苦痛と溶け合う奇跡を知りました

夜空に綴った朧な記憶

曖昧さに傷ついて月夜に泣いて

恋に触れた指先は

忘れ難い哀の深さに傷ついて

悲泣に映る鮮血は

彩度が気高く美々しくて

愛を乞う蒼白の胸は

灼熱に焼かれ灰となる

恋の鼓動が溶けた空に

純粋な青が咽び泣く

花時が終わって

哀しいほどに朽ちてゆく紫陽花

梢に懸命にしがみつくその姿に

胸がせつなくなるよ

無傷の夏は皆に愛され

傷ついた夏なら僕も愛せるかな

孤独の欠片が散らばって

孤寂に耐える午前3時

無機質な絵画のように微笑む君

恋の温度は終焉を迎える

空が晴れるように君が笑って

青に染み渡る青春は輝きに満ちて

深い痛みに咽び泣き

純潔は哀哭してこの世界に穢れゆく

小さな夏の音に耳を澄ませて

アイスコーヒーの苦さに顔を顰める

すり減る心に言の葉の魔法

生きづらさが招く漆黒の闇

散在した哀しみは

優しさを纏い鮮やかに彩色する

重ね合った指が夏色に微笑む

その刹那、神様は七色に煌めきを放った