#叶わぬ恋

会いたい、貴方に

液晶触れる文字が

震えるのを感じる

スカートがひらりと

昨年までお揃いだったのに

瞬きさえ熱を帯びる瞳

貴方に奪われた視界は

他人を綺麗に写さない

激しい音と共に咲くまたたきが夜空に

蒸す様な暑さで結露を起こした炭酸水

貴方が居ないから手はひた濡れたまま

輪郭が火花色をなぞる

宵闇も眩い私の向日葵

火雫落ちても、尚

私の大好きな貴方のショートヘア

誰を想いながら髪を切ったの

心地よい沈黙と夕暮れが差す

今日の貴方を思い出しながら

持たされた荷物を抱きしめる

親愛なる貴方の芽吹いた日

祈るは貴方の幸せのみ

甘るゝ雫一つ零す

体温で融ける氷粒

喉通る色水かほる

まだ冷めぬ夢砂漏

揺蕩う星空が零れるさまを

貴方に拭って欲しかっただけ

鳴く蝉変わる夕暮れ

隣はいつも貴方だった

貴方との夢をひとひら

希う先一番明るい星は

落涙を照らせるほどに

眩いものではなかった

貴方の優しさって
まるで毒入りのお菓子みたい
甘いままじわじわと私を狂わせる

とうとう彼女作ってしまったか。
もう私の叶わぬ恋はここでおしまい。

君の姿を見た
また会いたい