理人・2024-10-17
好きな人なら
恋
執着
君だけを見て
君だけを想って
小さな癖も全部
自分だけか知って
その全てを愛したい
趣味 嫌いな事 嫌いなタイプ
住み 学年
使っている小物 服
全て自分だけが知っていたい
一度、捻くれかけた気持ちが
テスト前の多忙さに削られてく
このままずっと忙しかったら
片想い特有の苦しさで
この心を塗り潰さずに済むのかな
色への執着を手放した時
練ることが楽しくなったのだ。
色への執着を断ち切るために
私はねるねるねるねを練ることにした。
逆効果なのではないか、と思ったが
ねるねる博士によると
これは一種のショック療法であり
催眠療法なのだそうだ。
忘れられないけれど純愛じゃない
こんなのはただの執着だもの
色に執着する人ほど
練るのが下手なのだ。
この暑さも
君への不可解な執着も
ねるねるねるねの色の変化も
フェーン現象という言葉で
説明できてしまうのだ。
練ることに無関心なふりをして、
誰よりも色に執着していたのは、
私だったのだ。
AI執事のイケボで喜ぶ君と
ねるねるねるねを練って、色が変わって喜ぶ僕…
君は僕を嫌っているけど
僕達は仮想の色に執着しているという点において
同類だ。
君が執着する対象が
私自身ならよかったのに
君は
ねるねに執着しすぎている。
そろそろ彼を
自由にしてやってほしい。
幼少期、人見知りな私に、お婆ちゃんは言った
「みっともない子だねぇ全く」 悲しかった
母はそれに波長を合わせた 悲しかった
「なになにちゃんはなになにができるのに」
周りは笑っていた 悲しかった
父親はいなかった、女と逃げた 悲しかった
友達と思っていた子達は誰かと誰かを比較し笑った
悲しかった
私が泣いていると
大人は「難しい子だね」と言った 悲しかった
親友は言った
「あんたは良いよね、友達もいてモテて…」
悲しかった
私の本名は父親が昔好きだった女の名前 悲しかった
人と比べられる事がどんなに惨めで
どれ程、苦しい思いをするのか知っている
だから私は自分と誰かを比べない。
MiCo.
あなたになら
殺されてもいいとさえ思えた
“信じる” と言えば聞こえはいいが
要するにそれは
執着して期待するということ…
色の変化に期待して
ねるねるねるねを練って
しかも、色が変わらなかった時…
あなたは冷静で、いられるだろうか。
君はねるねるねるねに執着しすぎている。
もっと他のお菓子を知ったほうがいいと、僕は思う。