「おやすみなさい」
「おやすみ」
カチッ、と音がなり、
同時に視界が暗くなる。
二段ベットの下からは妹の寝息が聞こえ、
窓の外からは虫の合唱祭が開かれる。
パチッ、と
小さなオレンジ色の灯りをつけ、
ぼんやりと手元が明るくなる。
時計の音がやけに大きい。
まだ眠れない。
まだ、眠くない。
そして、僕は小説を開く。
僕の世界は静かになり、
架空の人物の声が聞こえる。
ページをめくり、
早く結末が知りたいと心は飛び跳ねる。
寝返りをうちながら、
さらに奥へと
小説世界へ迷い込む。
こくりこくりと眠気が襲い、
気付けば二時前。
明日は早い。
気になる続きを飲み込んで、
そっと小説を閉じる。
オレンジ色の灯りを消し、
小説の余韻に浸りなから
僕は今日も、眠りに落ちる。
燈路・2020-08-28 #オレンジ色の世界 #夜の過ごし方 #ノンフィクション #小説 #小説世界 #幸せな時間 #真夜中図書館。
