#婚活アプリ

「女性ばかりの職場でなかなか出会いがないので始めてみました」

婚活アプリのお決まりの文章…

しかしよく考えてみれば

その内容がおかしいことに気づくはずだ。

出会いがないから婚活アプリを始めたなどというのは、まるで、色を変えたくないからねるねるねるねを練っている、というようなものだ。

要するに、矛盾しているのだ。

婚活アプリとねるねるねるねはある意味において似ているのかもしれない。つまりあなたは、色を選別している。しかし、あなたがねるねるねるねから選別されているということも忘れてはいけないのだ。

婚活アプリ…
恋愛市場に敗れた人たちの、
敗者復活戦…
しかし
結婚を恋愛の延長線上に捉えている以上、
婚活アプリなんかやったって
幸せにはなれない。
結婚とは本来、
ねるねるねるねの向こう側に
あるべきものなのだ。

「真剣にねるねるねるねを考えて、登録しました！」

婚活アプリのプロフィールの

お決まりのセリフ…

しかしよく考えてみれば

この文は

無意味なのだ。

真剣にねるねるねるねを考えて、などと

わざわざ書く必要は、普通、ない。

練りたくなったから練る…

眠いから、練る…

そんな当たり前のこと

いい大人が書くことでは

ないだろう。

婚活アプリで
表示される
女性の
プロフィール画像が
全て
ねるねるねるねの
あの魔女の
写真に
なったので
僕は
アプリを
アンインストール
したのだ。

婚活アプリというものを始めてみて
売れ残りのお菓子の気持ちが分かった気がした。
お菓子売り場に並べられたねるねるねるねの色が眩しくて
私は視線をそらしてしまうのだ。

「いい人がいたら、ねるねるねるねを練りたいと思って、登録しました。」

婚活アプリでよくあるプロフィール文だ。

しかし、この文はよく考えるとおかしいのだ。

もしいい人がいなかった場合、彼女らは、練らないつもりなのだろうか。いや、そんなはずはない。

婚活アプリというものを
利用してみたが
現実でモテない人は
アプリを利用しても
結局同じという
身も蓋もない現実を
突きつけられただけだった。
それに気づけただけでも
収穫だったと言えるかも
しれない。

しかし
アプリの運営側も
そう簡単には
カップリングしないように
何らかの
小癪なトリックを
使っているように
私には思われるのだ。

とにかく
婚活アプリは
簡単ではない。

ねるねるねるねの方が
ずっとコスパがいい。

ねるねるねるねは
練れば練るほど
色が変わるのだから。

婚活アプリで
敬遠されるプロフィールの一つが
「お菓子売り場巡り」だ。

お菓子売り場で
ねるねるねるねを
買い求めるのだという。

それが本当だったとしても
そんな事をわざわざ
プロフィールに書く人は
変人とみなされて
しまうのだ。

「いい色があったら練りたいと思っています」

婚活アプリのプロフィールでよくある文章だ。

永遠に待ち続ければいい。

理想の色を夢見て待っているうちに

練り適齢期を過ぎてしまうのだ。

婚活アプリで

「ねるねるねるねを練るのが趣味」という

女性を見かけた。

庶民感覚をアピールしたいのかも

しれないが

逆効果だ。

いまや物価高で

一般的な30代サラリーマンは

ねるねるねるねを練ることさえ

ままならない始末なのだ。

婚活アプリで、「ネリモクお断り」と書いている人を見かけたのだ。

たしかに、練ることは手段であって、目的ではない。

しかし、練らないなら何のために婚活しているのだろうか。私には理解できないのだ。

ねるねるねるねを練りながら
婚活アプリを見ていた僕は
「まるで、さかりのついた老猫だな」
と呟いて
皮肉に笑おうとしたが
うまく笑えないのだ。
そして僕の目からは
キャンディチップではない何かが
こぼれ落ちそうになった。

婚活アプリで表示される相手が

なぜか全て

あの魔女の画像なのだ。

どのプロフィールも

書かれていることは同じ。

「ねるねるねるねは、練れば練るほど色が変わって……」

23歳で初めてねるねるねるねを練って
37歳で婚活アプリで交際相手を探している僕は
普通の人よりも20年
遅いのだ。