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#小説

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全16400作品・

[淋しさが残る冬と新たな出会いの春]
第8章 最終話

※ ノンフィクションです
────────────
「3月19日 水曜日」

「卒業式当日」

「新しい出会いを期待する」
────────────
榴凪「なんか実感湧かないね」
優架「そうだね…」

卒業式当日も私たちはいつも通り
予行だと思っていた

希音「もうさ、会えないのかな?」
茉莉「なに言ってるの」
榴凪「高校でも絶対会えるから」

希音がそんな不安を抱いていた中
私は一人とある人を思い浮かべていた

(凌羽は元気かな…?)

榴凪「優架?」
優架「ん…?」

肩を揺さぶられて目をやると
榴凪がこちらを覗いていた

榴凪「ぼーっとしてたよ?」
優架「あぁ…考え事してたんだよね」

卒業式の日にも思い浮かぶとは
思いもしなかった優架は
少しだけ胸が苦しくなった

希音「今日の打ち上げいく?」
茉莉「私は行けないんだよね」
榴凪「最後の時間だもん 行くよ」
優架「私も行こうかな」

茉莉以外はみんな行く話になって
解散が21時っていう話をしてた

榴凪「優架 門限大丈夫?」
優架「あとでお母さんに聞いてみるよ」

ー最後の旅立ちの会
榴凪「3人とも写真撮ろうよ」
『いいよ!』

茉莉も希音も好きな人と写真を撮って
にやにやしてた

榴凪「にやにやしてる笑」
茉莉「そりゃあ嬉しいじゃん!」

茉莉と希音はルンルンの状態で
最後の分かれ道で分かれた

(いいなぁ…好きな人とか)

優架は"好きな人"っていう存在が
羨ましかった

(私もほんとだったらいたのかな…?)

凌羽のことを思い出す度に
涙が溢れそうになる

榴凪「…う…かっ」

榴凪「優架っ!」
優架「ん?呼んだ?」

榴凪が大きな声で呼んでた

榴凪「今日の優架変だよ?」
優架「そんなことないよ」

考え事をしてるからなのか
周りの話が全く入ってこない

榴凪「ずっとぼーっとしてるし…」
優架「…大丈夫、大丈夫」

榴凪に心配をかけないように
大丈夫の言葉で誤魔化した

榴凪「やっぱりまだ引きずってるんじゃないの?」
優架「……」

図星だった

榴凪「修学旅行で泣いてたのも好きだったから?」
優架「榴凪に言われてあのとき気づいた」

榴凪「一人で舞い上がってたのは嬉しかったから?」
優架「そうだよ…」

これ以上思い出話も凌羽のことも
話して欲しくなかったけど
榴凪の口は止まらなかった

榴凪「じゃあさ…またあの時みたいに傷ついた?」
優架「…っ!」

榴凪に聞かれたとき"傷ついてない"って
即答できなかった

優架「…傷ついた.」
榴凪「そうだよね 見ててわかったよ」

榴凪にはなんでもお見通しだった
だからなのかもしれない

優架「え…?」
榴凪「全部表情に出てた」

榴凪が一番頼りになるし尊敬できるし
隠し事が出来ないのは榴凪だから.

優架「榴凪の言う通りにしてればよかったかな」
榴凪「優架の気持ちで動けたならよかったよ」

榴凪は肯定だけして否定しなかった
私の意見をちゃんと聞き入れてくれて
"言う通りにしていれば"って声はかけなかった

優架「榴凪が親友でよかった」
榴凪「私も優架が親友でよかったよ」

榴凪「高校でもっといい人見つけて
結婚まで行っちゃえ笑」
優架「スピード早すぎでしょ笑」

そんな笑い話をして私たちの卒業式は
涙もあったし笑いもあった
最高の卒業式になった

🤍_𝙚𝙣𝙙_🐈‍⬛

─────────あとがき─────────
ノンフィクションで書かせていただきました
卒業式から2日ほど過ぎてしまいましたが
卒業までの流れを書いてみました
※名前は仮名となっています


卒業した皆さん
ご卒業おめでとうございます
新しい春に向けて頑張ってください!

東雲・2025-03-21
淋しさが残る冬と新たな出会いの春
恋物語
卒業
君との想い出を最期に
ノンフィクション
小説

君がいてくれたから 。
※ こちらの小説は fiction です 。
第6話



ー 土曜日 ー

今日はo4/26 土曜日。
久しぶりにゆっくり出来る気がした。
( 今は06:55..もう少し寝ようかな。
この間の夢は昔の話だ。
何故か思い出した。
夢に出てくること..たまにあるんだよね。
はなちゃんの言ってるはやとくんは
誰なのだろう。
まぁもう少ししたらわかるはず。
もう起きようかな。
でも せっかくの休み。
もう少し寝よう。 )

ー 数分後 ー

薙奈「んん..と」
07:23まぁまぁ寝た。
( 皆起きてるかな。
起きよ。 )



リビングに行くと
彗羽がソファに座っていた。
薙奈「すい、おはよ!」
彗羽「おはよ..」
薙奈「え..っとお母さんは?」
彗羽「まだ寝てるよ。」
薙奈「そっか。疲れちゃうよね。今週
一週間長かった気がしたな。」
( いつも06:00に起きると
お母さんが当たり前のように起きて
料理して ご飯を作っている
たまにこういうことはあるけど凄いな )
母「おはよう。遅くなってごめんね。
休みの日だから 少しゆっくりしても
良いかな なんて思っちゃって」
薙奈「うんん。まだこんな時間だよ
全然、気にしないで!
寝ちゃって大丈夫だから!」
彗羽「まだ 07:30だよ。」





ー 公園 ー

公園のベンチに座って読書をする。
( また はやとくん来ないかな。 )
勇斗「こんにちは~!!!
読んでる時にすみません。」
薙奈「あ 大丈夫です。こんちには!!!」
勇斗「あ この前学校で見かけたこと
あります。宇田はやとです。」
薙奈「あ 花乃ちなです。」
勇斗「ちなちゃん?」
薙奈「君。まさか。」
( はなちゃんの好きな人って
この人だよね。
いや 初対面じゃないよね。)
勇斗「..昔会ったちなちゃん?」
..やっと見つけた。
ずっと この時を待ってた__
そして、薙奈はにっこりと笑って
薙奈「うん。そうだよ。」
















はやとくんは 私を救ってくれた。



















片想いなのか 両想いなのか
わからなかった。















今はどうだろう。













よくここに来て待ってた
会えてよかった。




















ₙₑₓₜ ..

果譜.・2025-04-06
君がいてくれたから。
ぽのポエムෆ‪
魔法の言葉✧*。
フィクション
小説
物語
𝕊𝕋𝕆ℝ𝕐

淋しさが残る冬と新たな出会いの春]
第6章

※ノンフィクションです
────────────
「2月26日」
「入試が終わったと同時に」
「音信不通の日が再び」
────────────
ー榴凪の家
(優架、大丈夫かな…?)

優架のことが心配で仕方ない

(優架があの時みたいに傷ついたら
また恐怖に襲われなきゃいけない)

優架の過去を知ってる榴凪は
優架に同じことを繰り返して欲しくなかった

(優架が傷つきませんように…)

神頼みをする榴凪


ー優架の家
(メッセージ送ろうかな…)

凌羽にメッセージを送っていいのか
わからず、2時間が経った

(こんなに凌羽にメッセージを送るのに
時間がかかったのは初めてだな…)

今までは送れていたはずの言葉が
送れないまま時間だけが過ぎた

(…送っちゃえ…!)

覚悟を決めて送信ボタンを押す

[久しぶり]

送ってからも迷惑じゃないか
すごく考えていた

ー学校
榴凪「優架どうだった…?」
優架「今返信待ってるところ」

返信は来てなかった.

榴凪「いつまで返信待つの?」
優架「合否発表…までは待ちたいかな」

合否発表の日までに返信がなかったら
もう関係を切ろうと思ってた.

榴凪「優架は傷つかないの?」
優架「傷つかない.」

こうなることは想像できてた優架

榴凪「…頑張って、」
優架「ありがとう」

合否発表の日まで返信を待つことにした

東雲・2025-03-19
淋しさが残る冬と新たな出会いの春
恋物語
卒業
君との想い出を最期に
ノンフィクション
小説

これらの作品は
アプリ『NOTE15』で作られました。

他に16400作品あります

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[淋しさが残る冬と新たな出会いの春]
第5章

※ノンフィクションです
────────────
「12月19日」
「気持ちがはっきりしたけど」
「不安を抱えたままの日々」
────────────
ー学校
榴凪「ねえやっぱ何かあったでしょ」

そう聞いてきたのは榴凪だった

優架「はぁ…やっぱ親友には隠せないか~」
榴凪「当たり前じゃん 優架とは5年の仲だよ?」

榴凪には誤魔化せなかった

優架「私ね好きな人できたのかも」
榴凪「え?! あの日以来じゃん」

榴凪には好きな人が出来たらお互いに
共有をする約束をしている

優架「そう 少しだけ前に進みたいって思ったの」
榴凪「優架は偉いね. ほんとに」

榴凪はいつも私を褒めてくれる

榴凪「どんな人なの?」

その問いに少しだけ戸惑った

優架「先輩. めっちゃ優しいんだ」
榴凪「え?だって私たち3年だよ?」

言われると思った
部活でも女の子だけの部活だったから
当然男の子の先輩との関わりがない

優架「実はさ…」

私は榴凪に全部の経緯を言った
榴凪は私が次の言葉を発する前に口を開いた

榴凪「ネットってさ裏切られる世界だよ?」
優架「知ってるよ」

裏切りがたくさんあるってことも
知ってるけど今更諦めるのは難しい

榴凪「あの時よりも傷つくんだよ?」
優架「わかってる」

"あの時"みたいにはなりたくない

榴凪「優架…私は応援する」

榴凪の気持ちは分かるけど
自分に嘘をつきたくなかった

榴凪「優架に何かあったらすぐ止めるよ」
優架「わかった」

こうして榴凪と約束をした

希音「優架どうしたの?なんか元気なくない?」

普段は茉莉と一緒にいる希音が
こちらを見て心配そうに声をかけてきた

優架「平気平気っ」
希音「優架の平気は平気じゃないじゃん」

希音とは中学2年生からクラスが同じで
いつも私の異変に気づいてくれる

優架「希音はすごいよね」
希音「優架よりすごくないよ」

希音はいつも周りを見れてるし
自分のことも自分で対処する

希音「私は希音が思ってるよりもすごくないよ」

そう否定をすることしか出来ない私は
希音を困らせてばっかだった

希音「自分の気持ちに素直になりなよ?」
優架「希音、ありがとう」

榴凪も茉莉も希音も
私の気持ちを第一に考えてくれているから
私も自分の気持ちをはっきりさせたかった

ー優架家
(" あの日 "以来…だね)

"あの日"から男の子が怖くなって
男の子と話す回数も減り、
男の子がいる遊びにも行かなくなった

(あの子なら声を隠さないで話せるかも)

普段榴凪や茉莉、希音の前でしか
声を思ったように発せなくて
他の人の前ではほぼ無口状態の私

(男の子と話す機会は久々だし…)

上手く話せなかったら…と不安になって
無口になったりしたら…なんて考える

優架「榴凪…私頑張るね…」

そう呟いて眠りについた

東雲・2025-03-18
淋しさが残る冬と新たな出会いの春
恋物語
卒業
君との想い出を最期に
ノンフィクション
小説

君がいてくれたから 。
※ こちらの小説は fiction です 。
第7話



今日もまたあの公園に行ってみよう。
まぁ もう 会うことはないかもだけど
どうしても 会いたい。
__!!?


勇斗「(見たことある..ような)」
もしかしたら。

勇斗「こんにちは~!!!
読んでる時にすみません。」
薙奈「あ 大丈夫です。」





勇斗「そしたら、やっぱり。」
薙奈「そうなの。同じなのね。
私もずっと探してたよ」
勇斗「メールする?」
薙奈「急 !!!やろう」
勇斗「急だね」
と、ふたり笑う。





ー 日曜日 ー

薙奈「なにか送ろ」

「永遠に会えないと思っていたのに。
遠くにいると思っていたのに。
忘れられてると思ったのに。
れんらくが取れるなんて︎;;
なんだ..夢?じゃないんだね。
いつも待ってた。ありがとう。」

送信。

返信⇃

「僕もだよ。同じ学校だし。
1番左縦から読めるᖛ ̫ ᖛ )」









薙奈「バレた!」





ₙₑₓₜ..

果譜.・2025-04-07
君がいてくれたから。
ぽのポエムෆ‪
魔法の言葉✧*。
フィクション
小説
物語
𝕊𝕋𝕆ℝ𝕐

[淋しいが残る冬と新たな出会いの春]
第7章

※ ノンフィクションです
─────────────
「3月3日 月曜日」

「合格を君に言えないし」

「君を待つのが辛かった」
─────────────
茉莉[いよいよ合格発表だね]
榴凪[ソワソワする…]
希音[みんな今まで頑張ったよ]
優架[そうだねっ]

不安で仕方なかった合格発表

希音[絶対遊びに行こうね]
茉莉[この4人で遊びに行けるのもあと数回だからね]

希音と茉莉は遊びの話をしていて
少しだけ怖くなった

優架(自分だけ落ちてたら…)
榴凪[HP開いた?]
優架[今から開くところ]

ー8:30 優架家
(受かってますように…)

中々サイトに入れず放置をして
身支度をしていた

(またサイト入れないかな…?)

自室に戻ると合格発表に飛んでいて
恐る恐るパソコンに近づく

(お願いします…!)

パッと目隠し代わりの手を外すと
【合格】という文字が浮かんでいた

(やった…!受かった…!)

急いでスマホを見ると3人から
大量のメッセージが届いてた

榴凪[受かってた!]
希音[私も受かった!]
茉莉[私も受かってたよ!]
榴凪[優架はどうだろ…]
優架[今見た 受かってた!]

3人とも無事に受かったみたいで
なぜだか自分のことのように安心した

榴凪[今から学校向かうね]
希音[りょーかい]
茉莉[私そのまま制服採寸行ってくる]
優架[いってらっしゃい]

榴凪とは学校で合流することになり
足早に学校に向かう

ー学校
榴凪「優架!おめでとっ!」
優架「榴凪もおめでとう」

榴凪の存在がいつも助けになってたけど
今日だけはより一層救われた

優架「…榴凪と高校離れちゃうね」
榴凪「そうだねぇ…でも会えるじゃん」

榴凪と会えなくなるのが寂しくて
榴凪と帰れなくなるのが嫌だった

優架「今の帰り道帰るの楽しかったね」
榴凪「愚痴言い合ったりもしたしね笑」

榴凪のおかげで受験乗り越えられてきて
いつも勉強教え合って頑張ってきた人が
離れるのは嫌だった

優架「絶対…高校でも会ってよね?」
榴凪「当たり前でしょ」

2人だけの約束もこれで最後だった

榴凪「そう言えばさ、あの子はどうなった?」
優架「あー、関係切ろうかなって」

判断するのもそれを実行するのも
正直怖かった

榴凪「えなんで?!」
優架「なんかしんどいんだよね…」

榴凪に事情を話した

榴凪「そういうことね…」
優架「こうなることわかってたからさ」
榴凪「優架 傷ついてるんでしょ?」

榴凪がそんな問いをかける

優架「まぁ…傷ついてないって言ったら嘘になるね」
榴凪「そうだよね…優架は頑張ったね」

そう言って背中をさすってくれる榴凪は
そっと身を寄せてくれた

優架「榴凪 ごめんね?」
榴凪「優架が謝ることじゃないでしょ?」

榴凪は否定も肯定もしなかった

榴凪「優架が傷ついてたら駆けつけるよ」
優架「ありがとうね…」

ー優架家
(したくないな…、)

引きずってる自分が嫌になりそうだった

(年上が苦手だったけど
凌羽のおかげで好きになれたし…)

心残りがあった私はなかなか
連絡先を消せずにぼーっと考え事してた

(でも曖昧なままは嫌だから…さよなら)

1時間くらい経ったとき心の中で言ってから
連絡先を削除した

東雲・2025-03-20
淋しさが残る冬と新たな出会いの春
恋物語
卒業
君との想い出を最期に
ノンフィクション
小説






〈高嶺の花も恋をする〉





白咲さんはエリートの婚約者がいるだとか



エスコートしてくれる外国人彼氏がいるとか





同年代には興味がないだとか。






高嶺の花だなんだと言われたとて




私だって普通の女の子だ。




普通に恋だってする。








「白咲、卒業おめでとう」





誰もいない教室。




「ありがとう、矢城先生」





好きな人と二人っきり。





窓の外にはハクモクレンと


卒業生と見送る後輩たちの姿が広がる。




「お前はいいのか?」



「はい、特別仲がいい人がいたわけでは


ないですから」




少し寂しさを覚えつつも笑う。







「先生、覚えてますか」






一年生の三月。




あの時はまだ在校生として


卒業生を見送った。




特別仲のいい先輩もおらず、




今日と同じように教室から


その景色を眺めていたら




先生が声をかけてくれた。






『お前は見送りに行かなくていいのか、白咲』




『はい、特別仲のいい先輩がいたわけでは

ないですから』



『そうか、、、なんかお前、

白木蓮みたいだな』



『白木蓮、ですか』



『そう。いつも真っ直ぐで


上向いてるとことか、


高潔なのにちゃんとあいつらに向けて

崇敬がある感じとか』




高潔だとか崇敬だとかは


花言葉からだろう。





『はぁ、、、先生が花に詳しいことに

びっくりです』





『わりぃかよ、花好きなんだよ』




くすっと思わず笑ってしまえば


頬を赤くする先生。




『いえ、いいと思います』



『まぁ、なんだ。

お前の時は特別仲がいいやつが


出来なかったら



俺が見送ってやるよ』





そう冷たい手で頭をくしゃっとされた。




何故だかその手の感触と


いたずらに笑った顔が忘れられなくて。







先生を好きになるのに時間はかからなかった。






「、、、覚えてるよ。


ほんとお前仲良いやつできなかったのな」




呆れたように笑う先生。






「高嶺の花だなんだ

言われてしまいましたからね」





「まぁ、分からなくはねぇな。


白咲は綺麗だからな」




優しい目をした先生に


勘違いしそうになる。




「え、、、」




「まぁ頑張ったんじゃねぇの。


約束通り俺が見送ってやるよ」





あの日と同じ冷たい手が私の頭を撫でる。





たった一言。






好きの言葉は言えないまま、




先生は言葉通り校門まで見送ってくれる。




何も言わないまま、言えないまま



私の足は門の外に出た。







「卒業おめでとう、美命」




そのまま一緒に校門の外に出た先生は



不意に私の名前を呼んだ。






「え」





「何だよ、もう生徒と教師じゃないんだから


名前くらい呼んだっていいだろ」




「でも、」




「好きな女を、名前で呼びたいと思って

何が悪い」




「、、、え?」




冗談なんて、出かけた言葉は


うっすらと頬を赤くした先生を見て




どこかへ消えた。





「私でいいんですか、?」




「二年も待ったんだ。



お前がいいに決まってるだろ。


美命は、どうなんだよ?」





「私も、先生がいいです。


先生が好きです」





「先生じゃないだろ。やり直し」





意地悪な顔して笑う先生。






「み、みや、、雅さんが、好きです」




「ん、俺も美命が好きだよ。


また今日からよろしくな」






雅さんの声が耳元を擽る。



抱きしめられた雅さんの肩越し、






どこまでも続く青空に堂々と咲く



白木蓮の花が見えた。



(お題:ハクモクレン、窓、冷たい手)

悠舞・2025-03-25
小説
感想くれると嬉しい
どこにいるの?
ポエム

絵を描くのが好きだった。
色とりどりのクレヨンを握りしめて、頭の中に浮かんだ風景や人物を夢中で描き出す瞬間が、なによりも好きだった。
空の青、草の緑、夕焼けのグラデーション
指先から生まれる色彩の世界は、瑠璃にとっての秘密の場所だった。

浅葱・2025-04-16
ロベリアの真実を捜すにはもう遅すぎる
小説
創作

「本に書いてることは大抵、嘘だ」
小説に出てくるギャングは言った。

紺碧・2025-04-21
小説
ギャング
だから私は本が好き
強盗





「随分と遅咲きだったね」

リクルーターは車で迎えに来た。と言っても、私が自動車を見るのは初めてのことだった。

「早かれ遅かれ、咲いたことに変わりはないでしょ」

羽織っていた上着を脱ぎ、乱雑に手渡す。彼は一瞬冷ややかな目をこちらに向けたが、すぐさま後部座席へと放り込んだ。

「咲いたことに変わりはなくとも、そのスピードには個人差があるよなって話」

「私だって本当は、もっと早く出るつもりだった」

あのとき私が意志を保てなくなったのが運命の分かれ道だったのかもしれない。唇を噛み締めながら、助手席のドアノブに手をかける。

「係員に阻止された?」

「そう。係員とは呼ばないけれどね」

シートベルトをカチンと締め、ヴィクターが煙草を吸い終わるのをフロントガラス越しに眺めた。

私が長年拘束されていた施設であるセラフィムでは、係員はシェパード、我々被験者たちはラムと呼ばれていた。

私たちラムを内密に外の世界へ誘うリクルーター、殊にその敏腕さで一目置かれる存在であるヴィクターが、シェパードやラムといった呼称を知らないはずがなかった。

「邪魔されることを計算には入れていなかったのか」

向かって右側のドアが開く。彼が乗り込むとニコチンの匂いが車内に充満した。

私の顔をまじまじと眺める瞳や、額を隠すようにして流れている髪は漆黒で、車内の照明を受けて明るくなった頬やスーツの袖からちらりと覗く腕は、レオともシアラとも似て非なる色味だった。

「もちろん事前に考えていたし、対策も練っていた。でも」

「予想外のことが起こった?」

リクルーターは、まるで予想内であるかのように余裕の笑みを浮かべた。

「私、出て行きたくないって思っちゃったの」

「それは」

彼は、さも楽しそうに言う。

「予想外だね」

「実は“係員”のうちの一人が…いや、なんでもない。これは過ぎたこと。私はいまここにいて、これからあなたと手を結ぶ。それだけで充分」

「そう言って、あとから後悔する子どもたちは多い」

子どもたち、という単語でスッと背筋が伸びる。事前に聞かされていた専属リクルーターの情報を心の中で反芻する。我々を子どもたちと呼ぶ目の前のリクルーターはいったい、誰なのだろう。

「後悔はしないと思う。未来のことなんて断言できないけれど」

「そうか。じゃあ」

いつのまにか車窓の景色が移り変わっていた。ぼんやりと外を眺める。

「ゆっくり眠るといい。ここから十時間ほどで着くはずだ」

目を閉じた。これから自分の身に待ち受ける未来を想像し、静かに唾を飲む。

深波・2025-04-13
小説
暇だったら続き書くかも

声が聞こえる。
小さな子供の声だ。 どうやら泣いているらしい。
真っ暗な闇の中を進んでいくとさらに泣き声が大きくなる。
不意に、足を止めた。
今にも消えそうな小さな炎を抱きしめながら、小さな子供が泣いていた。
その白い帽子には嫌というほど見覚えがあったが、彼はこんなふうに大きな声をあげてなくような奴ではない。 そもそもこんなチビでもない。
そんなことをつらつら考えている間にも、子供の手の中の炎はどんどん小さくなっていく。
「なんで泣いてるんだ」
子供は泣き止まない。
「おい」
泣き止まない。 炎はもうすでに消えかけのマッチの火のようだった。
どうしたものかと頭を掻く。 子供の扱い方なんて知らない。
放っておいて先に進んでしまおうか。
「死んじゃうんだ」
子供が唐突に声をあげた。 子供特有の甲高い声はしゃくりが混ざって聞き取りづらい。
「俺のために死んじゃうんだ。 俺のせいだ」
子供の涙が手の中の炎を消した。 目の前が完全に真っ暗になる。
子供の泣き声がさらに大きくなって反響する。
自分のせいだと泣いている。 愛していたのにと泣いている。 約束をしていたのにと泣いている。
ーーーー置いて逝かれたのだと、哭いている。
ぶわりと、子供がいたところを中心に炎が大きく巻き上がった。
あまりの熱風に顔を覆う。 腕の隙間から見えた景色は、美しく踊る炎のみ。
「俺はあの人のために死なないといけない」
耳にこびりついたあの声がこだまする。 そうだ、俺はあいつを探しにきたのだ。
あの白い帽子を被った、人を喰ったような笑顔の男を探しにきたのだ。
熱風の中で腕を伸ばす。 触れた炎は不思議と熱さを感じなかった。
指先に触れたものを強く握り、思い切り引き上げる。
抱きしめたのは、驚いたような顔をするあの男。
辺りを舞う火の粉がその表情を寸分の影なく映し、いつもは見せないようなその表情を俺の前で見せるのはいい気味だと思った。
俺はお前の過去は知らない。 お前が俺の過去を知らないように。
それはどうでも良いことで、俺たちは今を生きている。
俺はお前の死に方を決めることはできないし、お前も俺に死に方を強要することはできない。
それでも、俺はお前に言うことがある。 だからここまで探しにきたのだ。
「ちゃんと帰ってこいよ」
仮に骨すら残らなかろうと、魂だけにでもなって戻ってこい。
お前の帰る場所はこの暗闇の中でもなく、深い深い海の底でもなく、俺の元なのだから。
俺の言葉にさらに目を見開いたあの男は、しかし次の瞬間今にも泣き出しそうな顔で笑った。
「…………ワガママな奴」
その体を強く強く抱きしめて目を閉じる。 きっと次目を覚ました時、こいつは俺の腕の中にはいないだろう。
俺には待つことしかできないけれど、行けばいい。 それはお前が精算しなければいけないことなのだろう?
それならば、他の誰かが止めようと糾弾しようと、俺だけはお前のやることを肯定してやる。
誰もお前を縛ることはできない。 
お前は誰よりも自由を愛する男だから。
だから、だから行ってこい。
自由になるために。
ゆるゆると解ける意識の中、嗅ぎ慣れた匂いが遠ざかる。
ああ、目が覚める感覚がする。

水蒼・2025-04-19
自由
小説
BL

君がいてくれたから 。
※ こちらの小説は fiction です 。
第5話



ピピピピピン!!!と目覚ましがなる。
薙奈「んん..」
目覚ましを止めて。
( 夢か。もう少し見させて欲しかったな )
今日は火曜日 今日も学校。
今週はまだ始まったばかり。
( 起きるしかないね。仕方ない。 )
リビングに行くと。
食卓には 目玉焼きにケチャップが
かかった 食パンが花柄のお皿に
のっていた。
そして 少し深めの 水玉柄の
お皿には ヨーグルトに
バナナがのっていた。
薙奈「わぁ..」
そして、母がにっこりと笑うと
母「先食べてて..すいは は起こしても
『あと五分』って言って起きないんだよね
もう一度起こしてみるから。」
薙奈「わかる まだ寝てたいよね」
時計を見ると今は06:11だ。
いつもは目覚ましがなれば
ベッドからささっと起きて
来てるのに 今日は少し遅く
なってしまった。ベッドで
なんだかんだ 考えてたからだ。

ー 06:31 ー

薙奈「ご馳走様でした!!!美味しかった
ありがとう。」
母「うん。」
彗羽「おはよ~!え..っもうこんな時間!」
母「食べたら早く準備しないとね。」
彗羽「だね!!!」
そして、制服を着て
顔を洗い、歯を磨く。
薙奈「よしっ!いってきます!」
彗羽「いてら~」
母「いってらっしゃい!気を付けてね!」
と、にっこりとふたりは私を見送る。







⸝⸝







ー 学校 ー

勇斗「おはよう。」
羽那「おはよ。」
勇斗「あ..日直ひとりだ。」
( そっか。今日ははやとくんと
すいなちゃんだよね。)
野乃 萃菜 .. 中学三年生
羽那と少し話すくらい。
勇斗「じゃあ..よろしく!」
羽那「え?」




先生「雨音さん。今日は野乃さんが
お休みなので 雨音さんが日直で
お願い出来ますか?今日は
宇田さんとですが。」
( あ..順番的にそっか。 )
羽那「はい。是非やらせてください!」
先生「やる気がありますね。
じゃあ。よろしくね。」




ー 放課後 ー

羽那「またね!」
勇斗「また!」
そして、羽那は廊下へ行く。
玄関で下駄箱から靴をとって。
靴を履く。
( よしっ..あ ちなちゃんいる。)
そして、薙奈のところへ
走って行く。
羽那「♪」
薙奈「あ はなちゃん!」
優愛「雨音さん?」
羽那「あ 久しぶりの ゆあちゃん」
優愛「すみません!」
羽那「何で謝るの?」
優愛「えっと..迷惑かけたかなと」
羽那「え..全然だよ。」
と、羽那は焦る。
薙奈「はなちゃん笑ってるね!」
優愛「笑ってるね!てかはなちゃん呼び?」
羽那「はなちゃんって優愛ちゃんも
是非呼んでね!笑ってる!!!?そんな」
薙奈「そんなに隠せない嬉しいことが!!!」
羽那「いや..はやとくん知ってる?」
薙奈「知らないです!」
優愛「ん..聞いたことあるかも」
薙奈「宇田はやとくん?」
羽那「知らないとか言いながら
ちなちゃん知ってるじゃん?!」
薙奈「え 正解ですか?」
羽那「そうだよ」
薙奈「宇田はやとさんの
同姓同名多いんですか?」
羽那「そんなことないと思う」
と、羽那は笑う。
薙奈「へぇ..今度あってみよ!」
羽那「だね!」
そして、家に着いて。
「またね」「じゃあね」と
言ってそれぞれ帰る。


ₙₑₓₜ..

果譜.・2025-04-06
君がいてくれたから。
ぽのポエムෆ‪
魔法の言葉✧*。
フィクション
小説
物語
𝕊𝕋𝕆ℝ𝕐

忘れたくない。

覚えていたい。

もう覚えていない誰かに
今日もしがみついている。

尾崎紗彩・2025-04-30
記憶
小説
ただ好きだと。

君がいてくれたから 。
※ こちらの小説は fiction です 。
第8話



ー 雨音家 ー

羽那「はぁ..ぁ」
深いため息を羽那はつく。
母「今日。学校は?」
羽那「行かない。」
母「ぇ..」

ー 学校 ー

薙奈「あやのちゃん!あだ名呼び○?」
綾乃「憧れだよ!」
休み時間の教室。
薙奈は綾乃の席の方へ行き聞く。
綾乃「私もあだ名付けて呼んでいい?」
薙奈「もちろん!んっと..」
綾乃「ん~ちなちなとかちなまるとか?」
薙奈「ちなちな良き」
綾乃「やった!じゃそれで!」
薙奈「あやちゃんとかあやあやとか?」
綾乃「じゃ あやあや で!」
薙奈「やったぁ!」




⸝⸝





萃菜「ねぇ。今日はな、休みだってさ。」
勇斗「そうなんだ。大丈夫かな。」
萃菜「うん。このプリント家に届けて
くれる?はなの家に」
勇斗「ぁぁ。うん。」
( 何で僕なのかな、、 )
萃菜「ぁぁ。変な意味はないけどさ。」



チャイムを押す。
『はい~』
勇斗「宇田です。プリントを届けに。」
『はやとくん!!?わかった!』

ₙₑₓₜ ..

果譜.・2025-04-09
君がいてくれたから。
ぽのポエムෆ‪
魔法の言葉✧*。
フィクション
小説
物語
𝕊𝕋𝕆ℝ𝕐

青く染る朝の部屋
窓から覗いた紫陽花の色
黒い傘が揺らめいて
恋しさ故に浮き足立って


「色が変わってしまって、別人みたいね。」

『桃色が好きだった?』

「青も好きよ、だけどあまりにも簡単に
         変わってしまうものだから」

『浮気な花だって?』

「…寂しいの、取り残されたみたいで。」

『きっとこの子の恋は、サイダーみたいに甘く、
            泡になってしまったんだ。』

「恋を失った彼女は、
     この雨に熱を奪われてしまったのね。」

『だから青いのか、僕たちと同じだね。』

「ルイボスティーは温まるわよ」


『……青信号は進めの合図だ。』



「私やっぱり、桃色が恋しいわ。」

SeeleMeer・2025-04-01
物語
紫陽花
小説
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花に浮かれて

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