#忘れたくない

人は人を忘れる時
まず声を次に顔を
最後に思い出を忘れるらしい
どうして君の声が
段々思い出せなくなってるんだよ

あなたを忘れたくないと

手元の写真に縋ってみても

もう、声が思い出せないの

あの夏は人生の中で

いちばん辛くて

いちばん幸せで

とても忙しかった

貴方と語り合った日々を

私はどうしても手放す

何て選択肢出来なくて

貴方からの恋だったけど

何年経っても忘れられないのは

私の方なの

忘れたい事は忘れられなくて

覚えたい事は時間と共に鮮明さを欠いていく

ほら、君との思い出も、、

私の中に浮かぶのは
自分の都合のいいことばかり

不安や壁が多すぎて

今が一番幸せなこと

忘れちゃいそうだよ

"優しさ"は、

どんなに数学ができても

どんなに数字を知っていても

どんなに単位を知っていても

表せない。

目に見えないから

つい忘れてしまうその"優しさ"。

あんなに感情を揺さぶって
色んな想い出も作らせて

なのに、時間が経てば離れるなんて
友達以下になるなんて

君は平気なのずるいよ

私だけ過去から抜け出せない
もう手遅れなの、風化してくれない

君との想い出を抱えて生きるしかないの

あなたと過ごした日々を
忘れたくはないから
あなたとの思い出が詰まった
物を捨てることは出来ない

忘れたくないことばかり

忘れてしまうのはどうして

ひとつ思い出せばそれだけで

脳内、貴方で埋まってしまう

この曖昧な何かを感じていたいのに

言葉にすればきっと消えてしまう

永遠に続かない
幸せな時間を

また思い出す為
「思い出」と言う名前をつけた