#散桜と1年半

もしもし君へ

君がくれたドライフラワーが

少し古臭くなったよ

この花もいずれ散るから

今のうちに大切に愛でたいよ

暑くて潤い増す夏に

君の前髪が元気よく

私の心に刻まれてく

あの桜が舞っても

君はどうか幸せにね

と微笑んだ夏の日

君が花になりたいって言うから

僕は君の水になるよとかえした

夏先の花を愛でる君に

私が花に成るから

"もう桜のことは忘れてね"

桜の花弁が綺麗に舞う

君との想い出を映して

ふと思い出したある日の秋

一直線に走り出した君は

楽しそうにはしゃいでいて

隠れる前の夕日に照らされた君は

黄金色に染まっていた

君の話す言葉は全て儚い

時が過ぎ季節が巡るに連れ

君の身体は弱っていくんだ

伸びていた髪も

いつしか抜けてしまった

見守るだけの僕

時の流れが早いのか

それとも僕の思考が遅いのか

新しいお花持ってきたよ

君の大好きなお花をね


君はいつも真面目で

素直なところに僕は

惹かれたんだよ


その日が来るまで

いっぱい愛させてね

前よりも体が重くなってきたんだ

ゆっくり近づいて来てるのかな

綺麗に咲いている大好きなお花

枯れないと踏ん張ってるのね

一緒に頑張りましょう