セツナ・3日前
暗夜、刹那の独り言。
ポエム
薄命に散った涙の品位はもてはやされ
亡き彼女の悲愁は紺青に沈んで...
微笑む幻影に安堵して
在りし日の憂苦は幻となりて
華奢な心を傷つけて
世情は暗く淀んでる
東の空が白むころ
僕の心は泣いている
苦しい鼓動が朝日に焼かれる
黎明の沈鬱な輝きに啼泣する
魂が擦り減り呼吸を止めたくなる
望まない今日を怯えて生きる
大切な温もりが緩徐に遠ざかる
薄まってゆく感覚に淋しさが鳴る
深く染まる鈍色が哀哭する
花鳥風月の憂鬱を僕は知らない
哀しみの雫が夜空へ還る
僕は君を抱きしめ
とこしえに眠る
闇を引き連れ漆黒が鳴る
暗夜は傷を隠し僕を庇う
哀しみを記したダイアリー
涙で濡れた頁を指で拭うの...
風が揺らす僕の本音
耳にうるさく、心に痛い
混濁を味方につけて眠るように終わりたい
淡い期待は見事に打ち砕かれ
絶望は階下に向かって転げ落ちる
黒い世界の直中に
彷徨う御霊
愁う影
翳りゆく命にひと雫の愛
刹那の輝きを決して見逃さないように...
在りし日の安らぎに縋って
冷えた胸を慰める
今宵ひと夜、僕は蠢く傷と対峙する