#瓶の中

君の隣にいた時の空気
君の声
抑えるのが遅れてしまった君のくしゃみの唾液
君のおならのガス

この瓶にしまっておけばよかった。

好き




今でもこの瓶のせんを
開けられずにいる

思い出もぜんぶこの瓶の中に詰めて流してしまおう。

この想いには

蓋をして

早く 流れて行って

本当の気持ち

あなたが産まれたのは
ある夏の夜

穏やかな夏の夜


若い命が燃えていた


愛が形を成すのなら
きっと
あなたの姿なのだろうね

あなたは時々
私にヤキモチを焼かせる

その度に何度も泣いて
どうしたら良いのか分からなくなる

だけどその度に

あなたへの気持ちに気がつく
大好きなんだ愛してるんだって

だから意地悪しないで
優しく愛してね

自分が死んだ方が良いのではないか
という発案を
ことごとく優しく否定してくれる
名も知らぬ人がいて

今日も私は生きている


誰かの親も
誰かの子で
生き続ける事の苦しさを
日々学んでいる

私も
あなたも

3月8日は世界女性デー

ミモザと白百合の花束を
プレゼントしてもらいました

正確には花束のデータ
でも、その人の手作りで
気持ちがほくほくして
とっても嬉しかった

いつだか私が贈ったバラの造花も
あなたを笑顔にさせてたら
嬉しいな

あなたの何でもないような声に
安堵して涙があふれた

こういう時他の誰かより
あなたの無事を考える私は
心の何処かが無慈悲なのだろうか

警戒が少し弱まった

早く陽よのぼれ

焼き餅を焼きました

呼吸をする度に痛む左胸
吸い付かれるように甘い
喰われるように息を呑む

不思議な気持ち

あぁ

あなただからね

鼓動の度に疼く胎と胸に
毒を含んだ煙を吸込む唇

何にもしてやれないから
持て余してるの可哀想？

私の最後の日は
あなたにとって
どんな日になるんだろう

秋になると祖母がいつからか
おもちゃカボチャを居間に並べていた

まだハロウィンなんて言葉が
浸透してなかった頃に
おもちゃカボチャと菓子をもらっていた

サラダにはリンゴやミカンや
今はよく見かける楕円のプチトマトが入り
晴れた冬空の様な瞳をした祖父は
どんな日も黙々と牛の世話をする

温めてくれと差し出す白い掌を摩りながら
祖父の故郷に思いを馳せた遠い日々

目が覚めるとさ
鼻先まで冷たくなってるのに
すごく暖かかったの
布団の中
あぁ、居てくれたんだなって
勝手に思ってる
ただ寝相が悪かったとしても
隣がほのかに暖かいと
寂しくないもんだね

一枚毛布を重ねたら
きっと
出たくなくなる

嬉しいから
少しだけ意地悪させて

どぼどぼ

と

ごぼごぼ

と

煮えたぎった
その
憂い








温まる私には
熱すぎて


この
太腿に
水膨れ
ミミズの様に


這って行く









それでも
注いで







あなたの愛





何処にも逃さないで

受け入れるまで







ああ

はやく




私の身体





いうこときいて