はじめる

#短編

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全485作品・



君の”好き”と

私の”好き”が違うことなんて


とうの昔にわかっていたはずなのに、ね














今日も君に声をかける




”いつか振り向いてくれますように”




なんて僅かな希望を抱いて














「柚羅、おはよぉ」





のんびりとした声が私を呼ぶ





「月羽おはよ


また遅刻ギリギリだよ?」






と少しむっとすると





彼女は





「だって、道路に可愛い猫さんがいたから」





なんて相変わらず




のんびりとした口調で




言い訳を述べる





「はぁ、そんなんだから”のんびりさん”


なんて呼ばれちゃうだって」






そう、彼女ののんびりとした雰囲気や言動で



いつの間にか”のんびりさん”



なんて呼ばれるようになった月羽





当の本人は全く気にしていないようだけど



私はすごく腹が立った





だって私は___彼女が好きだから







「ん~、私は別にいいよ

どう呼ばれたって」





緩い口調を崩さない彼女は



そんなことを言いながら



こちらに微笑んだ





「柚羅だけは私の事


ちゃんと月羽って呼んでくれるじゃん?


それだけでじゅーぶんだよ」






嗚呼、彼女は私を沼に沈める天才だ





彼女の言葉を聞いて




私は改めて実感した





「ん、月羽のそういうとこ”好き”」




私は本心を告げたつもりだ





でも結果なんてわかっている





月羽はいつだって




「私も柚羅のこと好きだよぉ?」





なんて軽く言ってのけてしまうから





やっぱり彼女には




私の気持ちは届かないのかもしれない







︎︎ ︎︎

唯・2022-11-20
”好き”の違い
小説風
短編
失恋
片想い
同性愛
結び目

誰かが決めた

「普通」を 押し付けられて

本来の僕は「普通」じゃない と

言われて生きてきた

生ける屍の僕に 、キミは


人によって考え方が違う様に

普通にも

私は色々あると思ってるの。

だからね、自分の思う 「普通」 を 

相手に押し付けて

「 貴方は普通じゃない 」

何て言うのは、間違いだと 

私は思ってる 。と 言った。


まるで全てを諦めている僕の胸の中を

見透かした上での発言の様で

僕は 、ただ、ただ 、

吃驚したのと同時に 

初めて、 人に 

 僕
自分 と 言う 存在 を


認めてもらえたようで

肯定されたようで


嬉しかった。

黎明(小説垢)・2022-09-28
小説
短編
短編小説
解釈自由
花束を君に
不透明な僕ら
誰か
独り言
普通
枯れていた僕に
感想聞かせてください
メイト🎀
届け
生を吐き出す
100人突破


にゃあと鳴いた

「雨がやまないな」

またにゃあと鳴いた





「ねぇ、君はどこにいるの?」

僕の手にはもふもふとした

感触が微かに残っている




にゃあ





僕を呼ぶ声が聞こえた気がした

雅楽代 夜雨・2022-03-31
夜に佇む猫は雨を呼ぶ
あま天
どこにいるの?
短編小説
短編
小説
ss

これらの作品は
アプリ『NOTE15』で作られました。

他に485作品あります

アプリでもっとみる


そう君は水が嫌い

だから、雨も嫌い


でも僕は小さな傘を君に掛けた


「もう大丈夫だよ」


にゃあ



ふと耳を澄ますと

君は返事をした気がした


あの"猫"だけは特別だ

君には僕の声が聞こえるみたいだから


唯一の話し相手だから

嫌われたくないんだ


ふと僕は


にゃあ



「どこにいくの?」


最悪な考えをした




「あぁ、君はどこにいるの?」



君が消えてしまうのではないかと

雅楽代 夜雨・2022-04-01
夜に佇む猫は雨を呼ぶ
あま天
どこにいるの?
孤独
気にしとくよ、猫((
短編小説
短編
小説
ss

『明日の月は綺麗でしょうね』




【月が綺麗ですね。】

意気地無しで強がりだけど、恥ずかしがり屋な俺の、精一杯の告白。

それくらい、幼馴染22年目のお前には、分かるよな。

『……………………』

信じられないと言わんばかりに、その、綺麗な二重の目と、透き通る瞳が、俺に語りかけてくる。

うん。

綺麗で整い過ぎだろ。


俺は、自分で言うのも何だが、モテる。

俺自身はそう思わないが、月1で告白され、何より、この女。

ユナ
月和が皮肉たっぷりに、

『あんた、モテ過ぎだよ。流石、ドラキュラプリンス、黒羽だね。』

と学生時代に、毎日言ってた。

その度に、コクウと呼ぶ月和の声が聴けて嬉しかったこと以外何の意味もない事だ。

そしてもう1人の幼馴染、エンジェルプリンスの男。

ソラ
天も言った。

「そりゃ、モテるよ。だけど、何で比較用に、僕がエンジェルな訳?黒羽の方が、純粋無垢だよ?」

『それは、言えてるけど、名前的にね。それに、名前とのギャップよギャップ!悪戯天使と無垢な吸血鬼。この、ギャップが、この近辺の学校の、殆どの愛娘を、虜にしてるの!』

「へぇー。また、からかいに行ってこようかなー。」

【止めとけ、天。からかわれても、何も出来なくて、悔しいだけなんだ。からかわれた側は。】

『「純粋無垢め!」』

これが、学生時代の、毎日さ。


てなわけで、月和の返事を待ってる訳で。

あっ、これは、言っとかなきゃ。

【振っても良いが、いつも通りの対応で、これからも、過ごせよ。】

うん。

これが、大事。

何でって?

無 視が1番キツいからな!

さてさて、返事はどうかいね?


『フフ。これだけ、言わせてもらっていい?』

【ん?何だ?】

『幼馴染の告白。恋バナだと、運命だどうとかと、騒がれる瞬間。』

【そうだな。】

『あっ、本題言うね。』

【………】

『明日の月は綺麗でしょうね。』




















俺は、必死に逃げている。

死にたくないから。

あやめられるから。

こんなバットエンド、最悪過ぎるだろ?

何年も想い続けた人に他殺宣告だそ。

はぁ。

俺はどこで、こんな天罰を受ける行いをしたのか。

はたまた、これまで成功し過ぎてたのか。

神様よ………

うん?

今、俺、天罰って、言った、よな。

そうだ。

まだ、俺には、天が居るではないか。

居候するか、一緒に旅にでも出よう。

唯一無二の親友兼恋の相談相手。

助けてくれる、よな?


ピーンポーン

何か悪いことしたかもな。

今は晩刻10時。

さすがに遅い。

22年目の幼馴染の家だとしても、遅すぎるよな、俺。

ガチャ

あっ、ドアが開いた。

「ど、う、し、た、の?黒、羽。さ、す、が、に、遅、い、よ?」

壱音壱音切れてて怖い。

まぁ、この際縋るしかないか。

【話は中でさせてくれ!匿ってくれ、天!】

「はーい。」

この辺り素直だよな。

けど、怖ぇ。


ふぅー。

そろそろ、話すか。

幸い一人暮らしの人間の家に、一人暮らしの人間が行くのは、あまり問題がない。

そして俺は、これまでの経緯を話した。

告白の言葉は言ったし、返された言葉も言った。

さぁ、我が幼馴染よ。

助けてくれ。


「ふぅーん。僕の知らない内に、そんな事になってたんだ。」

あら、珍しい。

怖 すぎるくらいの視線と口調。

まぁ、ここは、一気に突っ込もう。

【だから明後日まで匿ってくれ!】

「………………」

【天?】

「分かったよ!その前に、1つ言わせてくれる?」

あれ?

いつも、鈍感や天然としか言われない俺でも分かる

空気が読めないと幾度も言われた俺でも分かる。

今は………ヤバい。

「I k i l l y o u.」



























俺を殺める怪物2匹目を生み出した、鬼騎黒羽です。

怖いです。

幼馴染の、雪灯月和と、白心天に、狙われてます。

他殺宣言されました。

そして俺は、下が荒波弾ける崖に追い詰められた。

この道を選んだ、俺の馬鹿。

自殺宣言じゃねぇか。

うん。

俺は、息を詰めた。

一か八かを神様に賭けて。

最 期まで、済まねぇな。

けど…………

この、理性を無くした人間を止めるには、こうしかないんだ。

後悔は、無いぜ。

後は、神様。

よろしくな。


俺を、殺めるなら、先に死ねばいい。

馬鹿な俺には、その考えしかなくて。

俺は、荒波に飛び込んだ。

彼奴らが泣いてくれることを信じて__



















あれから、何分経っただろう。

たっぷり5分は、経ったよな。

これは、奇跡か?

否、命の燈尽きるまで、俺はここに居なければならねえのか、まさか。

なぁ、神様。

もしくは、月明かり。

俺等を救ってくれよ。

俺は、日常の幸福を、確かな物に、したかった。

ただそれだけなんだよ____






















その時だった。

世界は、月明かりの優しさに包まれた。

そう、誰かがこの世界に奇跡を施した。

けれどもこれは、誰も知らない。

この月明かりは、
























"3人の人間の願い"だと云うことを


















明日の月は綺麗でしょうね

あなたを 殺める

I k i l l y o u.

あなたを殺める












さぁ、一体月明かりは彼等にどのような奇跡を齎したのか。
その答えはきっとあなたの心の中にありますよ





































読んでくれてありがとうございます
ちなみにこれは引っ張り出してきた過去作
多分中1の頃イオン行く時に書いた
けど物騒過ぎて投稿しても表示されんかった前歴持ち

紫月花蘭・2023-03-15
短編小説
短編
小説
自己満
MinoHiraの小説その他
明日の月は綺麗でしょうね
命の燈

『全部冬のせいにして』


肌寒い季節が来た。私は買ったばかりのブレザーに袖を通し行ってきますと言って外に出た。

この前までまだ夏なのではってほど暑かったのになんて思いながら歩く。坂を登ったところにあるのが私の通っている高校だ。

先生に挨拶をし教室に向かう。私の席は校庭側の窓際の一番後ろという神席だ。

無事にお昼までの授業を終え私は屋上へ向かう。

昨日の残り物を詰め込んだだけのお弁当を広げもくもくと食べる。

友達はいない。あまり作る気もないからだ。

食べ終わってから私はいつも歌を歌っている。一応将来は歌手になりたいなと思っているので毎日ここで歌うのを日課にしている。

だから気づかなかったのだ、屋上の扉が空いたことを―――。




今なら死ねる。何故かって?学校一のモテ男に歌を聞かれたからだ。

「そんなに逃げることねえだろ」

モテ男陽キャ一軍だからそんなことが言えるんだ。こっちの気も知らずに、、。

「あの、、!出ていって、欲しいです、、。」

強く言うと決めたのに結局はもごもごと口にする。相手はモテ男陽キャ一軍だよ?キラキラしすぎでさすがにひよってしまう。

「まぁまぁ。同じクラスでしょ橋口さん」

同じ、、クラス、?そういやそうだった。いやそんなことより何故私の名前を知っている、?そんな瞳で彼を見た。

「橋口恵ちゃんでしょ?俺のこと知ってる?」

「あ、はい、存じております、。入江颯馬さん。」

まさかモテ男陽(以下略)が私の名前を知っていたとは思わず少しびっくりした。

その後すぐ彼は邪魔したなと言い屋上から出た。風になびいた時少しだけ彼のいい匂いがした―――。




家に帰り今日の出来事をふりかえってみた。あのモテ男陽、、いや入江くんと話したのだ。

なんて恐れ多いことをしたのだろうと思いながらお線香をたく。

私の両親は一年前に事故で他界した。それからは叔母に拾われたのだが両親と住んでいたこの家を手放したくなく私の我儘でこの家に住んでいる。

でもたまに叔母が家事などの手伝いで来てくれるのですごく助かっている。

私の好きなあいみょんの裸の心を聴きながら明日のお弁当の準備をし残りの家事をして寝ることにした。

毎日聞いているこの曲がなんだかいつもとは違う気持ちで聞けた―――。




翌日。学校へ行こうと思い玄関を開けると何故か入江くんがいた。あまりもびっくりして思わずヒッ!と言ってしまった。

お化けかよ俺はと笑いながら突っ込んでくれたのが幸いだ。

「なんでここに、、。」

「昨日悪いことしたなって思ってさ。お前毎日屋上で飯食ってんの?」

「まぁ、、うん、。」

そっかと言うと俺も今日から屋上で飯食うからと入江くんは言った。

それは困ると言ったのだが聞く耳を立てづじゃあ後でなといい学校へ向かう。

朝から入江くんと話してしまった驚きと屋上の件で呆然としてしまったが学校に遅れると思い急いで入江くんの後をおった―――。



お昼になり屋上に行くと本当に入江くんはいた。
びっくりした顔をしていると朝わざわざ伝えたろと言われてしまった。

それから入江くんとご飯を食べた。こんな事あっていいのだろうか。女の子たちにバレたら殺されるななんて思う。

でも食べながら話をしたので入江くんのことを沢山しれた。四人家族で妹がいること。今は母親が病気だからバイトをしていること。妹ちゃんはまだ5歳でちいさいこと、、。

私も自分の話をした。両親の話をするのは入江くんが初めてだった。入江くんは静かに聞いてくれた。

「悲しくねえの?親いないの」

そう問われた時私は両親が亡くなった時も今も泣いてないことに気づいた。

何故だろう。入江くんの問で気付かされたからなのか両親が居ないという現実味が湧いてきたからなのかわからないが涙か溢れてきた。

「あ、、。ごめ、ごめ、なさい、」

謝ろうとすると入江くんは頭を撫で思う存分泣けと言ってくれた。

私は彼の腕の中で初めて子供のように泣きじゃくった―――。



どれほどの時間が経っただろう。私ははっとし入江くんから離れた。

しまったやってしまったと思い慌てていると入江くんは笑い出す。

「泣いたり慌てたり忙しいやつだな恵は」

突然の呼び捨てに驚いた目を向けると彼はいいだろもう友達なんだしと言い笑った。

「ありがとう。颯馬くん、、。」

少し恥ずかしがりながら言った君の名前。入江くんは少し驚いた顔をしたあとすぐ立ち上がった。

「歌ってよいつもみたいに」

私も立ち上がりいつも通り歌を歌う。寒いのを理由にして少しだけ彼に近づき腕が当たる距離に立つ。

あぁ。きっと今私恋をしている。

少しだけ頬が赤いのも距離が近いのも全部冬のせいにしよう。

入江くんに届けと思いながら私はいつも聞いていたあの曲を歌った―――。

國龍・1日前
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好きな人









失恋後物語














「振られたけどやっぱ好きですわ」

上からの言葉

僕の悪い癖、弱味が見せられない

君の答えは前と変わらない

夏の微風が呼び起こす

『恋愛感情を抱いたことがない』の言ノ葉が春風に乗って復唱された

僕の心は空白を覚えた

いつ以来の状態だろうか

否いつかは分かっている

僕の声が蝉の合唱に

掻き消されるような夏の日以来だ

本当は期待していた

何も変わらず半年以上過ごせとったから

何も知らない日々の延長線で

思い出を紡げていたから

無知は可能性を秘めると云うが

今回ばかりは不可能を暗示していた

けど涙は無かった

泣いたらこの恋物語が終わって

生涯に無駄な日々と刻まれる気がしたから


「少し話そ」

『ええで』

さも当たり前のように話し出す

2人きりの立春過ぎたる公園

僕等だけの世界

普段は話しもしない話題ばかり

ポジティブ思考かネガティブ思考か

小学生の頃のクラス状況

同級生の人格変化の過程

人間関係の距離感

僕等の部活の仲間の話

将来の夢や高校の話

初めて知れたよ

君がネガティブ思考なこと

昔、先生が道徳で言っていた

心理テストが本当なことと一緒にね

それに君は現実思考で

将来の夢が自分に出来るか考えて

無理なところがあるとそれを夢にしないことも

僕の夢が世界を変えることって言ったら

『大きく出るな...俺はそう思わんけど』

って笑ってた

けど君が死にたくないって言ったのは

印象的だったや

しかも記憶を持ったまま

自分に生まれ変わりたいと言った

ネガティブ思考のくせに

自己肯定感が高すぎる

今の自分としてもう一度

生きることに不満がないなんて

僕は基本自分嫌いやし

死んでも後悔ない精神だから

真反対だなと思った

人は自分に無いものを持つ人に惹かれると云うが

その罠に僕が掛かるとは夢にも思わなかった


用事があると君は帰っていった

約束を守る君

ドSのくせに優しい君

きっと予定が無かったら

僕の気が済むまで話してくれたのだろう

「じゃあね」

『ほな、また明日』

"明日"、か

告白は今日で良かった

その言葉が無かったらきっと

僕は立ち直れていない


独りの帰り道

はしゃいで帰る幼い小学生を横目に

涙を堪えていた

否、堪えてはいない

躰が、脳が、涙を拒否した

流してはならない、そう呪った

泣かない失恋は一生残る

その言葉を本物にする為

嗚呼、明日は卒業式

少しでも話せたらええのに

会えるのが最後かもしれへんから

紫月花蘭・2023-03-14
鍵は君の手の中に
失恋
実話
告白
短編
短編小説
小説
MinoHiraの小説その他


ずっと 考えてきたけれど

死にたがる人間にかける言葉は、

見つからない

いつかのあれが

最適解だったとも思えない

あんなもの脅しのようなものだ

死にたくなるほど

追い詰められた人間に対して

さらに追い詰める言葉をかけた


「死んで欲しくない」なんて

「こちら側のエゴ」だ


死にたがる本人の気持ち

を 無視している

そんなこと考えずに

ただ 一言 「死ぬな」 と

声をかけられれば、どんなに楽か

でも、俺にはできない


死にたがるほど

ないがしろにされてきたのに

最期までないがしろにする なんて

俺にはできない


死んで欲しくない

でも、死ぬなとも言えない


詰みだ



いつも考えるたび、ここで止まる

その先が、思い浮かばない

もっと時間が経てば

なにか 思いつくのだろうか

でも、今の俺には、わからないから

今度 遊びに行った帰りに

「次どこ行く?」 って、聞くんだ


―――――――――――

寝る前に「また 明日ね」

って、言うんだ。

それが「今の俺の答え」

黎明・2022-03-29
答えなどない
探し続ける
独り言
死にたいと思ってる君に
長文
短編
小説風
不透明な僕ら
涙の音色が響く世界で

学生の頃
リゾートアルバイトをしていた苗場から
稲村ヶ崎まで
時間をつくって
彼女に会いに行った

江ノ電に乗って
江の島へ

陽が落ちる水面(みなも)にきらめく光
海面に向かって石ころを投げて

「君を愛している」と叫んだ

その晩は藤沢で呑んだ

最後の晩餐⎯

彼女は絵画の勉強のため
夢を諦めず

フランスへと旅立った

逢瀬・2022-05-11
最後の晩餐
短編
発表場所
ポエム

『全部冬のせいにして』入江くん視点



入学当初から可愛いと有名な子がいた。橋口恵。黒髪の綺麗で長い髪の毛に切れ長の綺麗な目。肌は白くて華奢な体型をしている。

男子は可愛い可愛いと騒いでいた。俺も初めて君を見た時息が止まるほどあまりの可愛さに驚いた。

思えばその時にはもう君に――――――。



肌寒い季節になった。女の子たちに毎度の如く追われ疲れ果てた俺は休憩するために屋上に来た。

扉を開けようとするとなにやら歌声が聞こえてきた。

(あいみょんの裸の心だ、、)なんてことを思いながら扉を開ける。

するとそこには橋口恵がいた。長く綺麗な髪の毛を風になびかせながら歌っている。しかも歌声もとても綺麗で上手かった。

俺はしばらく聞き入った。あまりの上手さに感動していると橋口がこちらを見た。と思ったら驚いた顔をし持ってきていた弁当箱を手にし逃げようとした。

「待って!」

俺は咄嗟に引き止めた。それから橋口と話した。声まで可愛いのかなんて思っている俺に少し戸惑いながら橋口は困っている感じがしたので俺は早々とその場から離れることにした―――。




家に帰るとまだ五歳の妹が保育園での出来事を話してくれた。

「あのね!今日ね!いぶきくんがねなおのすいとう飲んだの!でもなお嫌な感じしなかった!なおもしかしたらいぶきくんのこと好きなのかも!」

今の子はそんなことするのかなんて思いながらも妹の初めての恋を応援してあげることにした。

その夜布団に入り今日の出来事を振り返った。俺はあの橋口と話したのかと思うと同時に自分の頬が赤くなったのを感じた。

まじかぁ。そっか。俺橋口のこと好きなんだ。

その日は橋口が歌っていた曲を聴きながら眠りについた―――。




翌朝。俺は橋口の家にいた。玄関を開けた橋口と目が合いよっと挨拶をした。

橋口は戸惑いと驚きの目をしていた。そんな表情までもが愛おしかった。

今日から屋上でご飯を食べることを伝えると橋口は困ったような戸惑っているような表情をし俺は返事を聞く前に学校へ向かった。

お昼。屋上にいると橋口は来てくれた。そして一緒にお弁当を食べる。

俺は自分のことを知って欲しくて橋口に家族の話などをした。

すると橋口も徐に自身の話をしてくれた。

その話はあまりにも悲しくでもとても強い話だった。

橋口のすごさを感じた俺はふいに少しだけ橋口が口をつむっているのが見えた。

もしかして泣くのを我慢しているのでは?と思った俺は泣いていいんだよってことを伝えた。

すると橋口はまるで子どもみたいに俺の腕の中で泣いた。それに少しどきどきしながら俺は橋口の頭を撫でてあげた―――。




どれほどの時間が経ったかはわからない。橋口が慌てた様子で腕から離れたのが少し面白くて笑ってしまった。

「泣いたり慌てたり忙しいやつだな恵は」

言ったあとに呼び捨てをしたことに気づきあっと思い橋口を見る。

すると橋口は照れたような恥ずかしいような顔をしていた。あまりの可愛さに俺も息を飲み友達だからいいだろと言った。

「ありがとう。颯馬くん、、。」

突然の名前呼びにびっくりしてしまった。照れたのを隠すため俺は急いで立ち上がる。

そうだ昨日の歌を聞こうと思い歌ってよと言った。

すると恵も立ち上がり俺の隣に来た。座っていた時よりも距離が近くドキドキしてしまう。

でもこの距離の近さも全て冬のせいだ。寒いから近いのだ。そう自分に言い聞かせる。

そして俺と君が一番好きな曲を歌ってくれた。

今俺恋をしているそう感じながら恵の歌を聞いた―――。

國龍・1日前
短編小説
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「嘘」に 溺れる。

人にその自覚はない。

溺れてなどいないと

思うのかもしれないが

「嘘」を 重ねた分だけ


人 は 、その尻尾取りに追われ

結局「嘘」に 踊らされる。

人は「嘘」に 溺れている。


まるで「息」を するかのよう に

「嘘」を 並べる者もいれば

「嘘」を 拒み 

真っすぐであろうとする者がいる

しかし、決まって、甘い蜜を吸うのは

真っすぐであろうとする者ではなく

「嘘」を 並べた者である。

黎明・2022-05-02
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「目に留まるのは」



























「先輩、好きです!」

「ずっと前から好きでした!」

「どうか僕と!」



絶えず響く声はあの人に、





齢16にして「高嶺の花」の呼び名を持つ





君に向けたものだった





ある時は花束を、


ある時は手紙を、


またある時はサプライズを、



しかし、君はいつも丁寧に断っていた





傷を付けないようにそっと





何故か優しくしていた。





僕は、そんな君を気になりはじめていた





きっかけはほんの些細な出来事の為





割愛しておこう






ただ、些細な出来事と 同じ学校というので





高校に入ってからはよく話すようになった





同じクラス効果、というやつだろう





向けられる嫉妬は痛い程感じていたが





いつも君から話しかけてくれていた為





いじめの類は起こらなかった。







思えば、恋心を抱くのは自然なことだと





今更思っていた。





高嶺の花の君が、





わざわざ話しかける意味を





話を終えた後にずっと考えていた





だけど解決するはずもなく





毎回、「ただの暇つぶしだろう」と





自己完結させていた






話だけじゃない。





不意に見せる笑顔も





あどけない所も





なにかあれば僕を呼んでいたことも





全てが恋をする口実とまで思えてきた





我ながら変な人だと実感してしまうが





また今日も、君と話していた











だけど、そんな片思いも終わりを告げた







君から始まったメールで





「1番に報告したい」なんて言われたら





淡い期待を抱いてしまうのも必然だろう





次のひとことで、悲しむことも知らずに





「あのね、彼氏ができたの!!!」





嬉しそうなスタンプと共に送られた





1件のメールを





何度見返したことだろうか





何度ドッキリかと考えたことか





誤送信でもドッキリでもなく





嬉しそうなスタンプが、事実を語っていた





決して初めての恋ではなかったし





違う人を想うことはあった





だけど君と会ってからは





君だけになっていた





仲も良かったはず、話していたはず





学校も同じだったのに





1番、僕が知っていると思っていたのに





そんな想いは乏しくて





心から言えたか分からなかったが





僕は、君の幸せを願った












1度でも、君の目に留まりたかった





でも、君の目には




アノヒト
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遥 またいつか・2023-03-23
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なんて綺麗なのだろう

ただでさえ綺麗なのに
君と見ているから更に綺麗に映る

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絵になる君の横顔に思わず私はシャッターを切った

君は私の方をじっと見つめ大きな目を細めて笑った

「なに撮ってんのー」

その表情に胸が高鳴るのが分かった

ああ
君は本当に綺麗だ
日が沈んでいく中キラキラと輝く海よりも
赤く染まる空よりも
どんなものよりも綺麗で、

今君の目に私はどう映っているのだろうか

君の視線を独り占め出来るこの時間
私はどんな表情をしているのだろうか

何も言わない私に不思議がった君は首を傾げながら私を見つめた

その様子をそっとカメラに収め
高鳴る胸を押さえつけ笑う


「君があまりにも綺麗だったから」

波音に負けないよう
声を出す

笑顔はぎこちなく無いだろうか
君に似合う私になれているのだろうか

君の様子を伺う間ずっとそんなことばかり考えていた

「ふふ、ありがとー」

君は驚くことも無く笑うとまた途方もない海を見つめた


君は本当に綺麗だ

その横顔をカメラに収めることはなく
私は君が見ている景色を同じように見つめる

綺麗な君が見ている景色はやはり綺麗で
思わず笑が零れる

「綺麗だね」

私はそう呟くとシャッターを切った

できないさん・2023-07-15
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🌸🌻🍁❄️・2022-11-14
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走り寄る。貴方が振り返る。傘を差し出す。大きくて重い深緑の傘。

持ち手のビニール。私はすぐ剥がしちゃうけど、貴方の傘には綺麗に付いてた。
油性ペンで名前が書いてあった。そういうところが好きだった。

貴方が傘を投げ置く。コンクリートに落ちた傘が音を立てる。乱暴ぶってるだけだ。

ヘラヘラしてるくせに本当は弱いんだ。弱いくせに人との間に壁を作るんだ。
私は知ってたよ。弱いところも、それを隠したいのも。

貴方が靴を取り出す。部活用のボロボロの靴。大きな靴に足を入れる。

「いつまでいんの?」貴方の声が好きだった。低くて色気があって、落ち着く声。
少し幼い声で笑うところも、冗談を言うときのからかったような声も。

腰を下ろす。貴方が隣で靴紐を結び始める。手慣れた動作。何回繰り返したのだろう。

「なんかあったん?」なんもないですよ、ほんとに。なんもないからさ。
お願いだから、そんなにまっすぐ見ないでください。

見つめ合う。数秒。時が止まる。花の散った金木犀の木が、風に揺らされる。

「なんもないですよ」嘘。なんもなくない。なんもなくないんですよ気づいてください。
「そう。じゃ俺、部活行くから。大会近いし」

貴方が立ち上がる。綺麗に完成された蝶々結びがこちらを見ている。喧騒が遠ざかっていく。


行かないで。

行かないでください。


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