游來・2022-11-06
空に想いを寄せる
この広い世界の空を
君も見ているかな
この色、何だかあなたの筆箱の色に似ている
だからかな
どこか懐かしいんだ
あなたとの最後の秘密デートの後
まるで役割を終えたかのように
イヤリングの片耳が壊れた
それも空色のやつだった
あなたが恋しくて眺めた空も
あなたが諦められなくて見上げた空も
あなたを想って涙が溢れた日の空も
空だけは晴れていたんだ
転校してからは
あなたのことを想って
空を眺めることが
多くなった
何だかあなたの方を向けそうで
だけど直ぐ現実に
連れ戻されるのだから
たまったものじゃない