#紫陽花と雨

藍色の紫陽花のように儚く

移り気な恋は哀色に濡れて
　
いつだって 貴方がそばに

いてくれるだけでよかった

星も見えなくなる頃に

涙も冷たくなるだろう

柄にもなく

公園に咲く
紫陽花を見入ってしまう

雨との調和が癒しになる

ｲﾛ
雨上がり雫に色彩を増す
ｱｼﾞｻｲ
手毬花が咲く道を歩けば
ｶﾚｰﾄﾞｽｺｰﾌﾟ
万華鏡を覗いたみたいに

色とりどりに君は咲って

色鮮やかな花びらで

雨の季節を

彩ってくれて

ありがとう

今日の雨に
紫陽花の彩りと存在感は
煌めき揺れて

あの日、傘の中で
かけがえのない貴方の存在は
優しく愛おしかった

ただそばにいたかった

降りしきる 紫陽花の季節の雨

"雨が止みませんね"

傘の中の貴方に言いたくて

　〔雨模様〕
　
雨の季節は苦手な貴方
泣きだしそうな曇り空を見上げ
梅雨の晴れ間を待ちわびて

嫌いな理由を知りたかったけど
水たまりのできた道を
見ているかのように俯いたまま

今はこんなにも
雨の似合う花は きらきらと輝いていて

土砂降りの雨の後には
艶やかな七色の虹を 期待できそう

そんな素敵を 貴方へ伝えて

雨が嫌いな訳は
聞きだすことはできそうになく

希望の明日を連れてくる
架け橋を待ちわびて
明日も また雨模様を告げる天気予報

「雨も素敵だね…」

貴方が呟いた

雨の雫を恋しがる紫陽花

空梅雨に雨は降らず色を失う花

貴方を恋しがり私の枯れる心模様

夜、目を瞑ると、

小さな拍手が聴こえてくる。

外は雨。

雨が庭の紫陽花に当たって、

拍手になる。

「今日もお疲れ様。」

「頑張ってたね。」

紫陽花がそう言っている気がした。

[タグ紹介]

＃紫陽花と雨
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紫陽花は色鮮やかに咲って

君の頬は雫に揺れて
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随分前に"詩的交流企画"という
企画をやっていた時の
お気に入りタグです。

解釈、使用自由

最近使ってくれた方
贈り物がんばります。

梅雨寒に揺れる紫陽花

葉に滴る涙を

この手ですくいたい

空が泣く
湿った空気
紫陽花が染まる

地上に生を受けた織姫は

紫陽花の姿をしていました


彼女は自由に歩いて

彼を探すことも

会うこともできないので

毎日寂しく

どんなに辛かったことでしょう


そんなとき

彼女の頬を濡らした粒が彼でした

彦星様は雨になっていたのです


彼は彼女をなだめるように

会えなかった分の

キスを優しく落としました


彼女もそれに答えるように

時折身体をふるわせながら

その甘い感覚にゆだねたのでした



こうして織姫と彦星は

梅雨の時だけ

再び一緒に

いれることができました

亡くした恋路は

雨を忍ぶ紫陽花のよう