#練る者

私は、生まれたくて生まれたのではない。

私は、練りたくて生まれてきたのだ。

練ることを選んだからには

夢を見てばかりはいられない。

つまり

練る者は

ロマンチストであると同時に

リアリストでもあるのだ。

あの人に選ばれたくて
私はねるねるねるねを練っていた。

そうしたらいつの間にか
今度は私が選ぶ立場になっていた。

このように
ねるねるねるねの世界では
練る者と練られる者の関係は
一定ではない。
入れ替わってしまうことだって
あるのだ。

新入生を見ると羨ましいと思うが
リクルートスーツを着た新入社員を見ると
哀れだと思う。
彼らの何パーセントが
5年後にねるねるねるねを練っていられるだろう。
練る者になれるのは、一部だけ…

だから、新入社員にはアドバイスしたいのだ。
うまく練れなくて、落ち込むかもしれない。
それでも、練り続けた事は、
無駄にはならないはずだと。

練る者
を拒まず…

結局のところ
練られてしまう人というのは
2種類いるのだ。

自分の色を決められない人、
そして、
色を諦められない人。

これらの人は
あの魔女の餌食だ。

しかし別に
練られることは
悪いことじゃない。

練る者と
練られる者の関係性でもって
この社会は
成り立っているのだ。

食べる者と食べられる者の関係は
練る者と練られる者の関係に似ている。
そして練ってしまった以上、
あなたはねるねるねるねの
当事者なのだ。