和泉・2025-04-16
目と目が合うと
独り言
ぼくときみ
瞳に映るものすべて
君が見ているわけではないこと
ぼくは知っているよ
ただ一つ
君が本当に見つめているもの
それだけがわからない
振られる予定だった
3年間思い続けてきたこの思いを
"終わり"に出来ると思って
勇気を出して、君の靴箱に
手紙を入れたんだ
"放課後、屋上に来てください"って__
【恋と秘密と約束と】
手紙通りに放課後
屋上に来た君のポニーテールを
風が優しく撫でた
カヤノ
『あ、茅野君、あの手紙は君が?』
おっとりした声で君が聞いた
「ゴメン、話があって…」
腹を括ったはずだったのに
いざとなると言葉が出てこない
「え、…えっと…その、
ずっと、ずっと前から…」
喉まで出かかった"好き"が
ゆっくりと下がっていく
既に頭の中は真っ白で
「……相談、したい事があったんです…!」
なんて、思ってもない言葉が
勢いをつけて飛び出していった
「恋愛相談…!?」
次の日、僕の唯一の相談相手で
リョウ
友達の亮が声を荒らげて立ち上がった
「お前、好きな人に恋愛相談とか
馬鹿じゃねぇの…?」
昨日の放課後の出来事を
一通り話し終わった後
呆れた様子で亮が僕の頭に肘を乗せる
「そんなこと、
言われなくても分かってるよ…」
あの時、とっさに口から出た
"相談"という言葉が頭の中で反芻される
『なんの相談なの?』
と、不思議そうに首を傾げた
ミクニ
君_三国さんの曇りのない瞳が
僕の良心にヒビを入れる
「今日の放課後から、
その…、作戦会議…らしい…」
「なんだそれ…」
「だから、僕の、告白の……」
「ハハッ、最高じゃん」
亮の笑い様と言えば
大爆笑もいいところだった
「他人事…」
「そりゃ他人事だからな
まぁ、頑張れよ」
少しも嬉しくない応援をもらうと
チャイムがなった
放課後になったのだ
『茅野君!』
教室に響き渡る声で三国さんが
僕の名前を呼んだ
三国さんと僕はクラスが別で
普段はほとんど会話をしない
そんな僕らだからこそ
周りの人達の視線が痛かった
でも三国さんはそんなことお構い無しに
僕の腕を引っ張って図書室に行った
亮のにやにやした顔が僕らを見送った
(アイツ…後で覚えとけよ……)
『へぇー、茅野君の好きな人って
ルイ
類ちゃんなんだね』
図書室の窓側の向かい合った席
三国さんが窓側で
僕がその反対側
「そ、そうですね…」
正直、好きな人に嘘をつくのは気が引けた
でも、それを言ってしまえば
"相談したい事があった"
と言ってしまったことも
今ここで2人で話していることも
全部"嘘"になってしまう
『ねぇねぇ、類ちゃんの
どういうとこを好きになったの?』
僕の心の内を知らない三国さんは
好奇心旺盛と言わんばかりに
質問をしてきた
僕が"嘘"の好きな人に選んだのは
アクツ ルイ
同じクラスの阿久津類さん
クラスの中でも大人しい分類の人で
言葉遣いも礼儀も正しくて
少ししか話したことが無いけれど
充分魅力的な人だった
でも、
「どこが好きって聞かれると…
ちょっと難しいですね…」
僕の言った"魅力的"はあくまでも
"友達"として、の話で
"恋愛対象"となると少し違った
『好きなところ、分からないの?』
三国さんはキョトンとした顔をした
(好きなところ…か……)
そういえば、僕は
自分が何故、三国さんを好きか
考えたことがなかった
『まぁでも、いいなぁ』
頬杖をついて三国さんが言う
「え、何が?」
『分からないけど好き、みたいなの
なんか、ちょっと憧れる』
三国さんは、ちょっとした秘密を
打ち明けるかのように言った
『私さ、誰かを好きになったこと
人生の中で1度もないんだよね…』
「意外…、そうなんだね」
『自慢じゃないけど、私
小学校の頃モテてたんだけどさ』
それは意外でもなかった
三国さんは容姿も綺麗だし
性格も明るくて周りからも人気がある
『誰が、誰を好き、とか
全然分かんなくて…
告白もされた事はあるんだけど
曖昧にしか、返事出せなくて
だからね、茅野君の事は
全力で応援したいって思ってる…!』
三国さんの瞳がキラキラと輝いている
多分、三国さんの事だから
嘘はついてないと思うし
本気で応援してくれてるんだと思う
でも、少しだけ、ほんの少しだけ
心がチクッと傷んだ
『あ、良いこと思いついた』
「ん?」
『これからさ、もし私に
好きな人が出来たら
今度は茅野君が相談乗ってね!』
そう言って三国さんは右手を差し出した
ニコリと笑う三国さん
その笑顔を見て、僕は思う
「うん、分かった」
多分、その時が来たら
僕は死ぬほど辛いんだろうな
三国さんの右手を優しく握る
柔らかくて、暖かい掌だった
『約束だよ』
「うん」
そうして、僕たちの関係は始まった
To be continued
僕が惚れても
君は惚れていない
ぼくときみはちがうから
きみをすきになるのかな
ぼくときみはちがうから
みんなをすきに
なるんだね
もし、君の目に僕が映っていたのなら
僕はしっかり君の名前を
呼べていただろうか。
ぼくね、好きな人が幸せならそれでいい って自分に言い聞かせてるの
本当はぼくの思い通りに行ってほしいけどね
好きな人と付き合ったりしたいよ、、
ぼくだけの君になればいいのに…な
僕が君を好きになったのは 、
君が優しいから 。
ぼくは君が好きでした。
だけど、ぼくはもう諦めます。
ありがとう。さよなら。
君がぼくを想ってないこと
君の見つめる先にぼくはいないこと
君の笑顔はあの子に向けられていること
わかっているのに
それなのにぼくは君を想ってしまうの
きみが居場所を無くしても
きみが帰ってこられるように
ぼくはずっときみを待ってる
僕は君が好きだった。
君は僕のこと、考えたことなんて
少しだけだよね。
まっしろでふわふわの
きみはぼくのわたあめにゃ
甘いぼくときみはぴったりにゃ
君と3日も会ってない.
君のことが頭に一杯で
授業に集中出来ないよ.
75時間って思うと長いなって,
苦しくなる.
きみにいろんなものをもらった
ぼくはきみに何ができるかな
きみに好かれる自信はないから
ぼくはずっときみを想ってる
「何も変わらないなぁ」と嘆きながら
いつもと変わらない毎日が続いてほしいと願う
変わりたいのはぼくで
変わってほしくないのはぼくの周りだと気付いたの