ハルユー・1日前
メモランダム
成り行きだったろうか?
必然だったのだろうか…
さりげなく奪われた唇から
始まった恋の第二章
白く染まる街の片隅で…
私の記憶に
薔薇色の染みを残して
消えてしまったのは
運命だったの?
それとも
神様の悪戯?
遺されるくらいならば
奪われる側になりたかった
かりそめの恋だと
微笑うわたしの嘘を
あなたは気づかぬふりで
微笑うのね。
嘘つきの夜が明けていく
ほんのひと時の本気を
隠して…
降参するのはどちらが先なの?
私の記憶の中にだけ
あなたの記憶の中にだけ
遺る…ただそれだけの
フォトグラフ
それでもいいの
恋したのも 泣いたのも
私たちだけ…
鍵をかけた
あの恋の日々を
思い出せば
脆く崩れてしまいそう…
そんな気がしてだけれど
ふと思えば
あの恋の日に
支えられてた今の私
傷ついただけの恋じゃなかった
燃え尽くせば
やがて白き灰となる…
それ程に本望な思いで
向き合えたから
なんの後悔もないの
それなのに
なんで涙が出るんだろう
あなたが幸せなら
それでいいと願った結末を
綴られた 言の葉は
幼なさも素直さも
あなたに護られ満たされていた
あの頃の私が
此処に在る
泣いてもいいって
誰も言ってくれなかった
甘えてもいいって
誰も教えてはくれなかった
だからどうしていいかわからなくて
僕はキミを
そして僕を傷つけてきた
ある日 迷い込んだ道の途中
小さな灯りが見えたんだ
何故か優しくて懐かしくて
泣けてきたんだ
しゃがみ込んだ僕の頭を
撫でてくれた
誰なのかはわからないけど
少しだけホッとした
ただ良かったって思えた
あの日から僕は小さな灯りに
なりたいと思った
誰かを優しく
自分に優しくしたいと
強く願ったんだ
あこがれと
ひたむきさが
こんなに自分を
変えてくなんて
初めて知った
遠い恋の日
オフィス街のカフェ
仕事前のティータイム
あなたと私の
あの
優しい時間
ほんのひとときが
私の中で救いだった…