ツイステ夢小説コラボ
今回は、お友達のヒメちゃんとのコラボ小説です🐇
⚠創作キャラが登場します。夢思考に理解のない方はここでバッグしてくだい。
・捏造あり
・トレイ・クローバー君に心当たりのある方はUターン
・ラギー・ブッチ君に心当たりのある方はUターン
ご了承ください。
『遭遇パーティー!!』
赤い庭の薔薇。
白いテーブルクロス。
そんな赤と白のパーティーに、異質な人物が混じっていた。
「えっと…スカーレットちゃん、だよね!」
優雅に紅茶を口に運ぶスカーレット・ビクシーガルは、自身の名を呼ばれ、ふと、手を止めた。
「ああ。君は確か…クローク、だね、ヒメ・クローク。」
スカーレットは右手に持っていた薔薇が描かれたティーカップをテーブルに置き、目線を少女に向ける。
そこには、笑顔をこちらに向ける、スカーレットの同級生、ヒメ・クロークがいた。
「うん!名前、覚えててくれて嬉しいな。」
ヒメは一層に口角を上げ、えへへ、と笑う。
「全校生徒の顔と名前は一致させるように、アズールから仰せつかってるんだよ。」
そんなヒメに応えるように、スカーレットも微笑みながらそう言った。
「そうなんだ~!アズール君って、オクタヴィネルの寮長だよね。」
「ああ。なんせ付き合いが長くてね。こき使われてるよ。」
そう冗談交じりにスカーレットが言うと、ヒメはまた、えへへ、と笑った。
そしてスカーレットの座っている反対方向の椅子に腰を掛けた。
「ということは、フロイド君とかジェイド君とかとも?」
「そうだね。あの二人は昔からほとんど変わっていないよ。特にフロイド。」
スカーレットは、小さくため息をつく。
「ああ…なんとなく想像つくなあ…。」
フロイドの姿を思い浮かべながら、ヒメも苦笑を浮かべた。
「たしか、フロイド君とは同じクラスだったよね。大変だなあ…」
「まったくだよ。君は…B組だったね。」
スカーレットは、記憶を探るような素振りをした後に、「ああ」と呟いた。
「ブッチか。羨ましいね。彼は軽そうに見えて意外と面倒みが良い。」
スカーレットは、共通の知人であるラギーの名を出す。
「そうなの!私も色々と助けてもらってるんだー!」
えへへ、と少し頬を赤く染め、ヒメは言う。
「確か…彼と君は恋仲だったね。」
紅茶を一口飲み、スカーレットは微笑む。
「え!何で知ってるの…?」
驚いたような声を出すヒメを面白がるように、スカーレットは小さく笑った。
「私もオクタヴィネルの一員だからね。情報集めは得意なんだ。」
「なんか恥ずかしいな…。」
先程よりも一層頬を赤くしたヒメにスカーレットはまた「ふふ」と楽しそうに笑った。
「そういえば、スカーレットちゃんはどうしてここに?」
ふと、思い出したようにヒメは尋ねた。
「書類をローズハートに渡しに来たんだ。ついでにお茶会にも参加させて貰ってるのさ。」
オクタヴィネルの副寮長はジェイドだが、彼も中々に忙しい。
スカーレットは、よく彼の仕事の肩代わりをしているのだ。
「そうなんだ!パーティーはどう?」
無邪気にそう聞くヒメに、まるで幼子を相手しているような感覚をスカーレットは覚えた。
「ふふ、とても楽しんでいるよ。ここは菓子のレベルが高いね。このカップケーキなんか、特に。」
スカーレットは、自分の目の前にあるカラフルなカップケーキを手に取った。
「ほんと!?それね、私が作ったんだよ!」
バッ、とヒメは立ち上がる。
「おや、それは驚いた。この場にルーク先輩がいたら『ボーテ、100点!』と言いそうだね。」
少しキョトン、とした顔を見せた後、冗談交じりにそう呟く。
「あ、確かに~!…えへへ、スカーレットちゃんとこうしてちゃんと話すの、初めてだったよね。」
同級生ではあるが、なにかと話すきっかけがなかった二人にとっては、対面して話すのはこれが初めてだ。
「そうだね。クロークとは馬が合いそうだ。良ければまた、パーティーに参加させていただいても?」
ふっ、と立ち上がり、手を前に持っていき、スカーレットはお辞儀をした。
「勿論!あ、それと、ヒメで良いよ!スカーレットちゃんは…レットちゃん、って呼んでも良いかな?」
小首をかしげ、耳を揺らしながらヒメは尋ねる。
「あぁ、問題ないよ。ではヒメ。私はそろそろお暇するよ。」
ふふ、と微笑み、スカーレットは歩き出した。
「うん、分かった!また遊びに来てね~!」
ヒメは大きく手を振りながら、新しくできた友人の背中を、無邪気に見送った。
「レッタ。」
ふと、スカーレットの耳に、聞き慣れた優しい声が聞こえる。
「おや、トレイ先輩。」
スカーレットの恋人である、トレイ・クローバーだった。
「お茶会は楽しかったか?」
メガネの縁を少し持ち上げ、トレイは微笑む。
「ああ、そうだね。新しい友人もできたし、それに…」
スカーレットは、先程の会話を思い出し、ふっ、と笑う。
「うさぎとお茶会だなんて、まるでおとぎ話のようだった。」
いつもとは違い、スカーレットは無邪気に笑う。
「あぁ…また、いつでも遊びに来てくれ。」
そう言い、トレイはスカーレットの頭を、優しく撫でた。