水属性・2日前
いつも通り
当たり前
半フィクション
いつもの通学路
いつもと違う光景
鳴り響くサイレン
真っ黒な煙
通行止めの警備員と立ち入り禁止テープ
担架で運ばれる人
「いつも通り」なんて簡単に崩れる
「当たり前」なんてものは無くて
今生きてることですら
奇跡と呼ばれるらしい
「来る者拒まず去るもの追わず」
そんな人間関係が1番楽で
友達作りをサボってた
あんまり深入りされたくないし
自分の本音を話すのは苦手だし
1人でも良かった
助けない代わりに助けて貰えない
喧嘩しない代わりに楽しくもない
静かに過ごせる毎日に
青春らしいことなんてなく
何の目的もなく登校する
それでも良かった
でも、本当に仲良くしたい人が
心の底から手離したくない人が
俺の居場所になってくれた人が
他の人の所へ行ってしまう時
俺は引き止め方を知らない
親友になる方法を知らない
気づけば俺は1人になった
1人に戻った
人の温もりを知った俺は
こんな感情知らなかった
藍色の雨が
今日も私の心に降り注ぐ
ああ、
今年も夏がやってくるんだね
君に会える夏が__。