#甘い声

世界に蔓延するウィルス


そのせいで今日は



仕事も自宅待機。



職場恋愛の私達。



大好きな彼に逢えない。




｢あーあ、つまんない｣



どんなクレーム処理も


どんな雑用だって


彼の後ろ姿を見ているだけで


頑張れた。



彼の姿のないおうちは


世界一つまらない。




ごろごろしながら


あれこれ考える。



あなたの声だけでも聴きたいな。



｢あ、そうだ！｣


ちょっとした連絡事項。


声を聴く為に


電話かけてみようか。



思いついた途端に跳ねる心臓。


通話画面をタップする指先も躍る。




ﾄｩﾙﾙﾙﾙﾙ


長い呼び出し音の後で


プッ、ようやく通話が繋がった。



｢もしもし？｣


私が先に声をかけた。


｢あー、美香？何？｣


｢あのね、第一物産の担当の坂上さんが……｣



あれ？


その時異変に気がついた。


聴こえるはずの


音が、しない。


会社だったら、


スタッフたちの話し声


鳴り来る電話


いつも響いてるはずなのに。



｢今どこ？会社じゃないの？｣


｢……ああ、それで、坂上さんが何だって？｣



あ、今、話…逸らされた。



その事を感じとった、



まさにその瞬間だった。



電話の向こう側で


聴こえた、決定打。




｢ねぇ、たーくんまぁーだ？｣



その甘いまとわりつく様な声が



耳の奥を痛めた。



あまりのことに


言葉が、出ない。



ガサガサっという音で


彼の焦りを悟る。



静かな沈黙が、


私たちを切り裂いた。





やがて私は


｢えーとね、坂上さんが、匠くんが仕事に出てきたら連絡欲しいって言ってたの忘れてた。今日連絡してあげてくれる？｣


あの甘ったるい声を


無かったことにして


饒舌に用件を伝えた。




｢ああ、わかった｣


彼の声がやけに


冷めて感じるのは


何故だろう。



｢じゃあ、切るぞ｣


そう通話を終えようとする彼に


｢ねえ、匠くん｣


私は涙を堪えた笑み声で言った。





｢明日は会社で会えるね｣

貴女の声がして

振り返ると

貴女の甘い香りがした

優しい気持ちが

胸いっぱいに広がる

やっぱり僕は君が好きだ

｢昨夜はごめん｣



昨朝のそんなLINE



はじめて既読をつけたまま



返しませんでした。




耳にこびりついたあの人の甘い声。




考えれば泣きたくなって



苦しくて切なくて



あなたを俺のものに



してしまいたいって



そんな独占欲にまみれて



報われない恋の沼に沈んでいった。




自分の惨めさが身に染みて



自分だけが馬鹿みたいで



それでも何度もLINE返そうと


画面とにらめっこ。



｢気にしてませんよ｣



送信ボタンが押せない…。




仕事の時間になって



仕事先へと向かったら



事務所に入る自動ドアの前に



あなたがいた…。




｢既読無視が心配だった。普段しないから｣



｢一日、頭から離れなかった｣



心配してわざわざ来てくれたんすね。


その足で杖ついて来てくれたんすね。


わざわざ俺のために来てくれたんすね。




心臓跳ねた。


涙出た。


すごく、嬉しかった。



あなたの日常に溶け込めたようで



嬉しかった。




あんな事があったのに



俺って単純っすね。




ほら


もうすっかりご機嫌です。



ねえ。



俺の笑顔、もらってくれますか？

耳をくすぐり続ける

貴方の優しい声の記憶

なぜ、これほどまでに

鮮明なのか

わかりません


もちろん

一度きり、話した

大人になってからの声も

耳に甦り

心を揺らしますが


あの…

あの……

12歳の時の

甘く、甘く

優しい声が

今日は、一日中

心を離れませんでした


もう、誰も

聞くことのできない

貴方の子供の頃の声の

カセットテープと、デッキが

私の心の中には

あります


もしかしたら

世界中でひとつだけかも？


再生できるのは

もしかしたら

私だけかも、しれません


貴方は

私の心の中の

宝物



す・き・・・

…と、ちょっと

言ってみる


ごめんね


迷惑よね？






フランソワ





*

君の首に"キス"をする


僕の、この手が君に触れる＿＿＿＿。



"脚"

"太もも"

"服の上から"

"服の中まで"


白くて少し丈の短かったワンピース

その中に隠されてた肌は柔らかくて


白くて＿＿＿＿

心地いい＿＿＿＿

君の"甘い声"が漏れる＿＿。


＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

俺は"それ"が俺にしか聞こえないように

誰にも聞かせないように＿＿＿＿＿

"口でふさいだ"＿＿＿＿＿。

彼の"優しく"撫でてくれる手が好き

"好き"を伝えてくれる 甘い声が好き

電話越しに聴こえる貴方の”甘い声”

さりげなく手を繋いでくれる貴方の”優しさ”

そのすべてが愛おしいです。

本当に好きですよ。

君の甘い声に

今でもドキドキするんだ。

"ねぇ、ハグしていい？"

…手を伸ばして そんな甘い声で囁かないで

もう君を好きになりたくないの

〇〇〇先輩。

あなたと付き合えてほんとに嬉しいです。


電話で付き合ってって言われた時泣きそうでした。

電話での甘い声好きですよ。

甘い声で愛してるよって言われるのも。

もっと言って欲しい なんて思ってたらまた言ってくれるとこも。


うちの電話の声がエロいとか色っぽいとか言って、

他の人と電話する時この声聞かせないでよ？って言いますけど、

あなたにだけですよ、この声は。

無意識にでてますけど、

恥ずかしいのと甘えたいのが混ざってるんですもん。

あんなに恥ずかしいと感じさせるのはあなただけです。

甘えたいって思わせるのも。


一応言っときますけど、

電話するのはあなただけですからね。






私は、ずっとあなたのこと愛してます。

ﾔﾐ
甘い夜の夜空に
　 　 ﾜﾀｼ
霞んで消える朧月を

どこまでも身勝手で＿＿＿歪な心
＿＿＿強引に引き寄せる彼
＿＿二人は冷たい床に寝そべって＿＿
"孤独だね"と夜空に遺した呟きは
曖昧で＿＿＿何を侵して願うのか。


"歪な二人は堕ちていく"













どこか歪な微笑みで私に言っていた

ｹｯｶﾝﾋﾝ
「失透ですね」と彼は笑っていた


"知ってる"＿＿＿
それでもあなたが好きなんだ










「愛してるよ」と伝える私＿＿＿


「＿本当に綺麗な瞳ですね」と＿＿

「俺＿はいつでも傍に居るよ」遺し


あなたは消えていった＿＿＿。



歳月が経った今でも私はあなたが好き


今夜も、私は一人床に寝そべって


彼との思い出に浸る＿＿＿＿＿＿。

部屋に残る人の温もり。
それ故に哀愁、 蜃気楼。

淡い夜の記憶は
指先が未だ覚えてる。

甘い声に誘われて
しっぽを振って愛し合う。

刹那の愛は
ピニャコラーダ。

嗚呼、
然れど君に恋焦がれる。

電話かかってきて、
びっくりした1時間前。


やっと寝た。


寝る前のあの甘い声。

狡いよ。



また愛おしくなる。