月時雨・2025-08-27
ひとりぼっち
だけど
自由
自由っていいな
君のことは
もう過剰に気にしたりしないよ
世界をひとり占め出来る早朝
この時間僕は誰の物でもない
久々に来た海は雨模様
流した涙は何時かは
自由になるのだろうか
霞みかかった水平線に
しばらく 忘れていたわ
ルージュの 色を 鏡の前で 選ぶ わたし
洋服を 着替えるように 気分を まとい直すの
あなたに 気に入られるために ではなくて
ただ 今日の わたしが 少しでも
『なりたい わたし』 に なれるように
『自由な わたし』 で いられるように
たとえば
「行く」の命令形は
「行け」…
しかし
「練る」の命令形は
「練れ」?
練れ、とはあまり言わない。
つまり
ねるねるねるねは
人に命令されて練るお菓子では
ない。
自由に練ってこそ
ねるねるねるねの色は
変わるのだ。
ねるねるねるねには
別にペナルティはないのだ。
色が変わらないという
結果を
受け入れる覚悟があるなら
練らないのも
個人の自由なのである。
あなたは...
あなたが...
あなたの...
あなたへ...
あなたに...
あなたと...
あなたも...
あなたを...
"あなた"に続く先には
貴方(貴女)への綴(つづ)るものが
思いは自由
続く先の綴(つづ)りに
ひとりに なるのも
たまには いいわ
だって いろんな ことが
おもしろいくらい はかどるんだもの
ひごろから やりたかったことが
どんどん かたづいてゆくわ
あなたが おじゃまむし とは
いわないけれど ね
私には
自由意志はあっても
もはや
選択の自由はない。
練る…
それしかない。
それしか、ないのだ。
自由に羽ばたいてみたら?
もっと自分らしく
もっと我がままに
出来そうで
出来ない
社会の仕組み
どれだけ飛んでも
カゴの中
それでも飛びたい
私の心…
私たちには
選ぶ自由があるのだ。
ソーダ味か、ブドウ味か。
では、その中間の色は?
そんな色は存在しないし
そういう質問はしないという
約束なのだ。
何処かへ飛んで行け
紙飛行機
後は追わないから
何処までも飛んで行け
慰めなくちゃ
話を聞かなくちゃ
悩みを共有して
一緒にどうするか考えて
触れ合いにも応じて
さみしいと言われたら寄り添って
君の言葉の先を察して
君の欲しい言葉をあげる
君が悲しいと私も悲しい
そんなことが降り積もると
定期的に限界がきていた
決して君が悪いわけではなくて
私のキャパシティの問題で
相性の問題だと思っている
恋人としての義務感から
解き放たれた
今、私は自由です
鼻腔を擽る硝煙の匂い。 ジクジクと痛む体 指先からどんどん体温が奪われていく。
約束を破ってしまう俺のことを、きっとお前は怒るだろう。
それでも、俺ができる最高がこれだった。
ごめんな。 約束したのに、俺はそれを守れない。
でも、お前はもう自由だよ。
もう、何にも囚われる必要はないんだ。
楽園に火をつける。 神に背を背ける。
咎を背負った罪人の印を体に刻んで、俺は白い町を歩いている。
行き先はどこだろうか。 この道の先に何があるのか知らないが、天国ではないことは確実だ。
さぁ、どこに行こう。 何を見よう。
一度全てを捨てたこの身は驚くほど軽くて、また得た"愛"はずしりと重い。
それでもそれが心地よくて、俺は鼻歌を歌いながらこの道を歩くのだ。