#見果てぬ夢

たとえこの世界が
どれほど残酷でも
私は歌い続けるでしょう

ささやかなこの声が
いつの日かあなたの耳に
届きますように

何もかも忘れて

無垢な気持ちで

リスタートできたなら

どんなにいいだろう

誰もが皆

過去に捕らわれて

今をもがいている

窮屈で不幸せなこの世界で

私は今日も

叶わぬ夢を見る

夢見る頃を過ぎても

人は何かを

求めずにはいられない

たとえ

手が届かなくても

遠い憧れだとしても

夢があるから

人は生きていける

明日を目指せる

きっと いつか
きっと きっと いつか

そう思い続けて
いつの間にか…


私のいつかは
どこにあるのだろう

わからないけれど
今日もまた 手を伸ばす


きっと いつか
きっと きっと いつか

この手が
夢に届くと信じて

朝も
昼も
夜も

春も
夏も
秋も
冬も

ずっと
一緒にいたい
なんて…



見果てぬ夢

雨音に耳をすませて

貴方が帰ってきはしないかと

儚い夢を見ているの

丘の上の小さなおうち

いつかこんな家に住みたいと
夢を夢見ていた少女の頃

あなたと 私と 子供たち
そして猫

おとぎ話のような暮らしは
いつまでも見果てぬ夢

遠い日の永遠の憧れ

ある日
空から
ハートの雨が
降り注いだ

世界中の人が
今生きている
幸せに涙し

地球上から
争いが止んだ

そんな
神様のいたずらを
願ってしまう

トンネルを抜けると
そこには
懐かしい風景
涙が出るほど愛おしい記憶

でもそれはきっと
私の願望が見せる儚いまぼろし
分かっているわ

そこに戻りたいとは思わない
もう一度
同じ出会いを繰り返しても
同じように辛いだけ

だから今だけ
そっと甘い夢に包まれていたいの
目が覚めるまでのひとときを

過去に戻って
やり直せるなんて
思っちゃいけないよ

過去をいじると
未来も変わってしまうんだ

だから
どんなに望んでも
過去は変えられない

今を
未来を
精いっぱい
作っていくしかないんだ

「平和」という言葉の

何という空々しさ

誰もが願っているのに

あっけなく

壊れてしまう

もしも…
年に一度でも
あなたに逢うことができるなら
何と幸せなことでしょう

指折り数えて
その日のために
目一杯おしゃれして

何をしよう
何処へ行こう
何を話そう

散々考えて
考えつかれて

本当にその時になったら
もう何も思いつかず
ただ傍に寄り添っているだけで
それだけでいい

年に一度の逢瀬が叶うなら
ただそれだけで

織姫と彦星にさえ
嫉妬してしまう私なのです

この世界が終わった後も

化石になって

あなたと寄り添っていたい

橋を渡れば
夢のような世界が開ける

ずっと信じていた
信じたかった

それこそが夢物語だと
気づけないまま…