もうずいぶん昔のこと。
私は役所の会計室に勤めていました。
その年の3月31日で退職、という日。
会計室にとってその日は、紋日とも言うべき大変な日でした。
年度末、あらゆる収支が決済される日。
退職金の支払、補助金の振込その他諸々…。
そんな大変な日、とりあえず退職の手続が終わり、他の人たちと食事をして、それが終われば帰宅するはずでした。
ところが…。
花束と記念品を取りに課へ戻ると、何やらバタバタしています。
もう一人の男性職員が体調を壊して早退けしてしまったのだとか!
えええ~。それはえらいことですやん。
とにかく3時に収支決算して締めなくては。
結局、終業時間までいつも通り仕事をする羽目になったのでした。
何とも忘れられない日になりました。
残念な、ちょっと笑える思い出…。
*
千華・2022-03-31 #記憶のカケラ拾い集めて #千華のトリセツ
今思うと、私が一番創作に精を出していたのは、役所に勤めていた頃でした。
仕事を辞めてからは、もう少しいろいろ書けるかと思っていたのに、実際には全然進みませんでした。
時間はあったのですが…。
働いていた時は本当に忙しくて、ゆっくりパソコンの前に座るなんてこともなかなかできなかったのですが、それでも暇を見つけては文章を打ち込み、ブログを書き、ホームページを更新し…。
気がつけば夜中の2時3時なんてことも。
若かったのかもしれません。気力も体力も。
でも何より、あの頃はストレスだらけで、書くことが唯一のストレス解消になっていたのだと思います。
仕事を辞めてからは、時間はできたけれど…というか時間がありすぎて、「書く」ということに注いでいたエネルギーが消えてしまったように感じました。
その後は、連れ合いの病気や老親の介護などで心身共に疲れはて、じっくりものを考える気力も時間もなくなってしまいました。
ストレスを解消する元気も残っていなかったのです。
そんな中でたどり着いたのがNOTE。
自分の中に溜まり溜まったものを、ただ思うままに吐き出し、書き散らし…。
いつしかこのNOTEが、唯一のストレス発散の場所になっていました。
そして今、またもう一度、文章を綴ってみたいなあなんて、思ったりしています。
本当にいつになるか分かりませんが。
新しい大和千華の創作を、皆さんのお目にかけられる日が、いつか来ればいいなあと、そんな風に思う今日この頃です。
*
千華・2022-04-20 #千華のトリセツ #記憶のカケラ拾い集めて #オタクの独り言 #私のNOTE
大昔
ネットを始めた頃
そこには
本名の私とは違う
もうひとりの私がいて
それが楽しかった
職場での顔
近所のおばさんの顔
妻として
母としての顔
どれとも違う
ネットの中だけの私
自由で
わがままで
独りよがりで
熱くて
涙もろくて
オタクな万年妄想乙女
確かにそこにいた
あれが本当の私
懐かしくて
今は遠い
あの頃の私
千華・2021-11-16 #千華のトリセツ #戻らない時間 #真夜中の物語 #万年妄想乙女 #オタクの独り言 #記憶のカケラ拾い集めて #🆙
我が家は小さな理髪店でした。
子供の頃、12月はいつも忙しくて
休みもほとんどなく、両親は
朝早くから夜遅くまで働いていました。
毎日の食事の用意と後片付け
休日の店の手伝い、掃除、洗濯
年末の大掃除、おせち作り…等々
両親が忙しくてできないことは
みんな私の仕事でした。
今思えば、あの当時は
日本中が働き者で、貧しくても
一生懸命に生きていたのだなあ…
なんてね。
休みの日に遊びにも行けない
クラブ活動だって十分にできない
そんな生活に不満はあったけど。
自分は絶対に自営業にはならない、
サラリーマンと結婚する!って
心に決めていたからね(笑)
まあ、何だかんだで幸せだった日々。
*
千華・2021-12-22 #千華のトリセツ #記憶のカケラ拾い集めて
若い頃、連れ合いが
いつも言ってた
俺は多分長生きできないだろう
太く短く生きるからな、って
口ではそんな風に言っていても
本当にそうなるなんて
きっと思っていなかったよね
貴方流の強がりだった?
私への言い訳だった?
太く…かどうかは分からない
でも、本当に短かったね
62年の人生
貴方は本望でしたか
千華・2022-04-27 #連れ合い #あなたと私の物語 #記憶のカケラ拾い集めて #思い出つづり
大阪へ出かけたら
我が家の定番お土産は
551の豚まんと
りくろーおじさんのチーズケーキ
チーズケーキは
連れ合いが大好きで
いつも買ってきてくれた
食道がんで
ほとんど何も食べられなくなって
最後に食べた固形物が
息子が買ってきた
チーズケーキだった
焼き立て
フワフワのチーズケーキ
美味しいね
食べると今も
あなたの笑顔を思い出す
千華・2023-01-09 #思いは今も #あなたと私の物語 #記憶のカケラ拾い集めて #思い出つづり
◆ずっとあなたが好きでした◆
ええ。
この頃あらためて思うんです。
どうしてこんなにあなたのことを好きになったんだろう?って。
最初はなんでもない出会いだったのに、いつからこんなにも心臓をわしづかみにされてしまったんだろう?って。
何がきっかけだったのかしら。
――その姿、胡蝶の可憐な美しさにも似たる若い一将(吉川英治)
――異常といえるほど眉目秀麗で、女人のように肌が白かった(柴田錬三郎)
あなたを描いた表現はとても印象的で、たぶんこの頃から私は恋に落ちていたのです。
けれども、あの頃のあなたは少々地味で、今ほど世間に知られていたわけではありませんでした。
だから私は、それからずいぶん経ってようやく手にしたパソコンで、毎晩あなたのことを検索してはひとりよがりな妄想に胸を焦がしていました。
そうしてたどり着いたいくつかのサイト。
小説。詩。イラスト。
そこで知り合った同じ趣味を持つ人たちとの交流は本当に楽しくて、あなたのことを語り合い、想いの丈をぶつけ合いするうちに、妄想はどんどんふくらみ、あなたへの想いもどんどん大きく深くなっていったのです。
本当のあなたがどんな人だったのか、わかりません。
もしかしたら、もっと傲慢で独善的な鼻持ちならないヤツだったのかもしれないけれど…。
でも、そんなことは今は考えない。考える必要ないもの。
ずっと長い年月をかけて、私の中ではぐくんできたあなた。それこそが私にとって唯一無二の真実なのだから。
歴史を探求する者としては失格ですね。
でも、私は歴史学者じゃないし。ただの妄想物書きだったら、これくらいのわがままは許してもらえるかな。
もう40年以上も前から、ずっとあなたが好き。
今も、きっとこれからも。
一生あなたを追い続けるでしょう。
姜維伯約さま。
遥か遠いあなたへ。
*
千華・2022-08-27 #歴史語り #三国志 #姜維 #遥かなあなたへ #記憶のカケラ拾い集めて #万年妄想乙女
不動坂の途中に、その店はある。
三宮の喧騒からも、異人館通りのエキゾチックな風情からも少し離れた、ごく普通の街並み。
バー「YANAGASE」は、神戸でも草分けといわれるオーセンティックなバーだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
拙文「バー・ピーチハート」的にイントロを書いてみました(笑)。
ともあれ、不動坂にあるバー「YANAGASE」は、本当に素敵な大人の場所なんです。
初めて訪れたのは、まだダンナと結婚して間もない頃。
憧れの神戸、憧れのオーセンティックバー。
その頃、古谷三敏さんのコミック「BAR・レモンハート」の影響もあって、おいしいお酒と雰囲気のいいお店に憧れていた私たちは、ガイドブックでこのお店のことを知り、いつかは行ってみたいと熱望していました。
願い叶ってようやく訪れたそのお店は、北野坂のようににぎやかな通りではなく、一本はずれた不動坂の途中にあって(しかもすぐ向かいに交番…笑)、きらびやかな看板があるわけでもなく、静かにひっそりとたたずんでいました。
階段をのぼり、重たい木のドアを開けると、そこは想像していたとおりの素敵な空間。
磨きこまれた木のカウンター。
壁に作りつけられた棚一面に並べられたさまざまなボトル。
静かに流れるジャズ。
奥の壁には暖炉の火が揺れて…。
「いらっしゃいませ」とカウンターの中で微笑む初老のマスターがいて。
絵に描いたような「レモンハート」の世界です。
それ以来、神戸に泊まる機会があれば、必ず足を運んでいるお気に入りのお店です。
以下は、以前NOTEに上げた拙文の再掲です。
今回はYANAGASEには行けなかったのですが、神戸というとやはりこのお店を思い出しますね。
🍸️
神戸に
YANAGASEというバーがあります
素敵なバーテンダーさんがいて
棚にはずらりと並ぶお酒のボトル
磨きこまれたカウンター
暖かく揺れる暖炉の炎
心地よいジャズの音色と
洒落たおしゃべりに癒される
至福のひととき
阪神淡路大震災の後
お店がどうなったのか
とても心配でした
一年ほど経って訪ねてみると
不動坂のお店は
変わらぬ姿でそこにありました
お店の佇まいも
ドアを開けて目に入るカウンターも
マスターの笑顔も
何もかもあの日のまま
ああ 良かった…!
いつかまた行きたいな
あなたとふたりであのお店に
懐かしい記憶に出会うために
🍸️
千華・2021-10-13 #旅心 #特別な夜 #あなたと私の物語 #遠い記憶 #懐かしい場所 #記憶のカケラ拾い集めて
昔、大好きだったアニメ(あの頃はテレビ漫画って言ってました)が、アマゾンプライムで見られるようになりました。
喜び勇んで、一番好きだった話をおずおずと見てみたのですが…。
何と言うか、ちょっぴり残念っていうか、これが思い出補正なんでしょうかね。
ああ、あの頃私は、この程度で感動してたのかあ…と、今更ながら苦笑してしまいました。
もちろん今でも大切な作品であることは間違いありませんが。
やっぱり、懐かしい…だけでは片付けられない思い入れがあるんですよね。
つまるところ「作品として良い」というのと、「好きだ~~!」というのとは、全く別物なのでありました。(^o^ゞ
*
千華・2021-04-04 #記憶のカケラ拾い集めて #オタクの独り言 #好きなアニメ★ #ちなみに「グレンダイザー」という作品です
昔はよく
家族でキャンプに行った
貴方は
アウトドアの達人だった
何から何まで
貴方にお任せで
それでも楽しかった
仕事を辞めて
時間ができたら
キャンプ道具を車に積んで
ふたりでのんびり
あちこち回りたいね
そんな約束
今はもう
遠い記憶の彼方
押し入れに突っ込んだままの
キャンプ道具たち
寂しくて泣いている
千華・2021-12-06 #遠い記憶 #戻らない時間 #思いは今も #記憶のカケラ拾い集めて #あなたと私の物語 #思い出つづり #🆙
多門夜八郎(たもん・やはちろう)――私の(たぶん)初恋のひと。
偶然の出会いは、小学5年生の時。
夏休みに、泊りがけで遊びに行っていた祖母の家で、たまたま見つけた1冊の本。
ずいぶん分厚くて、しかも2段書きだし、難しい漢字がいっぱい並んでいる……。
でも、それにも増して蠱惑的(爆)な香りが漂っていて、思わず手に取っていました。
そうして、おそるおそる開いた本の面白さ! 時間のたつのも忘れて読みふけり、気づいたときには、もうどっぷり(笑)。
後生大事に、おばあちゃんちから譲り受けて帰ったのでした。
それが、私と「われら九人の戦鬼」(柴田錬三郎著)の主人公、多門夜八郎サマとの出会いです。
いわゆる(ジュニア向けじゃない)本格的な時代小説との最初の遭遇。
時代小説とか、歴史文学とか、それまで出会ったことのない世界でした。(ドキドキ…)
そこに颯爽と現れた、強くてニヒルでかっこよくて、ちょっぴり「暗い眸」をした美青年剣士。
「ウッソ~~! 何これ? なんでこんなにステキなの~~?」と、もうパニック。
こうして、最初の登場シーンから、おませなロマンチスト少女は、多門夜八郎という架空の男性の虜になってしまったのでした。
思えば、これが私の初恋だったのかもしれません。
舞台は室町時代後期、激動の戦国時代へと動いていく歴史の転換期です。
幕府の支配力が弱まり、各地で豪族たちが力を伸ばし始め、天下は混迷の度を深めていました。
その混乱の地に颯爽と降り立つ、われらが多門夜八郎! たった一人で諸国を流浪する無名の浪人として登場しますが、実は時の将軍足利義晴の血をひく若君なのです。
そうそう、このパターン(尊い血筋の出でありながら、いろいろあってうらぶれた暮らしをしている……という)「貴種流離譚」というらしいですが、シバレンの好きなシチュエーションなんですね。
「われら九人の戦鬼」にはまった後、何冊か立て続けにシバレンの本を読んだのですが、お話のパターンがとてもよく似ているんです。
主人公の生い立ちや、性格や、外見や、登場人物の構成まで。(眠狂四郎だけはちょっと異質かも?)
いわく、出自は貴種でありながら、さまざまな事情で生い立ちに翳があり、その影響で性格もかなりひねくれてて、世の中を斜めに見ているようなところがある。そのくせ芯は熱くて結構純真だったりするのですが。
外見はめっちゃかっこよくて(しかも憂いを秘めている……ってところが女心をくすぐるのよね)、剣はものすごく強い。
当然まわりの女が放っておかなくて、すごくもてるんだけど、本人はいたって女には冷たい。
そこで必ず、報われない愛のために、ひたすら主人公を追っていく薄幸のヒロインというのが登場するわけです。これがまた、絶世の美女! っていうのもパターンなのよねえ。(……ため息)
ストーリーをごく大まかに説明すると、多門夜八郎と八人の仲間(と呼べるほどの絆で結ばれているわけでもないのだけれど)が、旱魃と非情な領主に苦しめられている領民を救うために戦う、というもの。
しかし、肝心の「九人の戦鬼」の活躍は、物語のごく終盤にさらっと語られるのみで、主眼はあくまでも多門夜八郎個人の生きざまにあります。
戦いと虚無の中に身を置きながら、あてもなく流浪を続ける孤独な剣士。決して癒されることのない魂を抱いて……。
さらに、かれをめぐる、多彩で魅力的な登場人物たち。
無理やり操を奪われたにもかかわらず、夜八郎を生涯ただひとりの人と思い定めて、どこまでも後を慕ってゆく可憐な梨花姫。
その姫を守って、ひたすら忠節を尽くす純粋無垢な若者、柿丸。
夜八郎の剣のライバル、九十九谷(つづらや)左近との、生死を懸けた戦い。
のちに仲間となる男たちとの出会いも、詳細につづられていきます。
息をもつかせぬストーリー展開の面白さもさることながら、この小説の魅力は、やはり何といっても、主人公多門夜八郎の人物造形によるところが大きいでしょう。
まあ、シバレンの小説の主人公というのは、みな大体「こんな感じ」であることが多いのですが……。
それにしても、強くて、かっこよくて、どこかに翳のある、クールな(というか、少~しダークな)美青年というのは、いつの時代も乙女心を虜にするものなのですねえ(笑)。
自分を梨花姫になぞらえるのは、いくらなんでも図々しくてできませんでしたが、姫が胸の病に冒され、夜八郎の腕の中で薄幸の生涯を閉じるところでは、我がことのように涙いたしました。
その後、柿丸と二人きりで埋葬を済ませた夜八郎が、姫の墓標を振り返って「あれが、俺の妻だ」と呟くところで、またまた涙……。
さすが、シバレン! ツボを心得ていらっしゃる。
ともあれ、私にとって「われら九人の戦鬼」が、いつまでも特別な作品であることはまちがいありません。
バレンタインデーに、初恋の思い出でも書こうと思ったものの、やっぱり私の恋バナはこうなってしまうのね…😅
💖『われら九人の戦鬼』柴田錬三郎著
千華・2022-02-14 #好きな本★ #千華のトリセツ #万年妄想乙女 #オタクの独り言 #記憶のカケラ拾い集めて
大昔
一度だけ
誕生日にあなたから
薔薇の花束をもらったことがある。
あなたにすれば
ちょっとした
気まぐれだったのかもしれない。
でも
私はとても嬉しかったの。
突然のことに驚いて
うまく言えなかったけど。
今なら
ありがとうって言えるのにね。
何度でも言えるのにね。
千華・2018-09-04 #遠い記憶 #夫婦ってね。 #記憶のカケラ拾い集めて
まだカーナビなんてなかった頃
私は助手席で
ロードマップとにらめっこ
あ、今の角!
あ~あ、行き過ぎちゃった。
はしゃいだり 喧嘩したり
あなたとのドライブは
いつも大騒ぎ
神戸から須磨へ向かう海岸線
琵琶湖の見える松林の道
大好きでよく走ったね
オープンカーに乗った
カッコいい年配のカップルが
あの頃の憧れだった
遠い日の
ふたりの風景
*
千華・2018-09-02 #遠い記憶 #記憶のカケラ拾い集めて #あなたと私の物語