はじめる

#青春時代

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全43作品・

❨コラボる小説⑅*.❩


~この恋を蹴り出して~



「えー、みんなに報告があります」


ある日、先生が照れくさそうに


教壇で、そう声をあげた。



ガヤガヤとしていた教室内が


しん、と静まり返る。



先生は深く呼吸をすると


一息に告げた。



「実は、俺、結婚しました」




この世の中に



これ程残酷な言葉が



あるのだろうか。



嬉々として


あっちゃん、おめでとー!


というクラスメイトの声が


飛び交う中



私は絶望の縁に



立たされた。




***


あっちゃん


その愛称で親しまれる、


学校の人気者。


尼護篤哉先生。



彼の結婚報告から一週間。



私は学校を休み続けている。



私はあっちゃんが好きだった。


完全な片想い。


でも別にそれでよかった。


私のものにならなくても


よかった。


みんなの大好きな


あっちゃん、でいて欲しかった。



誰のものにも


ならないでほしかった。





幸せそうな


あっちゃんの姿を


見るのが辛い。


学校を休み続けることには


そんなベタな理由もあるけれど…




「中堂、体調はどうだ?」


放課後になると必ず


私の身を気遣って


電話をかけてきてくれる、


あっちゃんの声が


聞きたかった。



我ながら……


ずるいことしてる。




「病院、行ったか?」


「……だるくて病院行くのも、しんどい」


「でも、病院は行かないと何処が悪いのかわからないだろ?」


そんなの…


病院に行かなくても


わかってる。



あっちゃんは


私の沈黙を


どう受けとったのだろう。




「なあ、中堂」


私を、優しい声で呼んだ。



「うん…」


「何か、悩みでもあるのか?」


「……うん」


「俺には、話せない?」



先生と生徒の垣根なんて


疾うに無いような会話。



友達みたいに


恋人みたいに


心配してくれる、声。



嬉しい、けど


苦しい。



どうしていいのか


わからない。



涙で…言葉を


詰まらせながら


言葉を紡ぐ。



「あっちゃん……あのね」


「うん」


「……私ね」


「うん?」



「あっちゃんが好き」



「は……、え?」



「好きだよぅ…あっちゃん」




私は、三年分の想いを


吐露してしまった。



「あ……えっと」


そう言ったっきり



あっちゃんは押し黙った。



その沈黙が物語る…、


とっくにわかっていた、「失恋」




どれ程


その地獄のような時が


続いたのだろう。




やがてあっちゃんは


優しい声で


慈悲なき言葉を


私に浴びせた。



「俺は…それには答えられないけど、学校には出てきてほしい。だって中堂、学校大好きだろ?また学校で会おう、な?」



頷くだけで


何も言えずに


あっちゃんとの通話は


無情にも切断された。




堤防が決壊したんじゃないか


そう思うくらい泣いた。



最初から


届くわけなんかない


恋だった。




息が苦しくて


それより心が辛くって


私ははたはたと涙を


零しながら


「あっちゃん……」


何度も先生の名を呼んだ。



返ることのない返事に


ついこの間までの


あっちゃんを思い出す。



「中堂ー、よぉく頑張ったなぁ」



嬉しそうな暖気な笑顔。


頑張れば、頑張るだけ


あっちゃんは笑ってくれた。



弾けるような笑みが


大好きだった。



もうきっと私には


あの笑顔を見つめる


資格はないのだ。



あの頃に、戻りたい…。








***



「みやこ!みやこ!」


母の金切り声がする。


泣き過ぎて腫れた目


痛む頭を抱えて


私は何とか目を開いた。



「……何?」


部屋の扉の向こう側へ声をかける。


すると怒りに震える、


母の声が飛んできた。




「何、じゃないでしょ!学校!今日は行きなさいよっ、熱もないのに毎日毎日休んでいいと思ってるの!?」


学校を休み始めて


三日目からずっとこの調子。


でもこの日は


母の怒りは最高潮の様で


とうとう最後通告を食らう。




「このまま学校行かないならスマホ代金自分で払いなよ!」


これを言われてしまったら


もう、為す術もない。



私はとりあえず


自宅を出ることにした。




準備を終えたのは


とっくに学校が


はじまっている時間帯だった。



「遅れていくのやなんだけど」



「休みのつもりで、さっさと準備しないあんたが悪い」


「明日からじゃだめ?」


「だめ、行きなさい」



この一週間


きっと母はずいぶんと


気を揉んだはずだ。



それが怒りとなって


現れたのだろう。




仕方がない…



私はため息を吐き、


玄関を出た。




青い空


輝く太陽



まるで私を


嘲るかのよう。



その嫌味な程の眩しさから


目を逸らし


私は俯いたまま


通学路の道を


とぼとぼと歩いた。




あっちゃんに合わす顔がなくて


何度も引き返そうとしたけれど


家に帰っても


鬼の怒りを助長するだけ。



行き場を無くして


うろうろと住宅街を歩き


疲れた足が向かった先は


小さな公園だった。



砂場と


ブランコしかない


公園の周りには


桜の木が植えられていて


上を見上げれば


ピンク色の桜の花弁が


折り重なっていた。



空の青さとは違う、無数の花は


まるで私を元気づけるように


風にさわさわと揺れる。


涙がひとつぶ


地面に落ちた



その時だ。



「あれ、中堂!?」


向こうの草むらから


がさっと起き上がったのは


クラスメイトの


矢羽根 留斗だった。



「矢…羽根、なんで?」


「学校行っても意味ねえからブッチしてきた」


そう言って笑う矢羽根に


笑みが零れる。



「だからって寝てたの?」


「あー…」



頭を掻きながら


ばつが悪そうな矢羽根は


ブランコを漕ぎ始めた。



「お前もやれば?」


「えー?」


「気持ちいいよ」


矢羽根に促され


私も彼の乗るブランコの


隣へと立ち上がる。



小さく膝を曲げ伸ばすと


くんっ、ブランコが揺れた。




高く、高くまで


漕ぐ矢羽根のブランコは


きぃききぃ、きぃきききぃ


アップテンポ



小さく揺らす私のブランコは



きぃ……きぃ


スローテンポの音を奏でる。



風の音。


鳥のさえずり。


桜のざわめき。


遠くから響くクラクション。



ひとつになって


まるで協奏曲。




落ち着かない心が


とぷん、と


癒しの海に落ちたようで


涙が溢れてきた。




私の涙に気がついて


矢羽根は砂を蹴りながら


ブランコから飛び降る。




「中堂、お前さ」


「……ん?」


「失恋したろ、あっちゃんに」


言い当てられて、息を飲む。


突然の事に否定も出来ない。


目に溜まった涙が


震えては、零れる。




「俺もさ、失恋した」


「矢羽根も…?」


「うん」


「あっちゃんに?」


「中堂に」





秒針が止まった気がした。



思いがけない言葉に


涙も引っ込む。


頬に涙の名残だけが


一筋残された。



「え…?」


「お前がいないとさ、学校つまんねえや」


矢羽根の顔を呆然と見つめる。



「辛いだろうけど学校出てこいよ」


そう、言葉を紡ぐ矢羽根は


少し、真剣な顔つきになったけれど


長持ちせずにやっぱり笑った。



「な、俺の為に!」



「……う、ん」



私は気がつくと


そう答えていた。






感情は言うことを聞かない。


どんなに叶わないと


わかっていても


好きと自覚したが最後


加速していく。


失恋したからといって


すぐには諦められない。



私もその通りだ。



あっちゃんの事を思えば


あの笑顔が恋しくなるし


失ったと思えば


涙だって溢れ出る。



矢羽根は


私の心にあっちゃんが


いると知った時


泣いたかな?




恋人同士にはなれなくても


失恋した者同士


分かち合えるものも


あるかもしれない。



たった一人で


残された一年を過ごすより



矢羽根と笑い合えたら


あっちゃんへの想いも


薄れるだろうか。




「学校……行く?」



私は矢羽根に聞いた。



「えー!?これから?俺、サボってきたし、行きにくいし!!」


矢羽根は目を白黒させて


焦り始める。



その姿がおかしくて


私は一週間ぶりに


白い歯を零して笑った。




「しゃあねー、中堂に付き合うか」


後頭部をかきあげて


そう笑う矢羽根に私は言う。



「……矢羽根、ありがとう」



あっちゃんと


顔を合わせることは辛い。


目だって泣き腫らしたまま。


きっとおばけみたい。


どうしていいか分からず


もしかしたらあっちゃんに


無視されるかもしれない。





だけど。


言ってみよう。



「おはよう」


その後に続ける言葉は


あっちゃんじゃなく、


先生と。



一歩、前に進まなきゃ



この恋を、蹴り出して…。



私は涙を拭い


凛と、桜色の空を見上げた。




***

お疲れ様でしたー!


ノリノリで書けたこの作品


思ったより長くなりました♪



この作品は


Senaさんとのコラボ物語で


「叶わぬ恋をバネにして」
「もう泣きたくない」


二つのテーマを出し合って


それに基づいて構成しました。



失恋した女の子が


立ち上がろうとする



強い姿を描けたらと


思い制作しましたが


いかがだったでしょうか。



Senaさんは


小説を読むのが好きな方で


読んでいる分書いている作品も


構成がしっかりしています。



今回はじめてのコラボでしたが


とても楽しい時間でした(*´ω`*)



宜しければSenaさんの所へも


足を運んでみて下さいね(●´ω`●)



Senaさん


今回はコラボ、ありがとう♪

ひとひら☘☽・2020-04-24
幸介
幸介による小さな物語
コラボる小説
幸Sena❁☽コラボ物語
叶わぬ恋をバネにして
もう泣きたくない
先生
教師
失恋
ずるい
生徒
クラスメイト
春恋
ポエム
学生
社会人
独り言
叶わぬ恋
高校生
思春期
青春
青春時代
あの日に戻りたい
好きな人
さよなら
バイバイ


性と言う名の鳥籠
~虎太郎編②~紗季目線



俺には親友がいた。



正しくは幼なじみで親友だ。



虎太郎という男っぽい名前だし



連れションもした事がある。



痛いほど男だと言うことは


わかっているんだ。



わかっているはずなのに


虎太郎に女を感じる事がある。



この違和感は…なんなんだろう。






「キレイだよ、羨ましいくらい」


バレー部の朝練あがり、教室へ行くと


虎太郎が教卓に花を飾りながら


その花に話しかけていた。



くすっと、笑顔が零れ落ちる。




生物委員の虎太郎は朝がはやい。


早く来ては花壇の花に水をあげたり


クラスの花瓶に花を生けたりしながら


朝の時間を優雅に過ごしているようだった。




「コタ、おはよう」


「あ、紗季、おはよ」


俺に笑いかけて


前に垂れていた髪を


耳にかける仕草が女のようだ。


髪…かき上げるなら


もっと男らしくしろよ。




そんなこと思いながら


声を上ずらせた。



「あー、課題やってきた?」


「うん、やってきた」


「答え合わせさせて」


「もおー紗季は…答え合わせとか言って写したいだけだろー」


「ウケる」


俺は笑いながら、ひらひらと手を出した。


しばらく俺を睨むように見つめて、


ため息をついた虎太郎は、


しかたないなあと言いながら


自分の机の中を漁り始める。



「そういえば…紗季」


机をゴソゴソしながら


虎太郎が呟くように言う。



「んー?」


「美紀ちゃんとは…どう?」


心臓が、跳ねた。


美紀というのは、俺の彼女。


原田美紀のことだ。



「あー、まあ、変わりねえよ」


「相変わらず熱いわけだ?」


「あったりまえー」


「ふぅん」


面白くなさそうに相槌をうつ虎太郎。


どうしてそんな態度をとるんだろう。


今、どんな顔をしてる?


気になる…


肩を掴んでこっち向かせて


その顔を、見てやりたい。



とんだサイコパスだ。




「なあ、お前は?」


「うん?」


「浮いた話聞かねえけど、最近どう?」


「俺のことは…いいよ」


「なんで?」


「なんでも」


「秘密主義ー」


虎太郎は苦笑しながら


探し当てた課題のノートを持って


俺へ近付いてくる。



「はい、どうぞ」


「あー、サンキュ」


差し出されたノートをとろうとすると


虎太郎はノートを掴む手に力を込めた。



「紗季、本当はだめだよ?ちゃんと自分でやんなきゃ」


「なんで?」


「なんで、って。将来、困るだろ?」


「あー。じゃあ虎太郎のこと影武者にしてもいい?」



俺はいつもの調子で


そう、けらけらと笑った。


すると虎太郎は突然


悲しそうな顔をして、こう言い放った。





「ずっと、側にいられるわけじゃないよ」




心臓が、止まるかと思った。




「は?お前…何言ってんの?」



俺は戸惑いながら、息を吐く。


今、俺は上手く、笑えているだろうか。



「高校だって俺、紗季のレベルに合わせるの大変だったんだよ」

「でも、入れたじゃん」


「紗季はバレーの推薦で体育大学行くだろ?」


「どうかな、ま、そーなりゃ嬉しいけど」


「うちバレー部、強いもん。インターハイ行けるだろうし、紗季エース候補だろ。俺はスポーツ無理だもん」


息を吐くようにたんたんと虎太郎は口にする。


「大学入ればお互い家も出るだろうし、俺は紗季と一緒にいられるこの三年間で、紗季にきちんと勉強してもらうことを目標にするんだ」


にっこりと笑って、虎太郎はこんなに残酷な事を言う。


「俺がいなくても、ちゃんと出来るようになんなよ?」


悲しくて、寂しくて、腹立たしくて


その後のことはよく覚えていない。



ただ、ぶっきらぼうに


「あー、そーかよ。友達甲斐のない奴」


そんな悪態をついた気がする…。




*゜*゜*゜*゜*゜*゜



「紗季くん、今日放課後待ってていい?」


彼女の原田美紀がチャームポイントの


チワワみたいな目を俺に向けて言った。




「んー…」


今日はそんな気分じゃない。


部活やってさっさと帰って


ふて寝したい気分だ…。



「今日体調悪い」


その場限りの嘘をついた。


でも美紀はごまかせない。



「……今日一緒に居たくない?」



上目遣いでこう言われてしまっては



うん、と肯定することも出来ない。



「あー、いいよ、待ってて」


「よかった!」



美紀はこういうとこ、あざといなと思う。


俺が乗り気じゃないのも


断りきれないのもわかっていて


わざわざ聞くんだから。




*゜*゜*゜*゜*゜*゜


放課後、校内の桜並木の道を抜ける。


桜の葉っぱが色付いていた。


夕焼けに透けて、余計燃えてるみたいに見える。


並木道を抜けた先にある校門に


既に美紀はいた。



「あ、紗季くん」


「おー…早い」


「だって私が遅れたら会える時間自分のせいで減るってことでしょ?そんなの勿体ないじゃない」


「あーそうだね。帰る?」


「うん」



通学路を歩む。



一定の距離が出来たのは


一体何時からだろう。



付き合い始めは



隙間を作るのも勿体なくて


通学路の端っこをぎゅっと


ひとかたまりになって歩いてた。



恋人だったらもっと


引っ付いていなきゃならないだろうか。


でももうくっつかなくたって


そんなに辛くはない。



俺はため息をついた。


世の中ほんと、違和感だらけ。



男だから女だからとか


友達だから、恋人だからとか


そんな常識に


とらわれる俺自身に嫌気がさす。




「ねえ、紗季くん」


美紀が突然、俺の袖を引っ張る。


「んー?」


あれあれと指差す方向を見て


俺は思わず言葉を無くした。



視線の先には


虎太郎が4組の永倉あかねと


仲良さそうに寄り添う姿があった。



公園のベンチに座り


雑誌か何かを見ているらしい。


虎太郎は見たこともないくらい


リラックスして笑っていた。



「コタくんやるぅー、あれ絶対付き合ってるよね」

「…ねえ」

「え?」

「なんにも、聞いてねえ」

「あー、恥ずかしかったのかな?コタくんこういうの初めてでしょ、奥手っぽいもんね。紗季くんにもなんて言っていいのかわからな…紗季くん?」

「あー……」


俺はがしがしと頭をかいた。
気持ちが悪い。動悸が走る。
みぞおちあたりが苦しい。



急にどうしたんだろう。



虎太郎が永倉と笑っていることが
……面白くない。




「……美紀、遊び行こ」


「え、いいの?」


「美紀と一緒にいたい」


「嬉しい、なかなか言ってくれないから」


「いつも、思ってるよ」



そう告げると、


自分が思う違和感のない恋人を演じるべく


ぴったり美紀にくっついて肩を組んで


いつもの通学路を反れ、繁華街へと歩み出した。





いつも、一緒にいたいなんて



……嘘だ。


本当はもう夫婦みたいな感覚になってる。



いても、いなくてもいい。



どっちだっていい。



美紀と二人で生きるには


俺はもう自立しすぎてしまったのかもしれない。




その日、美紀とカラオケを楽しんだあと


俺は彼女をホテルで抱いた。



抱いたら迷いとか戸惑いとか


いらないもの全部吹っ飛ぶような気がしたんだ。


でも、憂さ晴らしのようなそれは


俺の中に罪悪感をもたらしただけだった。




「いつまでも、何してるの!電話にもさっぱり出ないで!」


夜更けに帰った俺は


母さんの小言を聞き流しながら


中二階へ向かい自室に入った。




ブラインドを締めようとした時


向かいの虎太郎の部屋がふと目に入る。



「まだ…起きてるのか」



閉め切られたカーテン。


煌々と漏れるあかりを見つめていると


虎太郎の影がふわふわと


動いているのが見えた。



「…いて」


ちくっと刺されるような胸の痛みを自覚した途端


俺の目からは涙が滔々と流れ出した。



胸の痛み、胸のもやつき


溢れる涙、言い様のない喪失感


この感情の行き着く先がなんなのかなんて


そんなこと俺は考えたくもなかった。





――――――――――――


前回の虎太郎&あかねの続きのお話です♪



ちょうど通学路入ってたんで


企画に突っ込んじゃいました笑



前回が気になる方はタグの


#幸介/性と言う名の鳥籠 をクリックして下さい



今回はちょっとごちゃごちゃしちゃって


物語に入り込みにくいかもしれませんね


(;´Д`)


駄作…、申し訳ありませんでしたっ!


土下座_| ̄|○

ひとひら☘☽・2019-11-06
幸介
HM企画STORY
HM通学路
通学路
GID
花が好き
好きな人
青春時代
思春期
幼なじみ
親友
幸介/性と言う名の鳥籠
高校生
性同一性障害
好きな人と結ばれたい
MtF
幸介による小さな物語
小説
物語
夜空に浮かぶ君の顔
トランスセクシュアル



大好きですの一言で



表しきれる愛なんて



たかが知れています。



自分の想いを伝えるのに



近しい言葉があるから



その言葉に頼っているだけなんです。




本当の想い



伝えませんか。




姿を見るだけで心が弾みます。



いつの間にかあなたを探してしまいます。



話しをすると嬉しくて涙が出るんです。



あなたの後ろ姿が切なくて



あなたと誰かが楽しそうに



お話していると悲しくて



こっちを見てよと



いつも願っているんです。



恥ずかしくて話しかけられなくて



勇気を出したのに私の声は



驚くほど小さくて…



あなたに届く事がないとわかった時



とても落ち込んでしまいます。



夜が更けるほど



あなたの事を思い出します。



星空が眩しいほど



あなたと会いたくなるんです。




あなたの苗字の隣に



私の名前を書いて



勝手に赤くなってたり




相性数値をはじき出す占いがやりたくて



紙とペンを用意するけれど



相性悪かったらどうしよう



怖くて出来ないんです。




あなたが友達と



ゲーセンで遊ぶとか



そんな話をしていると



羨ましくて仕方ありません。



あなたの事が恋しくて



あなたを想うと胸が苦しくて



それでもやっぱり幸せで



あなたしかいりません。



こんな想いをありがとう。




想いは一言では語り尽くせない。



使い古しの教科書なんか捨てて



あなただけの愛の言葉



探してみませんか。

ひとひら☘☽・2019-10-16
幸介
幸介による疲れた人へのメッセージ
恋心
片想い
つぶやき恋日記
教科書
一言では語り尽くせない
ゲーセン
独り言
愛してる
大好き
言葉
言の葉
ポエム
羨ましい
なりきり
学生さん
青春
青春時代
苗字
本当の想い
片想い
NOTE15の日

これらの作品は
アプリ『NOTE15』で作られました。

他に43作品あります

アプリでもっとみる



「ごめん、付き合ってみたらなんか違った」


楽しみにしていた三回目のデート。


もしかしたらステップアップもあるのかも


そう思っていた私に


彼が言い放った言葉。




前の夜から


自分磨きに徹して


ストレッチ、浮腫防止


いつもより入念にお肌のお手入れ


当日は朝からお風呂なんて入って


つるっつるのぴかぴか。



メイクだっていつもはナチュラル。


でも今日は


少しでも可愛く見せたくて


ほんのりチークを入れてきた。




骨折り損のくたびれもうけ。



…バカみたい。



空を見上げて息をつくと


立ち上る息が白い。



ああ、こんなに寒いのに


彼はもういないんだ……。



ふと見渡せば


カップルばかりが目につく。



手を繋いだり


腕を組んだり


中には男の子が


女の子の腰に手を当てて


エスコートしてる人もいる。



私と彼には


そんな雰囲気全くなかった。



部活が一緒で


クラスも一緒。



自ずと仲良くなったら


趣味も合う。



何より彼と話していると


ドキドキして


楽しくて安心出来た。




一度、私の不注意で


指の骨を折った時には


毎朝、家まできて


荷物持ちをしてくれた。



彼が好きだって言ってくれた時に


あの頃からずっと


お前のこと想ってた


彼は、そう私に告げた。




あんなに優しかったのに


付き合ってみたら


何か違ったってなんだろう。




私の何が違ったの?


私、何がいけなかったの?



ずっと私のこと


思ってくれていたのに


たった二ヶ月で


心が変わってしまうほどの事を


私はやらかしてしまったらしい。




彼を責めるより


何よりも


私はその事が辛かった。




「あー、麻衣じゃん、あれ、1人?修哉いないの?」


声をかけてきたのは陸。


私と彼の共通の友達。


陸もまたクラスも部活も一緒だ。



日常が突然非日常になって


頭がついていかなかったのに


陸の何気ない言葉に


また日常に引き戻される。



途端に、実感した。




私は修哉に、振られたんだ。



すると涙がひとつ


またひとつと


零れ始めた。



「う……陸、あ、あたし、ふら、ふられ…っ」


「なっ、マジか!!おいっ。バカ泣くなよ、麻衣、ちょ」



陸は私の突然の涙に驚いて


あたふたし始めるけれど


私の涙腺はどうやら壊れてしまった。



涙が止まらない。



困った陸は私を半ば強引に


カラオケボックスに連れ込んだ。






「ふぅーーー、やべ、焦ったあ」


「ごめ」


「なんだよ泣き止んだの?」


「……うん」


「せっかく大声で泣いても大丈夫な場所に連れてきたのに」



けらけらと笑う陸が救いだった。


これで陸にまで


お葬式みたいな顔をされてしまったら


それこそ、みじめだ。



「陸…」


「あー?なに」


「聞いてもらってもいい?」


「なんなりとー」



気の抜けた返事に


涙がまた滲む。



陸はわざとカラオケのリモコンに目を落とし


私の涙を見ないよう心を配ってくれた。




修哉が好きだったこと


付き合い始めた時の喜び


はじめてのデートでキスしたこと


これからたくさん


一緒にいられると思っていたこと


昨日まで一緒に下校していたこと



何か違うと、振られたこと



ひとつひとつ、話すうち


私はもう一生分泣いた。


最後は言葉にならなかった。



認めたくなかった。



修哉に好きで


居続けてもらえなかった自分が


悔しくてたまらなかった。



「麻衣ー」


陸は、おしり一つ分


私に近づいて


頭を、ぽんぽんと


撫でるように叩く。




「お前はさ何も悪くないよ」


「でも…」


「でも、じゃねーの。悪くない」


「だって」


聞かずん坊の私に


陸は苦笑しながら体を向き合わせる。



「俺、お前の彼氏でもなんでもないけど、麻衣のいいとこいっぱい知ってるわ」


「例えば…どこ…?」


「頑張り屋だろ、麻衣は」


「…そう?」


「今日も…」


さらっ、陸は私の髪の毛を流す。




「修哉のために頑張ってきたじゃん?かわいいよ今日の麻衣」



不覚にも、胸がときめく。


振られたばかりで


私の中のときめきメーター


おかしくなっちゃったかな。





陸は優しい。


さっきから鳴りっぱなしの陸のスマホ。


きっと友達と約束があったに違いない。



それなのに私の為に時間を割いてくれた。




正直、修哉の喪失感は大きい。


なんせ初めての彼氏だった。



涙に暮れる日も


何日続くかわからない。



でも、こうして励ましてくれる人がいる。


私は、独りじゃないんだって



そう思えるから…



私は必ず、立ち上がる。



いつかまたきっと


修哉みたいに大好きな人を作って


今度こそずっと一緒に


長い人生の道を歩めるように


強く、そして綺麗になろう。




漠然とそんな事を思って私は



「ありがとう」



泣き腫らした顔で陸に笑いかけた。

ひとひら☘☽・2020-01-21
幸介
幸介による疲れた人へのメッセージ
幸介による小さな物語
失恋
独り言
あなたと私の物語
ありがとう
支えてくれた人
麻衣&陸シリーズ
約束
女心
初恋
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思春期
デート
ぽんぽん
ふられた
心変わり
なんか違う
恋人
元カレ
元カノ
不覚
小説
物語
失恋した人へ


[830日目の片想い]




ある日の授業中。



前の席の男友達


玖島翔馬から


「あのさー、ここ」


そう言って


ノートを見せられた。



そこにはなんの冗談か








「好きなんだ、付き合ってくれない?」







下手な癖字で


そう書いてある。



心臓の音がうるさくて


テスト前だっていうのに


先生の話、全然……


聞こえなかった。





***


「ねえ、翔馬さっきの」


休み時間、


私は前の席の


翔馬の背中をつついて


小さく声を絞った。



「なーんだよ」


「冗談……だよね?」


すると翔馬は


私を振り返り


拗ね返った。



「あーのさ、寧音は、俺の事ああいうこと嘘で伝えられるような最低男だと思ってたわけ?」


「だって」


「だってぇー?」


眉間に川の字を作って


翔馬は私をさらに覗き込む。



だって


いつも私の事


ばーか、って。


校則違反の


雑誌を見せつけてきては


私には到底適わないような


可愛いモデルさんを


“彼女にすんならこの子みたいな子がいいな”


そんな言葉ばかり。



私はいつしか


翔馬の前で女の子を


気取る事をやめた。



告白を容易く、喜べないくらい


私の女心はへそを曲げちゃってる。





「翔馬は私の事女として見てないでしょ?」



今度は私が拗ね返って



尋ねると翔馬は首を傾げて言う。



「寧音は俺の中でずっと女だけど」


「ずっと?」


「うん、1年の時からずっと」


「1年生の時から?嘘だぁ」


「はー?自慢じゃねーけど830日分の好きだぞ」


「830……日?」


果てしない時間を


私を思い続けていてくれた



そう想うと胸が熱くなった。



翔馬は言葉を紡ぎ続ける。


「球技大会ん時、廊下でぶつかりそうになったの覚えてる?」


「……うん」


忘れるわけない。


何を隠そう、私は


あの時、翔馬に恋をした。




「あん時、好きになった。今日はあれから830日目」




「じゃあ…本気、なの?」


「それ以外、何があんの?」



まさか、同じタイミングで



恋に落ちてた、なんて。



ときん


ときん


痛みにも似た恋心が


息を吹き返す。




赤い顔して


惚ける私に


翔馬は「なんだよその顔」


声をあげて笑い


やがて、こう尋ねた。




「で、返事は?」



返事なんて、決まりきってる…。




「つ、謹んでお受け致す!」


「侍かよ」


翔馬は微笑んで


私の頭をくしゃっと撫でる。




こうして830日目の


翔馬と私の片想いは


記念すべき恋人1日目に


姿を変えたのだ。

ひとひら☘☽・2020-05-07
幸介
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ある日突然、恋心

初恋の人の電話番号を今でも覚えている

春くん・2023-10-12
青春時代
telephone
特別な夜
ポエム

『イロハ紅葉』



偉くなったものですね





そうですか
そうですね
ほんとにそうだ



私は僕に
様変わり

いろはにほへと
もみぢなり


青々としていた
青春時代は
終わりを告げて
からからり
枯れて
涸れて
かれてゆく様は

あぁ妖艶な
大人の私

ワルツ・2017-07-17
変わる
季節
創作
作詞
自作
イロハ紅葉
大人の私
妖艶
青春時代
青々
涸れる
枯れる
枯れるゆく様
からからり
終わり
告げる
終幕
様変わり
気付く
偉い
皮肉

冬にグッバイ青春時代の君が笑っている

春くん・2024-02-08
青春時代
ほっと一息
ポエム

高校2年の夏

はじめて貴方にラブレターとやらを
書いて渡した(正確には友達に渡してもらった)

結局返事は来なかった

あの時のラブレターどうしてるかな

多分きっとその日にゴミ箱に入れられてるね

叶わなかった2度目の恋


3度目の恋は…
もうお分かりかと(*ˊᵕˋ*)

ℒℴνℯ♡ℒℴѵℯ‬‪︎❤︎・2018-10-06
ラブレター
懐かしい記憶
青春時代

青春時代

そんなもの

存在すらしなかった

かるぴす。・2021-10-22
あの日の青春ライフストーリー
独り言
青春時代

好きな人が夢にでてきた
また、あの2年間と同じように
くだらないことして
笑ってた

現実もそうなればいいのに

恋したい13歳・2019-08-09
元カレ
青春時代

ふと振り返ってみた
青き春の日々
友情も恋愛も
全てが輝いてたあの頃へ
もう一度やり直したい。

愛天使・2020-04-26
青春時代
リア充に戻りたい

いじめっ子に天罰が下るのは
いつなんだろう、、

ぱんだ🐼・2021-05-25
いじめ反対
心の傷
ともだち?
青春時代

青春時代かぁ~♪…
やりたいことは何でも
出来るような希望はあるが、
実際、どうだっただろうか…
まぁ、やってきた感はあるが、
人それぞれ…
むしろ今が青春だ…って思う、
大人も多いよね(^^;v…
𝒹𝒶𝓇

darling・2022-03-19
dar
青春時代

長いようで短い

青春時代

きっと過去が美化されるのは

きっと

幼い頃の方が

素直にいることが出来るからだ

大人になりたくない

でも

確実に時間は進んでいく

過去にとらわれてはいけないんだ

これからどうするかが

問題なんだ

さぁ

自分色の人生を

歩んでいけ

蒼空~アオゾラ~・2019-05-18
自分色
青春時代
幼い
素直
過去
大人

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