#香り

貴方が笑って死んだ時

空気に残り香が溶けて欲しい

懐かしい花の香り

君が隣にいた夕焼け雲


瓦礫に潰された花々

君はどこかで泣いているかな


それとも笑ってるのかもね

私の隣にはもう居ない

離れてから気づく
君が本当に好きだったんだって

向日葵を眺め夏の香りを感じて
錦秋の淋しさを纏い
少し冷えた空気を抱いて

花びら咲う春の日に
君の香り想い出す

52日目

君の好みに触れるのが嬉しくて

気付けば私の好きも増えていた

風鈴の音が過去を呼ぶ

微かに香る夢の残り香

そっと近づく終の気配

日差しが心地よい休日の洗濯干し

小春の匂いと洗剤の香りが心を擽る


人の揺らぎも同じかもね


香りが思いを呼び起こす

淡いことも 切なさも

辛いことも 苦しみのことも

ただ


思いは思いのままに



心の擽りに馳せて

君が手に持つ花束よりも

漂わせる香りに気付ける人に

君も気付かずに舞い落とす

花弁を踏まない様な

そんな人になれたらな

貴方の吸ってる煙草の香りが
残り香になって離れない

この季節になると

南瓜色がたくさん育つね

舞踏会に出掛けてるみたいに

みんな綺麗に着飾って愛らしいな

ゆびさきを染め上げてゆけ千里香

あなたの住まう理想郷まで

花の香りと共に
あなたとの懐かしい
思い出の香りが
風に運ばれて
私の元に届く

あの花の香りで思い出す
君の特徴的な
私の大好きな声

　　　　　　　あ
　　　あ　　　お　し
　垣　か　　　ぐ　ら
　間　の　　　麝　び
　見　袴　拐　香　や
　え　に　か　に　う
　る　　　す　　　し
　か