#香り

貴方が笑って死んだ時

空気に残り香が溶けて欲しい

懐かしい花の香り

君が隣にいた夕焼け雲


瓦礫に潰された花々

君はどこかで泣いているかな


それとも笑ってるのかもね

私の隣にはもう居ない

離れてから気づく
君が本当に好きだったんだって

向日葵を眺め夏の香りを感じて
錦秋の淋しさを纏い
少し冷えた空気を抱いて

君の好みに触れるのが嬉しくて

気付けば私の好きも増えていた

通りすがりの貴方の香りが、

私のわがままな恋心を刺激して

風鈴の音が過去を呼ぶ

微かに香る夢の残り香

そっと近づく終の気配

貴方の吸ってる煙草の香りが
残り香になって離れない

日差しが心地よい休日の洗濯干し

小春の匂いと洗剤の香りが心を擽る


人の揺らぎも同じかもね


香りが思いを呼び起こす

淡いことも 切なさも

辛いことも 苦しみのことも

ただ


思いは思いのままに



心の擽りに馳せて

貴方の優しさも、香りも、

無邪気さも、

私の胸の奥に住み着いて

忘れさせてくれない。

この季節になると

南瓜色がたくさん育つね

舞踏会に出掛けてるみたいに

みんな綺麗に着飾って愛らしいな

花の香りと共に
あなたとの懐かしい
思い出の香りが
風に運ばれて
私の元に届く

ゆびさきを染め上げてゆけ千里香

あなたの住まう理想郷まで

業務連絡が理由だったけど
あの人の匂いが分かるくらい近付けたの
いつもの柔軟剤の香りじゃない
あったかい、木のような匂い
汗とはまた違う、コーヒーともまた違う
うっとりしてしまうところだった
もっとあの距離にいたかった
私、今日は珍しく、香水を少しだけ纏ってたの
少しはドキッとしてくれたかな

あの花の香りで思い出す
君の特徴的な
私の大好きな声