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#ひとひらノベル

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全2作品・

__蝉が、鳴いた。




卵から孵り、数年地中で過ごし、夏の夜に地上に出て、近くの木を攀じ登り、殻を破って抜け出した個体は、そのまま自由な空へと飛び出して行った。


勢いよく声を張り上げてパートナーを呼ぶ。夏の暑さと必死な姿がどこか妙に重なり、響き合う。


やがて、一週間で音を止めた。
静かに消えた、蝉が泣いた。

麗儚''・17時間前
ひとひらノベル
夏帳の声
心の白表紙
胸に刻んだ心宿し
blank_theory








季節外れの足跡が砂浜を駆けて、

時間外れの笑い声が潮風に乗る_。

神様が都合よく照らしてくれるなら

きっと今だけは、僕らは主人公だ。

仮にこの瞬間が、真夏の真っ昼間なら

ごく普通の日常の切り取りに過ぎないが。


あのときの僕らは、

ただ何かに縋っていないと

この空腹は満たされない気がした。

だから僕は君を連れて

冬でも夏でも砂浜を歩いたし、

君は僕を求めて足を進めた。


「楽しいね。もっといきたくなるね。」

君は笑っているはずなのに、

その声はまるで機械の音みたいだった。

闇夜に吸い込まれる前に耳に届いて、

妙に僕の心を揺さぶった。

「じゃあ僕も一緒にいくよ。」

この言葉に君もどうか

揺さぶられていてほしいと

願うのはきっと野暮なんだろう。


何も言わずに歩き出した君を

僕は少し遠いところで見ていた。

そして潮と砂の狭間で止まって

静かに肩を震わせている。

そんな君に何も言えなくて

「もう大丈夫だよ。」とだけ囁いて、

代わりに君の前から消えることを

選んだ僕をどうか嫌わないでくれ__

きっと、伝わらないけれど。

麗儚''・2025-05-04
僕らの逃避行
ひとひらノベル
君=私
理想の僕と過去の自分
心の白表紙

これらの作品は
アプリ『NOTE15』で作られました。

他に2作品あります

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