いふ・2024-02-23
いふ日記
ぬいぐるみ
寂しさ
静かに聞いてくれるぬいぐるみでも
返事が返ってこないぬいぐるみじゃ
君の寂しさは埋められなかったんだ
夜中に目がさめて
寂しさに包まれて
これが現実世界の夜
どうすることもできないし
いまのあたしの境遇では
夜中、寝てられるのはレアだから
構わずまた寝るよ
この世でもそばにいれたら
今すぐ貴女を抱きしめるんだけど
かわいがっていた 手乗り文鳥が
虹の 橋を 渡って
天国へと 旅立っていった あの日
悲しくて 涙が 流れて 止まらなかった
文鳥の 年齢的には 十分に
長寿を 全うしたと 言えるのだけれど
いろんなことが 悔やまれて ならなかった
その日の 夜 あまりにも 静かすぎて
悲しい 心に 寂しさまで 覆い被さってきた
つい 昨日まで あの「チッ チッ チッ」と
小鳥の かわいい 鳴き声が 聴こえていたのに
今 この部屋には それが 無い
今まで ふつうに あったものが 消えた……
それだけで こんなにも 心が 寂しいのか……
小さくとも かけがえのない 命
その 尊さを 噛みしめた そんな 夜だった
結局みんな離れていくんだね
私から離れないでくれる人に
なんて出逢えるのかな
孤独で寝つけない夜は
夢の続きを見たい
肌に残る感触に抱かれ
安心して眠りたい
底知れぬ寂しさが襲うから
長い夜はひとり
枕を噛みしめるの
冷たい雨に打たれ
桜は葉を揺らす
凍えそうな花びらは
しとしと涙を流し
並木通りは薄紅色に染まる
傘を差したふたりは
悔しさを滲ませ
寂しさの余り
肩を寄せ合い
敷き詰められた絨毯の上を
忸怩たる想いで歩く
散りゆく欠片を
避けながら
路上の花筏を
せめて踏まないように
陽がさす日中のまぶしさも
夕凪に少し寂しさを覚える
これから移ろう季節に
居場所を追い求め
寄せては返すささめく砂浜に
夏の想い出を荒い流して
ときに孤独は寂しさを連れてくる
傷んだ心に今も君が居るから
言い訳に隠れた寂しさが裸足のまま
矛盾した感情が沸き起こり
どこかに消えてゆく
でも本当は
消えたんじゃなくて
心の奥深くに沈んだだけ
鏡に映る自分
その姿は昔と違っていて
目は腫れ、とても醜い
あの頃の純粋な笑顔が懐かしく感じた
心臓に刺さった棘を
摘み取れずにいる
時々ふと孤独感や虚無感に襲われる
ハミゴにされてる感覚
イジメのトラウマかな
仲間外れにされている感覚がよみがえって
猛烈な寂しさが襲ってくる
埋められない寂しさ…
時間薬と自分でしか埋められないって分かってる
相手に頼っても一瞬しか埋まらない
厄介な感情だね
人間やめて
クラゲのようにプカプカ漂っていたい
溢れ出す不安も
行き場のない寂しさも
此処にも確かに在るのに
私は誰と分かち合えばいいの
話せないから
寂しいんじゃないのに
話すと
余計に
落ち込みが
激しくなって
苦しむのに
寂しさ
抱えながら
ひっそりと
浮かぶ
三日月の
寂しい
理由は
理解
されない