氷花・2024-06-01
憧れの人
大切な人
貴方との大切な時間
遠くて…
近くて…
近づけない
貴方限定
普通にできない
どうしても照れて防御の壁を作ってしまう
それでも 貴方はおかまいなしで
かまってくれるのが 楽しくて 嬉しくて
遊んでいたかった
ただ 楽しく笑っていたかった
何もかも忘れて
遠くて 近くて 遠い存在
私の精一杯のsoloに
すべての想いを込めて
先生に届くように
思うだけで気持ちも
ホワホワして穏やかになって
いつの間にか
頭から離れなくなる
そして
会ったり食事したりすると
その時はお互い嬉しくて楽しいけど
常に切なさが後を付いてくる
あの人には
相方さんが居るから...
あの人には
僕はただの知人に過ぎない...
でも僕は忘れてないよ
あの人が辛くて悲しくて
眠れなくて泣く夜なんて
しょっちゅうって言ってたのを
先輩に一生追いつけなかったとしても
私は先輩の姿を一生追いかけていく
あなたのキラキラした笑顔に
あなたの輝く才能と努力に
導かれるように
私はこの場所を
この楽器を好きになった
コンクールで
あのホールで
ソロを演奏することが夢だった
今年その夢が叶う
だけどもう先生には
聴いてもらえないのかな
私の演奏に対して周りから
「凄いね」「かっこいいね」
そう言って貰えるようになったことは
本当に嬉しかった
でも
私よりも先輩の方がずっと
凄くてかっこいいんです
1番尊敬する先輩からの
「ティンパニかっこいいよ!」の一言
突然起きたその一瞬の出来事が嬉しくて
その場にしゃがみこんで
喜びを噛み締めた
君の背中を追いかけてきた過去
君の隣に並びたいと願う未来
1年前は
同じパートなのに
話すこともほとんどなかった先輩
1年経った今
お互いに背中を預け合えるくらいの
絶対的な信頼関係で
何も言わなくても
お互いのフォローまでできる
2人だけの絆ができている
そんな私と先輩だからこそできた
コンクールでのあのsolo
お互いを信じきっていなければ
あんな演奏は絶対出来なかった
私たちの築いてきた関係を
あの4小節が証明していた
もしコンクール前に時間を戻せても
あのsoloだけは
絶対に誰にも渡せない
先輩との信頼関係は
誰にも負けないくらいに
強いものだって信じてるから
先生と先輩がいたあの頃に戻れるなら
もう一度笑えるのに
ずっと近くにいていつも守ってくれた
大好きな先輩
そんな先輩との最後のコンクールで
先輩の隣に立って
一緒にsoloを演奏出来たこと
何度も支え合って励まし合って
コンクールを終われたこと
ずっと憧れだった先輩に
追いつけた気がして嬉しかった
1年生の頃先輩が私に言ってくれた
「大好き」の一言が
私にとっては何よりも特別なものだった
先輩に出逢えた
その1つの奇跡で
私の世界が光に満ちた
打楽器にしか出来ないことがある
それを証明してみせてくれたのが
先輩の音だった