私が死ぬのなら
血まみれになろう
死ぬ時だけでも綺麗にね
碓 氷 ノ ン . 𓈒𓏸・2018-09-09 #書いてみただけ
トントントン…
静かな部屋に野菜を刻む音が響いていた。
野菜を切っているのはお母さん。
私は近くのソファでくつろいでいた。
私は一定のリズムで野菜を刻んでいるお母さんに、気になってることを聞いてみた。
ねぇお母さん
なあに?
最近夜になるとお父さんと言い合いしてる?
声が響くから、聞こえるんだよね
うん、ちょっとね。お父さん忙しいから、ストレスも溜まるみたいで…。
お母さん、疲れないの?
なにが?
そんなお父さんに気を使って、どうせ言い合いの最後はお母さんが謝って終わるんでしょ?
よく分かったわね。そうよ、でもそれは私がお父さんを愛しているからそうしているの。それに、お父さん会社で頑張ってこの家のお金払ってくれてるでしょ。
だから、仕方ないの。
お母さんはいつもそうだ。
自分が我慢すればいいと思ってる。お父さんは自分勝手でなにかあればすぐに怒るし、物に当たって、しまいには私たちにまで影響されることもある。
あ、ちなみに私たちっていうと、私と2個上の姉のことである。
本当に、なんなんだろうこの家は。
最近ずっと思っている。
"この家は腐っている"
そんなことを思って色々考えても時間の無駄だから、私はいつもその先はあまり考えないようにしている。
家族ってみんなで寄り添って、人との壁もなくお話をして、何気ないことで笑って。
そんな家族設計?みたいなのを理想としてた私が馬鹿だった。
きっと、理想が高すぎたんだ。
この家は一人一人の心の距離が大きすぎて、誰一人本音を言おうとしない。私もその一人だ。
咲、ご飯ができたよ。一緒に食べよ。
一人で考えてるうちにご飯ができたみたい。
お母さんのいる所に向かいながら、私は思った。
この家は、いつかみんなが打ち解けて私の理想とする"家族"っていうものになれるのかな。
🐷・2021-08-27 #小説 #家族 #独り言 #小説風 #書いてみただけ