#空色は溢れて

好きに理由なんてなくて

何気ない君の仕草や言葉

ほっと僕の心は緩むんだ

君の声も匂いも忘れたのに

君がくれた優しい思い出は忘れない

いつの日も僕の手のひらは

君のその手を包み込んで

頬の涙を消してあげたいのに

何故さよならに振っているのだろう

会いたい、傍にいたい

好きになった瞬間から

恋に期待が増えてゆく

"君の人生は無駄じゃない"

そんな綺麗事を言うなら

生きるだけで偉いと言うなら

藻掻いて生きる僕に褒美をくれよ

「命あるものは必ず朽ちてゆく」

この"絶対"に逆らえない僕でも

この恋が"絶対"叶わない事には

ずっと逆らってみせるから

叶った気持ちだけを恋と呼ばない

叶えたい願いは切なくて優しくて

この夜瞬き続ける、君へ、片想い

突然に降り出した悪戯な戯雨

僕の肩と携帯電話が雨に滲む

何だか聴きたくなる、君の声

どうしても逢いたい、君だけに

いつの日かすれ違っても

分からないほど変わりゆく二人なら

あてのない約束にしがみついていたい

僕の強さなのか脆さなのか

触れる全てを壊してしまう

受け入れるべき別れなのか

氷のような心の扉を閉ざす

僕の運を一生分使い果たしても

君に出逢えて良かった

君の笑顔がやっぱり好きだ

こんなに生きずらい世界でも

下を向いて道端を歩いたなら
ｼｱﾜｾ
誰かが落とした幸福なるもの

探せば見つけられるだろうか

さよならに試された

哀しい絆を愛と呼ぶなら

僕は君をずっと哀している

春の朧を感じたら
そよ風 肌を吹き抜けて
花びらは 身を散らせつつ
舞い踊りゆく 儚げに


あの懐かしき 残り香と
あの薄れゆく 面影が
心の奥で 揺れながら
想いは悲し 春霞


君が残した ひとことと
花の気配に 春の風
すべてが 遠い記憶へと
心を揺らし 夢惑う

他愛なく交わした言葉は廻れど

言えなかったさよなら

聞けなかったさよなら

いつの日かの君、青春の落し物