とうか・2025-08-11
ポエム
透花
纏わり着く哀と
不覚深闇に沈み
愛に飢え朽ち果てる
ほんの少しの言の葉で
風音と共に薄明之花
淡雪の恋は逢瀬になったの
私の心がすり減った
風化だったら良かったのにな
仄かに淡く幽情微緒
虚像の恋を綺麗に綴り
弱さはいつも美で飾る
画面の外では微声を失明
残滓の本当は哀声沈黙
身に覚えの無い世界線の願い事
夢醒めれば結露が涙を伝い
淋しさが静かに芽吹く
いつしか苦悩と痛みが
棘を立てて朱を零し
霧のような不安に溶け消えた
解けて消えるこの想い
執着だけが残ったの
虚しい程に白日夢想
落花は淡く儚い
灯溶の果て命に傷跡
眠り沈黙不甲斐なさ
脆く弱い 本心隠し
造花の綺羅で 瞳を塞ぐ
零落の末 水鏡
月白に溶ける花弁かな
何時からか目の端に留まる貴方の髪が
顔で、服で、全体で。
心が揺れて荒波のよう
碧空は澄みて静寂
同じ蒼を宿しつつ
私の心は濁ってる
純白の愛を引き裂いた
残滓の気持ちは影に融解
赦されぬことを祈ったの
その上で音は踊る
揺れ散り満たす 薄命の夜
風塵を撫で 透明に溶け
余薫を拾えば幽明かな
微熱が続く静恋が
その妬心に増愛を
半信半疑の羨望かしら
貴方の微かな苛立ちが
心に薄紅の傷を灯し
燃え落つる光こそ理想かな