#嫌いじゃない

『嫌いじゃないよ』

何度騙されたと思ってんの
その言葉が
『好きじゃない』
を意味してることなんて
とっくに知ってるんだよ
ばーか

お父さん

最近避けてるけど、
別に嫌いなわけじゃないよ。

ただ、
くっつかれるのが得意じゃない
だけだよ。

嫌いじゃないに決まってんじゃん。
ばーか。

嫌いじゃねぇし

大好きだよ…ばーか

私の “嫌い" は

“好き" ってこと。

ねぇ知ってる？
"嫌いじゃない"ってことは
"好きでもない"ってことなんだよ

その答えがいちばんずるいよ

甘えたいのに甘えられない。
好きって言いたいのに言えない。
嫌いじゃないの。
恥ずかしいだけなの。
素直にならたらどれだけいいか。

僻みや妬みは常に憑き物。

"男バスのマネージャーで
ちょっとモテるからって調子乗るな"
とか言われるけど。

この容姿もこの偏差値も
私が追い求め出した結果。
私は私が大好きだし、
胸を張ることが出来る。
その言葉は私の頑張りを
認めてくれて褒めてくれてるって
解釈してるから
いい加減私を貶めようとするの
諦めたら如何？

すなおになれない
きらいになれない
だれか
って助けを求める
たすけて
よくないよねこんな自分

笑った君が死んだ犬に
似ていてさ。

決して嫌いではないの

でも何故か避けてしまう

そんなはずない

雲を眺めるのは
嫌いじゃない、、
どんな形に見えるのか
考えるのは意外と好きだったりする
でも、
見れば見るど、、
その形になってみたくなる、、
その場所に行って、、、

私は君が好きだったよ…好きだったけど、、、君に傷付くことだけは嫌だ…だから、君を避けた、だから、嫌いになったわけじゃないの、ごめんなさい．

定期会議の日程を把握してる君
俺が会議出席のため
君のいる棟を訪れてるのは
周知の事実

訪れる時間に合わせてLINEが届き
『必ず寄ってね』なんて
言葉をくれたのも今は昔

でも…（「実は来てたりとかして…」）

ほんと我ながら情けない
こまめにスマホをチェックしてしまう
もちろん来ているはずなどないのに




半日を費やす会議も始まり
一時間程経った休憩中
『部屋の外にお客さん来てますよー』
その一言でドアに目をやると
お客さんとはまさかの君

『ごめんなさい、邪魔しちゃって…』
『メールでなく印刷物で渡したくて…』
『ご迷惑じゃなかったらぜひ…』

（「！？」）
取り急ぎ廊下の端に君を誘導する
「ひ、ひさしぶり…元気…だった？」




LINEせずのサプライズ
みんなの居る前に登場
わざわざ印刷物
心の言葉を書いた付箋つき
襟の広い服
腕にタッチ
アゴ引きの上目遣い
長いまばたき
何言っても笑う
笑う時は前かがみ
驚くほど従順
立ち去りがたい表情
小脇に掌かざしてバイバイ
視界から外れるまでお見送り



フルコース
こんだけ駆使されたら完敗

して
君の目的とは？