#籠の中の鳥

籠の中の鳥は

寒い冬の季節を耐え忍び

やがて

真の幸せのために

籠の外へと

飛び立ちました

【 籠の中の姫】




彼女は囚われの身


籠の中の姫です。








彼が眠っています。



気持ちよさそうな寝顔です。



時々、突発的に


びくんっ！と跳ね動く姿が


可愛くて彼女は微笑みました。



普段良いようにやり込められている彼女。


こうも彼に無防備に眠られてしまうと


彼女の悪戯心に火が燻り始めます。



彼女はそっと彼に近づいて


脇の下をこちょこちょ。



「んっんんん…ったはっ」



今度はお腹に頭を乗せてみます。



「ぐっ……おも」


「失礼ね、裕貴のおなかだって堅くて枕としては零点なんだから！」


思わぬところで女心を傷つけられて


彼女は少しだけ口を尖らせました。



今度は服をめくっておへそをこちょこちょ。


「……へそ……蚊に喰われ………かゆ」


蚊には食われていません。


彼女の攻撃に合っています。



お次は首筋をなぞります。



「ん…っ、は……や、やめろ、ボスは渡さない」


ボスは彼の飼っている猫の名前です。


一体夢の中で誰に何をされているのでしょう。



夢の中で猫を人質に、



首筋を撫でられているなんて



彼女はヤキモチの湖へ一気にダイヴ。



「……ねえ、そろそろ起きない？」


彼女は、彼の胸をくりくりと


指先で遊びながら


彼の耳元で囁きました。



彼は無反応です。



いよいよ寂しくなってきて


彼女は彼の唇に


小さなKissをしました。




すると、突然


きつく抱き締められ


彼の舌が口の中へ滑り込んできます。



絡みつくような熱いキスを終えて


彼女は彼を見つめました。



彼はしっかりと目を開いて


勝ち誇ったような顔をしていました。



なんだかとっても恥ずかしい。



彼女は降参、と言わんばかりに


目を逸らしました。



すると彼は言います。



｢人の寝込みを襲うとは、いい度胸だなあ？千夏｣


｢は、…はい｣


｢今俺に何したんだ？」


こうなってはもう彼女は彼の籠の中。



｢えっと…どこから起きておいでで？」


｢千夏が言うんだよ、俺に何をした？｣


｢むぅ…｣


｢むぅ、じゃないだろ｣



恥ずかしさにどうにかなりそうですが


彼女は彼にすんなり従うことにしました。




｢ま、…まずは脇の下をくすぐりました｣


｢ほう」


｢それからお腹に乗りました｣


｢おう｣


｢それから首筋をなぞって…｣


｢うん｣


｢寂しくなって…キス……しました｣



｢いや、その下りわかんねーし？｣


｢ボスを人質にとられてたんだよ！｣


｢なんだそれ｣



彼は一頻り笑って


彼女をぎゅっと抱き締めます。


温もりが伝わって


彼女はもう溶けてしまいそうでした。



｢なあ｣


彼が言います。


｢ん｣


｢俺とキスしたかった？｣


｢うん…｣


｢1回で足りたわけ？｣



また意地悪な質問をする…。



でも彼の質問に正直に答えれば



｢ううん、足んない、もっと｣


｢いい子｣


蕩けるような甘い時間が待っている。



彼女は囚われの身の姫。


幸せという名の籠の中


彼というナイトに今宵も愛されるのです。

『運命』

運命は人に決められるものじゃない

自分自身で作っていくもの

自由を求めて

籠の中から羽ばたく鳥のように

俺もあんたも
籠の中に囚われた鳥なんてえ
性にも合わなきゃ柄でもねえ

もっと、もっとってえ
自由を求めて

大きく翼広げて飛んでく
鷹みてえな野生の鳥がお似合いだ


俺もあんたも
餌も自分でとれねえような
ひ弱な生き物じゃあねえから


どんなに苦しい事あったってさ
喧嘩して涙したってさ汗水垂らして

笑顔んなって幸せ掘っ返して
自分らで小さな宝もん見つけて

ずっと一緒に生きていくんだよな

あんたはずっと自由な女だ
うさぎみてえに跳ね回る


そんなあんたが俺ァ
好きになったんだい



時折
籠ん中に閉じ込めて


俺んだけのものに
してしまいてえなんざ
思っちまうこともあるけど


籠ん中に閉じ込めたら
あんたはきっと窮屈そうに
息し始めると思うから


あんたは自由に
素敵な笑顔で笑ってて。


俺はそんなあんたを
いつまでも追いかけて

いつまでもずっと一緒に
あんたと一緒に
生きてやるんだい。


なあ、この世の終わりまで
ずっと愛していていいかい？

『出して...』

『助けて...』

僕らは籠のなかの鳥のように

大空に羽ばたける日を待ちわびている

自由になりたい

何にも縛られたくない

親のために生きてるんじゃない

代わり映えのない風景を

どう楽しむかはとても難しい

自由に外に出ることもできない

あたしは籠の中の鳥

籠の中の鳥が

必ずしも不幸とは限らない

【Mio Sosa】

僕は籠の中の小鳥だ...

絶対に外に出れない...

本で見た外の世界は
こんなにも綺麗なのに

現実はなんでこんなにも
霞んで見えるんだろ...

でもきっと...
籠の外に出られたら
この世界を少しでも
綺麗と思えるのだろうか...

でも僕はこれからも
この籠の中なんだろうな。

外の世界なんて...
夢のまた夢...

籠の中の鳥だったあたしが

覚悟を決められたのは

もしかしたら二度と会えないかもしれないはずの心の矛盾でした

私はカゴの中の鳥
いつも閉じ込められていて
私に会える人なんていなくて…
そんな私を見つけてくれた君が好きです。

籠の中の鳥は本当に主人から
逃げようとしているのかな。
本気で逃げたいのなら
嘴が削れて籠を引きちぎってでも
外の世界に出ようとしそうだけどね

籠の中の鳥は自由を奪われる代わり

安全と食を手に入れた。


ある時、鳥の飼い主は鍵を閉め忘れ

籠の扉は開け放たれた

そこで鳥は悩んだ


果たして自分に

狩りができるのだろうかと

安全に生きられる保証もなく

安定して食べられる保証もない


僕だったらきっと出られない

自由が怖い、不自由が嫌い

自由に生きていいんだよ

そう言ってくれた貴方でさえ
自由に生きてはいなかった

はじめて見た新しい景色は
この檻の壁の一部でしかなかった

ずっと籠の中の鳥が
無理矢理壁に当たって出ようとしては
怪我をして傷を舐めあった


一体誰が私たちを閉じ込めた？
この檻は、一体誰のためにあるんだろうか

その問いかけすら壁に当たり跳ね返った