自分より才能のある人は腐るほどいて、
自分より努力している人が山ほどいて、
才能がないのに努力もしなくて、
そんな自分が大嫌いで、
自分より恵まれている人を妬んで、
自分より“下”の人を見下して、
嗤って、貶して、自慢して、
最低だって自分を責めて、
自分なんてその程度だって逃げて、
逃げてもまだ自分が大嫌いで、
「助けて」って言いたい時もあって、
言ったところで自分の問題で、
「話聞くよ?」って言われても、
ただの不幸自慢だから、
話すようなことでもなくて、
だからただ近くにいて欲しくて、
黙って隣にいてくれる人が欲しくて、
一緒に堕落してくれる人が欲しくて、
そんな人存在しなくて、
結局は、
この広い海に堕ちて、
この海では無言で救ってくれて、
自分に向けられた言葉じゃなくても、
勝手に救われた気になって、
顔も名前も知らない誰かに依存して、
たまに誰かが真っ赤に燃え上がって、
居心地が悪くなって目を逸らして、
真っ赤な海は見たくなくて、
誰が何を言ったって、
誰が何をしてたって、
別にいいじゃないかって、
有名だからって縛られるの?って、
この海は自由な場所ではないの?って、
主張することも出来なくて、
「助けて」って言えば救ってくれる、
そんな都合のいい世界だと、
思っていたらいけないの?なんて、
聞いても誰も答えてくれなくて、
僕は自分が大嫌いで、
でも、
他人に乗っかって海を燃やす人は、
もっと大嫌いで。
この世界が大好きで大嫌いなんだ。