#雨上がり

地平線のその端で

雨上がりの夜明けを

涙が枯れました

そして花は咲きました

記憶に刻まれた涙は私の歴史

貴方に愛をあげてばっかりで
私も少しくらいは
貰ってみたかったなと思う

貴方を忘れる準備はもうできました

涙が枯れるくらいの水の量が
花を咲かせたのに対して
貴方は私への気持ちがないから
それ程の涙を流してないから

貴方にあげた花は枯れてしまいましたか？

去った雨に浸るアスファルト

道脇に伸びる花々を撫でる風

晩秋ような静けさを含むから

独り、記憶巡りに明け暮れて

そっと彩度を落とす窓の外

ｲﾛ
雨上がり雫に色彩を増す
ｱｼﾞｻｲ
手毬花が咲く道を歩けば
ｶﾚｰﾄﾞｽｺｰﾌﾟ
万華鏡を覗いたみたいに

色とりどりに君は咲って

雨上がりの水溜まり

水面下の世界は美しい


手を伸ばしてみても

揺らぐ水面と歪む世界


触れようとする理想は

いつも壊れてしまうの

雨があがったね

あなたに会いたいな

今日の空は私と同じで

悲しい顔してる___

雨上がりの

水溜まりに

浮かんだ影が

ほんのり霞みがかって

雨上がりの

水溜まりに

沈む夕陽が照らされて

僕の

心もオレンジ色に

雨上がり

道路に残った水溜まり

空の

模様替え浮かび

まるで

空を眺めてるようで

雨が降るとふと思うのです

誰かが泣いた分だけ

涙が雨となり降るのではないかと

大雨の時は

沢山の人が涙を流した跡

そして空に虹が出た時

誰かが泣きやんだ跡

または

誰かが笑顔になった跡




何故だか分からないけれどそう思うのです

雨上がりの空が
憎たらしく綺麗で
吐き気がする

吐いても吐いても
涙は止まない

君を抱きしめて時よ止まれと口づけした

地上がキャンバスになったのは

雨上がりのことだった_

刹那を愛し
自分に問う

誰のものでもない
私がすべきこと

耐えがたい
苦しみも

やがて
雨上がりの　
空のように

心を染めて
　　　　　　　　　かほ