NOTE15 書くとココロが軽くなる はじめる

#意地悪な君と︎︎僕の物語︎︎

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全15作品 ・

意地悪な君と僕の物語①




デアイ







私達は中学3年へと進学した。

新しいクラス、クラスメート、先生。

私(中川 舞夜)は小学生の時、この中学へ行く校区じゃなかったため、1年2年のクラスメート以外、ほとんど知らなかった。

それなのに地味にクラスが多く、知ってる人は4、5人のみ。

早く高校になりたいなぁ……。

そんな時、隣の席の人が話しかけてきた。

「ね、中川?さん、」

「えーと……はい、」

如月 奏仁くん?だった気がする。

「中川さん、背低いねー」

?!?!

「え?!」

いきなり?!いや、ビミョーに傷つくんですけど?!

「中川さん、140ないでしょ」

如月くんはニヤニヤしながら言った。

ムカつくっっ

「ひゃ、140はありますっ!142.5だもん!」

「あはは、ごめんって」

如月くんってなんなの?!もう話さないもんっ

私は机に突っ伏して如月くんとは真逆の方向に向いた。

「ねぇー、中川さん、ごめんね、」

如月くんはわざわざ歩いて私と視線を合わせてくれる。

「さっきね言いたかったの、オレ、身長割と高いからさ背の順の時、隣になれないかなーって思って。」

「え?!」

如月くんは照れたように笑った。あれ、如月くんって案外良い奴なのかも?

ってか普通に可愛い……かも?!

「あはは、嘘だよ、だって隣だとずっと中川さん見て笑っちゃいそうだし」

嘘……ってか笑うって何?!爆笑してるし……

「チビだね」

如月くんは私に向かって満面の笑みで言ってくる。

コイツ……可愛いくせして毒舌か!

「っ、ちょっと??」

私も如月くんに向かって満面の笑みで返す。


これから案外中学校生活、楽しくなるかも??かな

奏-かなで-・2019-04-25 #短編小説 #小説書いてみた #意地悪な君と︎︎僕の物語︎︎

意地悪な君と僕の物語⑥




ヤスミ





今日は金曜日。

如月くんが休みだ。

何かちょっとどことなく寂しい。

「えー、とじゃあ中川!」

「は、はい?!」

先生に突然呼ばれてびっくりする。

「中川、如月に手紙、届けてくれるか?」

「えー、あ、はい」

如月くんの家、分かることには分かるけど……

近くないんだけどなぁ……

学校が終わり如月くんの家へと急ぐ。

如月、という名前を確認してインターホンを鳴らした。

「は、はい…」

ドアが開いて如月くんが出てくる。

「あ、中川さん…」

声が低くなっていて咳もしている。

「如月くん……大丈夫?」

「うん、」

「あ、手紙……」

「持ってきてくれたの?ありがとう」

ニコッと笑う如月くん……

今日はやけに素直だなぁ…

如月くんが素直だとこっちまで調子が狂う。

「俺が居なくて寂しかった?」

にやーと笑う如月くん。

寂しかった…けど……そんなこと言えるはずないしっ!

「俺は寂しかったよ?中川さんと会えなくて。」

うう、可愛いな…

「そ、か」

「今日来てくれてありがとね、そういうとこ好きだよ」

?!?!

え?!

待って待って待って待って…

あ、きっといつものだよね?!

「えーと、用事あるからっじゃあねっ!」

如月くんにはちょっと悪いかもだけどこれ以上長くいるのは出来ないよ…

「うん、」

私は如月くんがそういったのを聞いてから走り出した。

月曜日、如月くんが治ってると良いな、と思いながら次は私が休みたい気分だった。

奏-かなで-・2019-04-29 #意地悪な君と︎︎僕の物語︎︎ #短編小説 #小説書いてみた

これらの作品は
アプリ『NOTE15』で作られました。

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意地悪な君と僕の物語⑤




トドク





「うっわ、最悪だ……」

そう私がつぶやいたのは2年生2週目の掃除の時間だった。

私の掃除場所は……黒板掃除。

黒板は楽だし楽しいと思っていた。

でも……身長的に届かないっ!

自分の班で背が高いといえば……やっぱり如月くんだけど名前を呼ばれた時からなぜか動揺してしまってあまりちゃんと話せてなかった。

それに如月くんだと代わってくれるかも分からない。

でも仕方ないよね……

「あの如月くん、ごめん、掃除場所代わってくれない?」

「んー?良いけど中川さん、どこ掃除?」

「黒板」

如月くんは理由が分かったようににやーっとした。

「あ、身長ねぇ、」

「そっそうだよっ……」

「ま、いいや、じゃあ俺の掃除場所よろしくねー」

「うん、」

今回は意外とあっさり引き受けてくれた……?

良かった……!

「まぁ……」

二ターっと如月くんは笑う。

「届けば良いけど。」

え??どうゆう事?

如月くんは歩き出す。

私とすれ違う場所まで来ると如月くんは言った。

「俺の掃除場所、掃除ロッカーだから」

掃除ロッカーというのはホウキやちりとりなどが入ってるロッカーのこと。

2m以上は多分ある、つまり……

黒板より背が高い……

「ちょ、如月くん?!」

「ん、代わってって言ったのそっち」

冷たい笑顔を向けられる…

絶対分かってて言ったんだ、良いよって……

ムカつくー!

「ちょっと、如月くん分かってて言ったでしょ?!それなら黒板掃除の方がマシだよー…」

「あはは、俺の掃除場所確認しないで言った中川さんも悪いよ?」

それはっそうだけど……

「これからどう言っても俺が代わらない事、知ってるくせにずっと言ってくるとか……」

ニコッとしながら首を少しだけ傾げる。

「バカなの?」

仕草は可愛いけど声は冷めていて冷たい。

うわぁ、やられたな。

まぁ、こいつにお願いした私も悪いことには悪い……よね……

「じゃ、頑張ってね?」

舌を出してあざみ笑いで言ってくる。

仕方ないから掃除は頑張ったけども!

やっぱりムカつくっ!



でも……

奏-かなで-・2019-04-29 #意地悪な君と︎︎僕の物語︎︎ #小説書いてみた #短編小説

意地悪な君と僕の物語②




テスト





課題テスト。

私たちの学校では夏休み、冬休み、春休みの直後、このテストが行われる。

今日はそのテストの返却日だった。

「ねー、中川さん」

どことなくショタボで私のちょっと好みの声……

この声はおそらく、如月くんだ。

「ね、点数当てるゲームしない?」

如月くんの提案にぎこちなく良いよ、と返す。

実は今回のテストには自信が無かった。

国語以外はっ!

国語は毎回なぜか良い。

それは今回もだった。

「あの、その勝負、国語でやらない??」

「えー、まぁ良いけどじゃあ俺の点数を中川さんが当てられたら勝ちね。5回以内に当てられなかったら俺の勝ちー」

「分かったー」

如月くんの成績の話は聞いた事は無かったけどだいたい私と同じか下ぐらいな気がする。

「じゃあ私と同じで85くらい?」

如月くんはびっくりしたように目を大きくしてこちらを見る。

「え、中川さんってそんなに頭いいの??」

びっくりしてる……ってことは私より低いってこと?

「じゃあ60」

「違うよー」

「じゃあ65」

「ねぇ、中川さん、俺の事ナメてる?」

チビっと言われた時のようと同じく、冷めた満面の笑みだった。

さすがに如月くんだもんね、そんなに低くはないか。

「じゃあ80!」

「んーん、」

あと1回……

80は高すぎたかな?そもそもこのテスト平均64だし……

「75!」

「あはは、中川さん、俺の事バカにしてるでしょ?」

如月くんは解答用紙を表に向けて私にも見せた。

その点数は……

「え?!94?」

「あはは、俺、もっと低いって思ってたでしょ?」

「だ、さっきっ!」

「中川さんより低いとは言ってないよ?」

「あ!」

「てか、それ、中川さんがもっと低いって思ってたから言っただけだし。」

どことなく失礼だな……

でも如月くんは爆笑してる……

「俺の勝ち」

舌を出しでニコッと笑う。

もう如月くんとテストの点数は一生しないでおこう、と思った。

奏-かなで-・2019-04-26 #意地悪な君と︎︎僕の物語︎︎ #短編小説 #小説書いてみた

意地悪な君と僕の物語④




ナマエ





「中川さんっ」

「如月くん……」

「中川さんって下の名前なんて言うの?」

え?!

ここまで絡んできて知らなかったんだ……?

「えと、舞夜(マヤ)だよ」

「ふーん」

如月くんはにやっと笑っている。

「中川さん、俺の名前分かる??」

確か……奏仁だった気がする。

「かな、と?」

「ちがーう、如月だよ?」

え、今の流れ的に下の名前だったでしょ?

私の下の名前も知っててワザと聞いたんだ……

あ、ちょっと良い事思いついた!

「ねぇ、如月くん知ってる?名前って下の名前を指すときが多いんだよ?」

私はいつもの如月くんのようににこーっと笑った。

如月くんは頬を膨らませてからニコッと笑って言った。

「ねぇ、中川さん知ってる?名前って下の名前指すときが多いけど上の名前を指すときもあるんだよぉ?」

あ、まただ、冷めてるのに満面の笑み。

ムカつくっ!

「あ、そっ」

私はそっぽを向いて次の授業の用意を始める。

「ね、マーヤちゃんっ」

?!?!

びっくりした……でも間違いない、如月くんの声だ。

マヤ……ちゃん……

振り向いた時にはもう如月くんは居なかった。

でも……

名前を呼ばれただけなのにどうしてこんなにドキドキするんだろう……?

奏-かなで-・2019-04-28 #意地悪な君と︎︎僕の物語︎︎ #小説書いてみた #短編小説

意地悪な君と僕の物語③




メール





やっちゃった……

そう気がついたのは家に帰ったら後のことだった。

明日の時間割を書くのを忘れてしまっていた。

「誰かにLINEで聞こうかな……」

でも私はクラスの中でそんなに目立つ方でなく、クラスLINEで聞くのが怖かった。

だけど個人LINEも送れる人はあまり居ない。

1年、2年で仲良い子は携帯自体を持っていなかった。

1人は没収中、1人は習い事で帰ってくるのが遅いし……

「どうしよ……」

今すぐ送れる相手と言えばこの頃良く話してる如月くん辺りしか居ないけど……

如月くんに言ったらバカにされそうなんだなー……

『如月くん、ちょっと良い?』

『明日の時間割教えてー』

と素早く打ち込み送った。

すぐに既読がつく。

(英語ー)

と返ってくる。

あれ、今回は案外普通に教えてくれる??

(社会、)

それから10分以上続きが送られてこない。

え、遅くない?!もしかして明日って2時間だけとか?

(ねぇー、中川さん、思ったんだけど)

(なんで俺に送ったのぉ?)

(ふつー女子に頼まない?)

『いや、みんな用事?あるから…』

(あ、俺じゃないとダメだったんだ?)

(んー、俺が良かったのかなぁ?)

「は?!!」

きっと今もニヤニヤしながら文字を打ってるんだろな……

『違う、』

普通に話してたら取り乱してるところだけどLINEではそれが相手に分からないから良い。

実際今私、めちゃ動揺してるかも。

(そっか、じゃあ俺じゃなくても良いんだね?)

それは……

(中川さんが、俺から聞きたかったって)

(言ってくれたら続き教えるよ?)

きっと今も凄いにこやかなんだろうなぁ……

どうしよ……

『如月くんとこの頃良く話すし…』

『席も隣なんだし不自然ではないよね?』

(んー、じゃあ教えないね)

仕方ない、先生に怒られるのも嫌だしな……

『如月くんに教えて貰いたかったから』

そこまでは打ち込めるけど送るのには勇気がいる。

なんかこれ、告白っぽくない?!

うー、どうしよ…

(5)

(4)

え、何、カウントダウン?!

(2)

送信っっ!

(ふーーーーん?)

(俺の事、)

『ちがう!ちがうから早く教えてよっ!』

(おけおけ、)

(あのさぁ)

??

(俺、時間割知らないけど?)

『え?!』

(だってホームルームの時委員会で抜けてたし)

(俺は違うやつに教えてもらうけどね、どんまいでーす)

『さっきの社会とか英語は何??』

(さぁ、なんでしょー?)

やっぱ如月くんって性格悪いな……

--------キリトリ線--------


ちなみに↑の次の日の時間割

HR
HR
社会
英語
音楽の学年練

でした。

奏-かなで-・2019-04-27 #意地悪な君と︎︎僕の物語︎︎ #短編小説 #小説書いてみた

意地悪な君と僕の物語⑦




アメフリ





雨。

今日は朝から雨が降り続いていた。

今日の帰りはいつも一緒に帰ってる友達が早退したため、1人で傘を開く。

「っあ!」

まだ屋根のある生徒玄関から声がする。

如月くん?!

なぜか如月くんとはいつもタイミング良く会う。

なんで、なのかな?

「やば、傘……」

あ、如月くん傘忘れたんだ…

雨はこれからどんどん雨足が強まっていく、と天気予報で言っていた。

走って帰ったら濡れちゃうだろうしでも雨宿りにしてもながい間待たないといけないよね……

あ、私今日傘2本持ってきてたんだ…。

「如月くんっ!傘、貸すよ?」

如月くんはびっくりした目でこちらを見てからにこーっと笑った。

「へぇー?盗み聞き?」

「なっ!違っ」

うわぁ、ホントの事、かぁ……

「また風邪ひられたら?困るし…」

「寂しい?」

「そんなんじゃないっ!」

このやり取りに爆笑してる如月くん…

「もう!傘、貸してあげないよ?」

「ねぇー?中川さん、」



「俺が何時傘忘れたって言った?」

?!?!

「俺、折りたたみ傘持ってるんだけど?」

うっわ、性格悪っ

分かっててここまで言わなかったんだ…

「あっそ、」

「人の話は最後まで聞きましょー?」

ニコッとしながら首を傾げる。

「あ、盗み聞きの場合もね?」

ムカつくー!!

「でも……嬉しかったからありがとう」

「んー、別に?」

「借りていい?」

「え、なんで?!」

「えとねー」

如月くんくんは二ターっと笑う。

うぅ、嫌な予感しかしない…

「今すげー雨降ってんじゃん?ドロも凄いし、汚したくないんだよねー」

ってことは……

「私の傘なら汚して良いと?」

「あは、そうなるね?」

「か、貸さないからねっ!」

如月くんといるとほんとに調子狂うなぁ……

そんなことを思いつつ私は雨の中を歩き出した。

奏-かなで-・2019-04-30 #意地悪な君と︎︎僕の物語︎︎ #短編小説 #小説書いてみた

意地悪な君と僕の物語⑧




カリモノ





「ねぇ、中川さん」

そう声をかけられたのは3年2回目の美術の時間だった。

「ねぇ、セロハンテープ貸してくれない?」

「うん、いいよ」

私は筆箱の中からセロハンテープを取り出し如月くんに渡した。

今日の授業はレタリング、といって明朝体で書かれた文字にデザインをしていく、という授業だった。

「中川さんはどんな漢字が好きなの?」

如月くんは隣で作業をしながら言った。

「んー、私は『仁』っていう字にしよーかなーって」

「ふーん、わざと?」

え、?

キョトンとして首を傾げる。

「如月 奏仁」

如月くんはノートの切れ端にそう書いて私に見せる。

如月奏

「仁」

「ええ?!違うよっ!」

「あはは、冗談冗談」

うぅ、なんでこの字にしたんだろ……

「如月くんは?」

「ん、?俺はねー、優」

そう言いつつ、貸していたセロハンテープを返してくれた。

「はい、中川さんありがとね」

「んーん、」

帰ってきたセロハンテープは少しずつズレていた。

私はセロハンテープを少しだけ伸ばす。

「ん?!」

セロハンテープに何か書いてある?!

『中』??

私はセロハンテープをどんどん伸ばしていく。

『中川さんの事好き』

え?!これ如月くんが?!

如月くんの方に振り返る。

すると如月くんは少しだけ口角を上げて

続き続きとジェスチャーをした。

『だと思った?』

ああ!!隣では如月くんが爆笑している。

でも、まだ続きがある。文字の端っこがかすかに見えた。

『バカだね?』

うう、ムカつく!

しかもセロハンテープはそこでテープ本体が無くなった。

「ちょっと如月くんっ?テープ無駄遣いしないでっ」

「それ、中川のだって何時言ったー?」

「え?」

ケースは確かに私のだけど中身は…

「これでしょ?」

如月くんは私にテープを渡してくる。

でもまたテープに文字が書いてある。

『ごめんね』

え?!あの如月くんが良い子になった?!

如月くんは少しだけ微笑んで私の持っているテープの内側を優しくたたいた。

そこには

『とか、言うとでも?笑』

って……隣では如月くんが爆笑している。

「あはは、2回も同じ手口に引っかかるなんて……バカなの?」

冷めた笑顔で人差し指を頭にトントンとたたいた。

「あ、頭悪いって言いたいの?!」

「さぁ、どうでしょ?」

落書きされるしテープ無駄にされるし……

もう如月くんにはものを貸さないでおこう、と思った1日だった。

奏-かなで-・2019-04-30 #意地悪な君と︎︎僕の物語︎︎ #短編小説 #小説書いてみた

意地悪な君と僕の物語⑨




ワスレモノ





「っあ……!」

数学で使うコンパスを忘れてしまっていた……

しかも1時間目。

「ねぇ、如月くん、コンパス2つない??」

「んー?……先生にいえばー?」

「えぇ、それは……ダメ!!」

数学の先生は先生の中でも特に怖い先生だった。

如月くんはにやーっと笑った。

「んーじゃぁ違うクラスの友達から借りたら?」

「え、あー…」

確かに、その手が……!

「まぁ、貸してくれる人がいたら良いね?」

「は?!私だって話しかけられる人ぐらいはいるんですー!」

「んー、そういう意味じゃないんだけどなー?」

私は急いで中1、中2仲いい子の所を回ったけど誰も持ってる人はいなかった。

でも……このままじゃ怒られるっ!

でもあと2分だし……そろそろ戻るしか無いよね……

「おー、おかえりどうだった?」

「誰も持ってないって」

にこーっと笑う如月くん。

「だろうね?」

「え、ちょっと待ってだろうねって?」

「今日3年このクラス以外数学無いよ?」

「ええ!?」

わ、分かって言ったんだ……「違うクラスの友達に借りたら?」って。

だから「貸してくれる人がいたら良いね?」って……

「んー、じゃあはい、」

そう言って如月くんからコンパスを渡される。

え、?

「ん?」

ニコッと笑って首を傾げる。

「えと、如月くんのは?あるの??」

「ねぇ、中川さん、バカにしてる?俺がひとつしか持ってきてなくて中川さんに貸すと思う?」

冷めた目で笑う如月くん……

周りの空気が冷たい感じ…

如月くんこそ完全に私をバカにした言い方だったけど貸してもらってるんだし言えないよね……

「あ、」

一応、ありがとうって言っとかなきゃ……

「…っ」

私はゆっくり口を開く。



「え……?」

初めて見た、如月くんの赤くなった顔。

って所じゃない!!

私、今

何言った……?

奏-かなで-・2019-05-01 #短編小説 #小説書いてみた #意地悪な君と︎︎僕の物語︎︎

意地悪な君と僕の物語⑩
最終回



コクハク





朝、重い足取りで学校へ向かう。

昨日何か言ってから何も言葉を交わしてない。

でも……

私あの時ほぼ無意識で発言してて何言ったか覚えてないっ!

「何言ったっけ??」

学校についてもモヤモヤは取れないままだった。

「あ、ねね、マヤちゃん!」

隣のクラスの重(かさね)ちゃんだった。

「ごめん、如月くんに昼休み、図書室来て、って言ってくれない?」

如月くん……

「あ、うん、良いよ、伝えとくね!」

「ありがとー!」

如月くん……と話さなきゃ。

「あ、あの、如月くん!」

「え、中川さん??」

「えーと、重ちゃんが!図書室来てって。昼休みね、」

「あーー、うん」

やっぱりそこから無言で……

昼休みまでがすごく長く感じた。

昼休み……ダメなことは分かってた。だけど……

「やっぱり気になるよ……」

気づけば図書室まで来てしまっていた。

重ちゃんに見つからないようにそっと隠れる。

『あ、如月くん、来てくれたんだ。』

『うん、』

そんな会話が聞こえてくる。

『えと、ね、好きですっ!如月くん!』

え……なんか痛い……

『ありがとう……でもごめん』

『ううん、はっきり言ってくれてありがとね、じゃあねっ!』

重ちゃんが振られたのは分かってる。

重ちゃんは大切な友達。

なのに……何故かホッとしてる自分が居た。

あぁ、そっか、きっと好きなんだ、如月くんのこと。

気づいてなかっただけで本当はきっとずっと前から。

伝えなきゃ……振られてもいい、モヤモヤをどうにかしたかった。

『如月くん、お話があります。だから今日の放課後にグラウンドの鉄棒のところで待ってて。』

とメモに書く。

5時間目の理科の時間にそっと如月くんに回した。

『うん、待ってるね』



放課後……心臓がうるさいくらいになって顔が暑い……

こんなの、初めて。

でも…言わなきゃ。

「あ、中川さん、」

「きっ如月くん!!」

言葉が出ない……

「す、きっ……」

ようやく出た言葉はとぎれとぎれになってしまったけど如月くんには伝わったみたいだった。

「ねぇ、俺も中川さんのこと好きだと思う?」

顔は赤いけどニコッとして笑う如月くん。

でもいつもより優しい笑顔だった。

私もニコッと笑顔を作って口を開く。

確信はない、でも確かにそんな気がした。

「うんっ!」

奏-かなで-・2019-05-02 #意地悪な君と︎︎僕の物語︎︎ #短編小説 #小説書いてみた

こんなことされても
嫌いになれないなんて
僕は相当君に惚れ込んでたんだね

茉莉・2022-01-03 #恋 #惚れた #意地悪な君と︎︎僕の物語︎︎

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